あなたにかざすてのひらを

あさまる

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幼馴染。
それは分かる。
しかし、いつの間にか三人でいる。

二人は、さくらの言うように、他学年にも知られているほどの美少女だ。
では、自分はどうだ?

良くも悪くも平凡だ。
では、きっかけはなんなんだろう。

「……二人に聞いてみよっと……。」
ポツリ。
一人言を呟くかすみであった。


放課後。
帰宅しようとする者や、部活へ向かおうとする者。
それぞれの行動をしていた。
帰宅部であるかすみも、帰る為に準備していた。

間もなく来るだろう。
かすみは、そんな予感がしていた。

「……かすみちゃん、帰ろう。」

今日はゆかりが早く来たのか。
「うん。……でも、エルちゃん待った方が良くない?」

これは、エルが先に来た時にも言うことだ。

「……か、神良先輩は用事があって先に帰ったよ。」

以前、エルが先に来た時があった。
その時の彼女も似たようなことを言っていた。
今回はかすみにも対処法が分かる。

「本当?」

「……ほ、本当。」
ぷいっ。
目を逸らすゆかり。

「嘘だったらもうお昼一緒に食べないよ?」

「……っ!?ま、待って!ごめん、ごめんなさい!それだけはっ!」

このリアクションも、エルと似たようなものであった。
彼女も慌てふためいていた。

「なら、もう一回言うよ?エルちゃん待った方が良いよね?」

「……うん。」


「すみません、ゆかりさん!お待たせしました!」
廊下を走ってはいけない。
その為、早く歩いていたエル。
少し離れた場所から聞こえたそれは、かすみへ向けられたものであった。

「全然待ってないよ。さ、行こう?」

「……うん。」
抜け駆けに失敗した。
そして、かすみに怒られた。
そのショックでしょんぼりとするゆかりであった。


廊下を歩く三人。
皆の視線は彼女らに釘づけであった。
しかし、正確に言えば三人全員を見ているのではなかった。
彼らはエルとかすみを見ていたのだ。

劣等感。
二人の圧倒的な存在感に自身が霞んでしまっている。

慣れていた。
そのはずだった。
それなのに、やはりそれを抱かずにはいられなかった。


「……そ、その……かすみちゃん?」
先ほどのことを気にしているのだろうか。
恐る恐る声をかけるゆかり。

「うん?」

「……どうしたの?元気がないようだけど……。」

「私も気になってました。かすみさん、どこか具合が悪いんですか?」
エルも同調する。
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