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level 20
「圧倒的に有利なところにいるのは間違いありません」
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「桃李さん。お久しぶりです!」
その場から声をかけ、わたしは人並みをかき分けて、桃李さんの方へ歩み寄った。
わたしがだれに声をかけたのか、レイヤーやカメコがみな目で追う。
注目を集めてしまった桃李さんは、キョロキョロとあたりをうかがい、上目遣いでチラリとこちらを一瞥したものの、すぐにうつむき、遠慮がちに挨拶を返した。
「お、お久しぶりですぅ、美月姫。今日はボカロコスなんですね~(*´ω`*) 相変わらずお素敵すぎて、桃李幸せすぎますぅ」
「ありがとうございます。最近ボカロにハマっちゃって。
桃李さんも今日は、『candyunit』の『RANちゃん』なんですね。じゃあ、いっしょに写真撮りませんか?」
「嬉しいですぅ~(*´ω`*)
でも、わたしなんかといっしょに写るなんて、、、 美月姫に申し訳なくて、、、・°・(ノД`)・°・。」
「なに言ってるんですか。桃李さんとは今までだって、いろいろ合わせしてきたじゃないですか」
「そ、そうですよね。今までホントにありがとうございました... 桃李は幸せでした(´З`)」
「…今日は、カメラ持ってきてないんですか? いつものキスデジちゃん」
「あっ。さ、さっき電池切れちゃって、ただのお荷物になっちゃってて、、、 ざ、残念ですぅ、、、・°・(ノД`)・°・。ゥエエェェン
ちゃんとおやすみ充電してなかったわたしが悪いんですぅ。。。((((*´・ω・。)」
なんだか変。
大勢に見られてるとはいえ、しばらく会わないうちに桃李さん、ずいぶんよそよそしくなっちゃって、わたしの顔もまともに見てくれない。
「よっ、遅くなってすまん。やっと売り子から抜けられたんで、カメコしにきたよ」
そのとき、わたしたちの背後から、ヨシキさんが話しかけてきた。
瞬間、桃李さんの肩がビクンと震える。
が、それはいつものこと。
口にはしないけど、彼女がヨシキさんに好意を持っているのは、態度で伝わってくる。
でも、積極的にヨシキさんにアピールしている恋子さんと違って、桃李さんのことは、ヨシキさんを巡る『ライバル』って感じでは見れないかな。
モデルとしてもカノジョとしても、わたしの方が圧倒的に有利なところにいるのは、間違いない。
というか、むしろ桃李さんには、ヨシキさんとの接点を作ってあげたいとまで思ってる。
それくらい、今のわたしには桃李さんに対して、気持ちの余裕がある。
「ちょうどよかった。ヨシキさん、桃李さんと合わせで撮ってくれませんか?」
「おう。了解!」
「さ。桃李さん」
「は、はい、、、 じゃあお願いします、美月姫。ヨシキさん」
「桃李ちゃん。いつもの元気出して! バーンといこうぜ!!」
おどおどと躊躇う桃李さんにカツを入れるように、ヨシキさんは彼女の背中をパンとはたく。
桃李さんはようやくわたしの横に立って、ポーズをとりはじめた。
「まもなくイベント終了で~す。コスプレイヤーさんは急いで着替えて下さ~い」
会場内にアナウンスが流れはじめる。
撮影を終えたわたしたちは私服に着替え、ヨシキさんを交えてしばらく会場の隅で雑談していたが、そこへ魔夢さんや百合花さんが入ってきて、さらにヨシキさんのサイトで見かけるレイヤーが数人加わり、賑やかになってきた。
「これからみんなでアフターしない? 冬コミも近いし」
だれからともなく言い出して、アフターの流れになる。
「ああ。オレは遠慮…」
「ヨシキさんもいっしょにいかがですか?」
その言葉を遮り、わたしはヨシキさんの腕を掴んで、強引にアフターに誘った。
ヨシキさんが大勢でのアフターが嫌いだというのは知ってる。
にもかかわらず誘ったのは、この機会に試してみたいことがあったからだ。
つづく
その場から声をかけ、わたしは人並みをかき分けて、桃李さんの方へ歩み寄った。
わたしがだれに声をかけたのか、レイヤーやカメコがみな目で追う。
注目を集めてしまった桃李さんは、キョロキョロとあたりをうかがい、上目遣いでチラリとこちらを一瞥したものの、すぐにうつむき、遠慮がちに挨拶を返した。
「お、お久しぶりですぅ、美月姫。今日はボカロコスなんですね~(*´ω`*) 相変わらずお素敵すぎて、桃李幸せすぎますぅ」
「ありがとうございます。最近ボカロにハマっちゃって。
桃李さんも今日は、『candyunit』の『RANちゃん』なんですね。じゃあ、いっしょに写真撮りませんか?」
「嬉しいですぅ~(*´ω`*)
でも、わたしなんかといっしょに写るなんて、、、 美月姫に申し訳なくて、、、・°・(ノД`)・°・。」
「なに言ってるんですか。桃李さんとは今までだって、いろいろ合わせしてきたじゃないですか」
「そ、そうですよね。今までホントにありがとうございました... 桃李は幸せでした(´З`)」
「…今日は、カメラ持ってきてないんですか? いつものキスデジちゃん」
「あっ。さ、さっき電池切れちゃって、ただのお荷物になっちゃってて、、、 ざ、残念ですぅ、、、・°・(ノД`)・°・。ゥエエェェン
ちゃんとおやすみ充電してなかったわたしが悪いんですぅ。。。((((*´・ω・。)」
なんだか変。
大勢に見られてるとはいえ、しばらく会わないうちに桃李さん、ずいぶんよそよそしくなっちゃって、わたしの顔もまともに見てくれない。
「よっ、遅くなってすまん。やっと売り子から抜けられたんで、カメコしにきたよ」
そのとき、わたしたちの背後から、ヨシキさんが話しかけてきた。
瞬間、桃李さんの肩がビクンと震える。
が、それはいつものこと。
口にはしないけど、彼女がヨシキさんに好意を持っているのは、態度で伝わってくる。
でも、積極的にヨシキさんにアピールしている恋子さんと違って、桃李さんのことは、ヨシキさんを巡る『ライバル』って感じでは見れないかな。
モデルとしてもカノジョとしても、わたしの方が圧倒的に有利なところにいるのは、間違いない。
というか、むしろ桃李さんには、ヨシキさんとの接点を作ってあげたいとまで思ってる。
それくらい、今のわたしには桃李さんに対して、気持ちの余裕がある。
「ちょうどよかった。ヨシキさん、桃李さんと合わせで撮ってくれませんか?」
「おう。了解!」
「さ。桃李さん」
「は、はい、、、 じゃあお願いします、美月姫。ヨシキさん」
「桃李ちゃん。いつもの元気出して! バーンといこうぜ!!」
おどおどと躊躇う桃李さんにカツを入れるように、ヨシキさんは彼女の背中をパンとはたく。
桃李さんはようやくわたしの横に立って、ポーズをとりはじめた。
「まもなくイベント終了で~す。コスプレイヤーさんは急いで着替えて下さ~い」
会場内にアナウンスが流れはじめる。
撮影を終えたわたしたちは私服に着替え、ヨシキさんを交えてしばらく会場の隅で雑談していたが、そこへ魔夢さんや百合花さんが入ってきて、さらにヨシキさんのサイトで見かけるレイヤーが数人加わり、賑やかになってきた。
「これからみんなでアフターしない? 冬コミも近いし」
だれからともなく言い出して、アフターの流れになる。
「ああ。オレは遠慮…」
「ヨシキさんもいっしょにいかがですか?」
その言葉を遮り、わたしはヨシキさんの腕を掴んで、強引にアフターに誘った。
ヨシキさんが大勢でのアフターが嫌いだというのは知ってる。
にもかかわらず誘ったのは、この機会に試してみたいことがあったからだ。
つづく
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