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「ほんとのわたしはまじめで清楚なお姫様じゃないです」
「凛子ちゃんももう18歳だし、法律的には問題ないはずだよ。そのカッコなら高校生には見えないし」
その言葉が、わたしの背中を押した。
「じゃあ、、、 入ってみたいです」
好奇心に負けて、わたしもクルマを降りた。
ロビーに設置された、部屋の内装の写真が並んでいるパネル。
そのなかから迷いなく、最上階のいちばん高い部屋を選んだヨシキさんは、はじめて来たとは思えないくらいスムーズに部屋にたどり着き、ドアを開けた。
「うわぁ。なんか、未来の世界に来たみたいです!」
思わず感嘆の声をあげ、入口で立ち止まったわたしは、部屋のなかを見渡した。
ペパーミントグリーンを効かした、白を基調とした清潔な部屋。
淡い光を放つフロアは、踏んだ場所のブロックの色が変わるのが、なんだか未来的。
壁には大きなスピーカーがずらりと並んでいて、大きなマルチモニターには不思議な放射状の模様が映し出され、まるで宇宙船に乗ってワープでもしてるかの様。
「このライトもおもしろいな」
ヨシキさんがパネルを操作すると、天井から下げられていたライトがめまぐるしく動き、鋭いレーザービームを放った。
いろんなところに埋め込まれた鏡に、レーザーの光が乱反射して、目が眩みそう。
確かに、こんなサイバーな空間なら、ボカロの撮影にはピッタリかもしれない。
衣装に着替えたわたしは、光る床の真ん中に座ってポーズをとった。
なんだかドキドキする。
コスプレ撮影はたくさんやってきたけど、今日は久しぶりに興奮する。
カメラを構えて撮影に入ろうとしたヨシキさんだったが、ふとファインダーから目を離した。
「そのスパッツ。脱いだ方がいいな」
「え?」
「パンチラ防止に穿いてるんだろ。オレとの撮影じゃ必要ないだろ」
「あ。ごめんなさい。つい」
脱いだスパッツをバッグにしまい、撮影の仕切り直し。
わたしの支度が整う間、ベッド脇のパネルをいじっていたヨシキさんは、むき出しになった壁のスピーカーから、ボカロの曲を流しはじめた。
アップテンポの電脳旋律が、部屋いっぱいに響き、レーザービームが激しく頭上を回る。
繰り出すポーズもつい、リズムとシンクロしてくる。
曲に合わせるように、わたしは次々とポーズを変えていった。
両手をいっぱいに広げて脚をあげたり、軽くジャンプしてクルリとターンをキメてみたり。
軽やかな動きに合わせて、ツインテールの長い髪がふわりと舞い上がり、短いスカートがひらひらとめくれる。
そんなわたしを、ヨシキさんは軽やかに動き回り、あらゆるアングルから狙う。
一曲終えて見せてくれた画像は、今まで見たこともないような光の洪水。
まさに無機的なボーカロイドそのものだった。
新鮮な刺激に一気にテンションがあがり、音のドラッグに溺れるように、わたしは柱に脚をからめ、床を這い、挑発的なポーズをとった。
ミニスカートの裾からは生のパンツも見えるだろうけど、そんなの構わない。
ううん。
むしろ、撮ってほしい。
思いっきり淫靡でふしだらなわたしを、ヨシキさんに撮ってほしい。
ほんとのわたしは、まじめで清楚なお姫様なんかじゃない。
いつだってヨシキさんを求めてる、淫らな女。
アフターでの嫌な気分を振り払うように、わたしは撮影に酔いしれた。
つづく
その言葉が、わたしの背中を押した。
「じゃあ、、、 入ってみたいです」
好奇心に負けて、わたしもクルマを降りた。
ロビーに設置された、部屋の内装の写真が並んでいるパネル。
そのなかから迷いなく、最上階のいちばん高い部屋を選んだヨシキさんは、はじめて来たとは思えないくらいスムーズに部屋にたどり着き、ドアを開けた。
「うわぁ。なんか、未来の世界に来たみたいです!」
思わず感嘆の声をあげ、入口で立ち止まったわたしは、部屋のなかを見渡した。
ペパーミントグリーンを効かした、白を基調とした清潔な部屋。
淡い光を放つフロアは、踏んだ場所のブロックの色が変わるのが、なんだか未来的。
壁には大きなスピーカーがずらりと並んでいて、大きなマルチモニターには不思議な放射状の模様が映し出され、まるで宇宙船に乗ってワープでもしてるかの様。
「このライトもおもしろいな」
ヨシキさんがパネルを操作すると、天井から下げられていたライトがめまぐるしく動き、鋭いレーザービームを放った。
いろんなところに埋め込まれた鏡に、レーザーの光が乱反射して、目が眩みそう。
確かに、こんなサイバーな空間なら、ボカロの撮影にはピッタリかもしれない。
衣装に着替えたわたしは、光る床の真ん中に座ってポーズをとった。
なんだかドキドキする。
コスプレ撮影はたくさんやってきたけど、今日は久しぶりに興奮する。
カメラを構えて撮影に入ろうとしたヨシキさんだったが、ふとファインダーから目を離した。
「そのスパッツ。脱いだ方がいいな」
「え?」
「パンチラ防止に穿いてるんだろ。オレとの撮影じゃ必要ないだろ」
「あ。ごめんなさい。つい」
脱いだスパッツをバッグにしまい、撮影の仕切り直し。
わたしの支度が整う間、ベッド脇のパネルをいじっていたヨシキさんは、むき出しになった壁のスピーカーから、ボカロの曲を流しはじめた。
アップテンポの電脳旋律が、部屋いっぱいに響き、レーザービームが激しく頭上を回る。
繰り出すポーズもつい、リズムとシンクロしてくる。
曲に合わせるように、わたしは次々とポーズを変えていった。
両手をいっぱいに広げて脚をあげたり、軽くジャンプしてクルリとターンをキメてみたり。
軽やかな動きに合わせて、ツインテールの長い髪がふわりと舞い上がり、短いスカートがひらひらとめくれる。
そんなわたしを、ヨシキさんは軽やかに動き回り、あらゆるアングルから狙う。
一曲終えて見せてくれた画像は、今まで見たこともないような光の洪水。
まさに無機的なボーカロイドそのものだった。
新鮮な刺激に一気にテンションがあがり、音のドラッグに溺れるように、わたしは柱に脚をからめ、床を這い、挑発的なポーズをとった。
ミニスカートの裾からは生のパンツも見えるだろうけど、そんなの構わない。
ううん。
むしろ、撮ってほしい。
思いっきり淫靡でふしだらなわたしを、ヨシキさんに撮ってほしい。
ほんとのわたしは、まじめで清楚なお姫様なんかじゃない。
いつだってヨシキさんを求めてる、淫らな女。
アフターでの嫌な気分を振り払うように、わたしは撮影に酔いしれた。
つづく
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