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第一章 元魔王幹部アラブット蹂躙編
牧場防衛線、異常なし
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夕刻、空はオレンジ色に染め上げられ、所々、紫へと変化する。
俺は魔物を集め、切り株の上に立っていた。
「配置、作戦は以上だ。今から、牧場、並びにエリザベス防衛戦を開始する。」
俺は全員の顔を見渡して言う。
皆、頷いてくれていた。しかし、不安な表情を見せるものも多い。
当たり前だ、敵戦力もわからず、しかも竜種十二月を倒せるものまでいると考えられる。
作戦もあやふや、やるだけやるしかないのが今の現状だ。
それでも、みんな俺に付いてきてくれる。
主従関係を結んでいる、というのもあるがそれでもありがたい話だ。
「あぁ、もう一つ。死にそうになったら逃げろ。 これだけ守ってくれ」
「……ですがウォレン」
「わかってるセーラ。いざとなればあのドラゴンを置いて逃げるさ」
全員が逃げてしまうと、おそらくこの場所へと敵がやってくる。
それは仕方ない、だけれども、俺の隣にはゴブたろうがいる。
彼の持っている技能<ゴブリン念話>は離れたところにいるゴブリンと意思疎通できる。
俺はゴブたろうから戦況を聞き、それに合わせて指示を出す。
そして、みなが逃げたことを確認した時にはポチ太を呼び、彼に乗って脱出するのだ。
逃げる算段をここまで作っているのはあまりリーダーとして相応しくないのだろうな。
そう思った俺の心中を察してか、セーラはにっこりとほほ笑んだ。
「いえ、わたくしたちさえいればやり直しは聞きます。だから、生き残りましょう」
そして、戦いの火ぶたはしずかに切られることとなる。
空のオレンジ色は黒へと浸食され、月明かりだけが森の中を照らす。
松明の明かりも、今日だけはすべて消している。
周りにいた魔物達もみな、それぞれの配置へと着いた。
彼らは大きく三つの小隊に分かれて三方向からこの牧場を守っている。
レズバとサムト、そしてポチ太、それぞれ昆虫種、リザード種、狼種の三種類で別れさせている。
彼らが仲間に加わってから、大幅に戦力が増加したのは嬉しい誤算だ。
人気のなくなった牧場の中では、風が木の葉を揺らす音だけが聞こえる。
そんな中、ゴブたろうが念話を受信する。
「主様、ポチ太様の小隊が敵と接触したみたいです」
「て、敵はどのような種類ですの!?」
セーラが俺の後ろから、ゴブたろうがに尋ねる。
セーラはここで俺と一緒にお留守番であった。そして、ラビーニャもまた少し離れたところで素振りをしていた。
彼女たちは俺の大事な人間である。ケガをしたりするところを見たくない。ということで、戦いに参加することを控えさせてもらった。
本人たちは自分も戦うと聞かなかったのであるが、まぁここに敵が現れたときにでも助けを借りよう。
もっとも、急にここに現れない限り、すぐに逃げるよう算段を整えているのだが。
ゴブたろうがうーんと呟いて、首をひねる。
「雑魚、ばかリですな。コボルト十匹がこちらに向かって前進しているようです」
「……そんな魔物がよくここまで来られたな」
「ここらの魔物は全て主様の元に集まっておりますからね、敵も少なかったのでしょう」
俺は考えるために顎に手をやる。少し生えてきたひげのざらざらとした感触がしていた。
コボルトは低級モンスターと言っても過言ではない。
子供が訓練用に戦うような魔物である。モンスターの中でも最弱の存在だ。
そんなものがこの森を歩いていたとしたら、ほかのモンスターの格好の餌になるだろう。
だから、ここにいること自体がおかしなことなのだ。
ほかに敵が隠れていると思って間違いないだろう。そして、そう考えるとうかつに手を出すことは難しくなってくる。
奇襲の奇襲をされることがあるのだ。
魔物や動物がいつ警戒心を失うか。それは彼らが獲物を狩っているときである。
自分が優位にいると感じている時こそ、最も警戒を怠るのだ。
――――――と、すればだ。
「ゴブたろう、コボルトたちはこの方向へと真っすぐに向かっているか?」
「……そのようですな、主様。現場の報告では迷いなくこちらに進んでいるようです」
「まぁ、エリザベスが落ちたところに向かっているのだからそうなるよな」
「どういたいます? ウォレン」
場所は間違いなくバレている。
そして、このコボルトは囮に違いない。
しかし、このままこちらへ通してしまうのもおかしな話だ。
「こちらからは数匹でコボルトの駆除にあたってくれ。ほかのメンバーは敵が隠れてないか最大限に警戒するんだ」
「わかりました、主様」
そして、次の瞬間に森の中で轟音が響く。
それはポチ太達の方からではなく、サムトの小隊の方角であった。
おそらく、魔力を使った反応だ。セーラが魔法を使ったときと同じような反応だったから見おぼえがある。
とすれば、サムトが魔法を使ったか、敵が使ったか、二択だな。
「なにがあった?」
「それが主様、急に襲われたので対処した、とのことです」
「敵の詳細は?」
「それが倒してしまうと影も形もなくなってしまったみたいで……」
サムトの方であったか、しかし敵が消えるというのは妙である。
その疑問に関してはセーラの方から解説が入った。
「アラブットの能力ですわ。奴は影を操ります、しかしモンスタ―を生み出すほどの力などなかったはずですが……」
「強化されている、ということか。 俺と同じように」
何かしらの加護を得ているのだろうか。
そう思う間もなく、今度はポチ太の方から光が漏れるのが見えた。
「主様、ポチ太殿も同様の魔物に襲われたようです。姿かたちは漆黒、倒すと同様に霧散してしまったみたいです」
「光るのは敵が現れるサインのようなものか」
「濃い影にうみだすために光を必要としますわ。 ですが、その光を発するための魔法をコボルトが使えるとは思いませんわね」
光ってから影の魔物が現れても、ポチ太やサムトの部隊なら瞬殺ができる。
そう考えるとそこまで脅威ではないが、どこから現れるのかがわからないのが気になる。
松明の明かりを消していて正解だったかもしれないな。敵の発生源を潰せていたことになる。
「レズバの方はどうだ?」
「同じようにコボルトを発見したところですな。どういたしましょう」
「光を使う魔物が近くにいるかもしれない。放置して周辺を探索させてくれ」
「了解であります」
ゴブたろうに指示を出してから数分、コボルト以外の敵を発見したとの報告は上がってこない。
周辺にわたり昆虫系の総力を挙げて捜索しても見つからないのだ。
やはり、何かが変である。
「セーラ、どう思う?」
「わかりませんわ、アラブットが魔物を遠くからでも造ることができるのでしたらすでにここが襲撃されているはずですもの」
「そうだよな、とりあえずコボルトは足止めしてもらうことにするか」
「そう伝えておきます」
その時、だった。
俺たちの目の前にもコボルトが一匹、現れたのだった。
それに合わせて素振りをしていたラビーニャはそいつに向かって駆け出し、剣を構える
「兄さん、駆除します」
「ま、待てっ!」
そう叫ぶのも遅く、銀の軌跡を伴ってコボルトの首は鮮やかに刎ねられる。
刹那、モノとなり果てたコボルトの体は閃光を走らせ始めるのだった。
俺は魔物を集め、切り株の上に立っていた。
「配置、作戦は以上だ。今から、牧場、並びにエリザベス防衛戦を開始する。」
俺は全員の顔を見渡して言う。
皆、頷いてくれていた。しかし、不安な表情を見せるものも多い。
当たり前だ、敵戦力もわからず、しかも竜種十二月を倒せるものまでいると考えられる。
作戦もあやふや、やるだけやるしかないのが今の現状だ。
それでも、みんな俺に付いてきてくれる。
主従関係を結んでいる、というのもあるがそれでもありがたい話だ。
「あぁ、もう一つ。死にそうになったら逃げろ。 これだけ守ってくれ」
「……ですがウォレン」
「わかってるセーラ。いざとなればあのドラゴンを置いて逃げるさ」
全員が逃げてしまうと、おそらくこの場所へと敵がやってくる。
それは仕方ない、だけれども、俺の隣にはゴブたろうがいる。
彼の持っている技能<ゴブリン念話>は離れたところにいるゴブリンと意思疎通できる。
俺はゴブたろうから戦況を聞き、それに合わせて指示を出す。
そして、みなが逃げたことを確認した時にはポチ太を呼び、彼に乗って脱出するのだ。
逃げる算段をここまで作っているのはあまりリーダーとして相応しくないのだろうな。
そう思った俺の心中を察してか、セーラはにっこりとほほ笑んだ。
「いえ、わたくしたちさえいればやり直しは聞きます。だから、生き残りましょう」
そして、戦いの火ぶたはしずかに切られることとなる。
空のオレンジ色は黒へと浸食され、月明かりだけが森の中を照らす。
松明の明かりも、今日だけはすべて消している。
周りにいた魔物達もみな、それぞれの配置へと着いた。
彼らは大きく三つの小隊に分かれて三方向からこの牧場を守っている。
レズバとサムト、そしてポチ太、それぞれ昆虫種、リザード種、狼種の三種類で別れさせている。
彼らが仲間に加わってから、大幅に戦力が増加したのは嬉しい誤算だ。
人気のなくなった牧場の中では、風が木の葉を揺らす音だけが聞こえる。
そんな中、ゴブたろうが念話を受信する。
「主様、ポチ太様の小隊が敵と接触したみたいです」
「て、敵はどのような種類ですの!?」
セーラが俺の後ろから、ゴブたろうがに尋ねる。
セーラはここで俺と一緒にお留守番であった。そして、ラビーニャもまた少し離れたところで素振りをしていた。
彼女たちは俺の大事な人間である。ケガをしたりするところを見たくない。ということで、戦いに参加することを控えさせてもらった。
本人たちは自分も戦うと聞かなかったのであるが、まぁここに敵が現れたときにでも助けを借りよう。
もっとも、急にここに現れない限り、すぐに逃げるよう算段を整えているのだが。
ゴブたろうがうーんと呟いて、首をひねる。
「雑魚、ばかリですな。コボルト十匹がこちらに向かって前進しているようです」
「……そんな魔物がよくここまで来られたな」
「ここらの魔物は全て主様の元に集まっておりますからね、敵も少なかったのでしょう」
俺は考えるために顎に手をやる。少し生えてきたひげのざらざらとした感触がしていた。
コボルトは低級モンスターと言っても過言ではない。
子供が訓練用に戦うような魔物である。モンスターの中でも最弱の存在だ。
そんなものがこの森を歩いていたとしたら、ほかのモンスターの格好の餌になるだろう。
だから、ここにいること自体がおかしなことなのだ。
ほかに敵が隠れていると思って間違いないだろう。そして、そう考えるとうかつに手を出すことは難しくなってくる。
奇襲の奇襲をされることがあるのだ。
魔物や動物がいつ警戒心を失うか。それは彼らが獲物を狩っているときである。
自分が優位にいると感じている時こそ、最も警戒を怠るのだ。
――――――と、すればだ。
「ゴブたろう、コボルトたちはこの方向へと真っすぐに向かっているか?」
「……そのようですな、主様。現場の報告では迷いなくこちらに進んでいるようです」
「まぁ、エリザベスが落ちたところに向かっているのだからそうなるよな」
「どういたいます? ウォレン」
場所は間違いなくバレている。
そして、このコボルトは囮に違いない。
しかし、このままこちらへ通してしまうのもおかしな話だ。
「こちらからは数匹でコボルトの駆除にあたってくれ。ほかのメンバーは敵が隠れてないか最大限に警戒するんだ」
「わかりました、主様」
そして、次の瞬間に森の中で轟音が響く。
それはポチ太達の方からではなく、サムトの小隊の方角であった。
おそらく、魔力を使った反応だ。セーラが魔法を使ったときと同じような反応だったから見おぼえがある。
とすれば、サムトが魔法を使ったか、敵が使ったか、二択だな。
「なにがあった?」
「それが主様、急に襲われたので対処した、とのことです」
「敵の詳細は?」
「それが倒してしまうと影も形もなくなってしまったみたいで……」
サムトの方であったか、しかし敵が消えるというのは妙である。
その疑問に関してはセーラの方から解説が入った。
「アラブットの能力ですわ。奴は影を操ります、しかしモンスタ―を生み出すほどの力などなかったはずですが……」
「強化されている、ということか。 俺と同じように」
何かしらの加護を得ているのだろうか。
そう思う間もなく、今度はポチ太の方から光が漏れるのが見えた。
「主様、ポチ太殿も同様の魔物に襲われたようです。姿かたちは漆黒、倒すと同様に霧散してしまったみたいです」
「光るのは敵が現れるサインのようなものか」
「濃い影にうみだすために光を必要としますわ。 ですが、その光を発するための魔法をコボルトが使えるとは思いませんわね」
光ってから影の魔物が現れても、ポチ太やサムトの部隊なら瞬殺ができる。
そう考えるとそこまで脅威ではないが、どこから現れるのかがわからないのが気になる。
松明の明かりを消していて正解だったかもしれないな。敵の発生源を潰せていたことになる。
「レズバの方はどうだ?」
「同じようにコボルトを発見したところですな。どういたしましょう」
「光を使う魔物が近くにいるかもしれない。放置して周辺を探索させてくれ」
「了解であります」
ゴブたろうに指示を出してから数分、コボルト以外の敵を発見したとの報告は上がってこない。
周辺にわたり昆虫系の総力を挙げて捜索しても見つからないのだ。
やはり、何かが変である。
「セーラ、どう思う?」
「わかりませんわ、アラブットが魔物を遠くからでも造ることができるのでしたらすでにここが襲撃されているはずですもの」
「そうだよな、とりあえずコボルトは足止めしてもらうことにするか」
「そう伝えておきます」
その時、だった。
俺たちの目の前にもコボルトが一匹、現れたのだった。
それに合わせて素振りをしていたラビーニャはそいつに向かって駆け出し、剣を構える
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「ま、待てっ!」
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