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「かすみさん!?かすみさん、かすみさん!しっかりして下さい!」
「……かすみちゃん!しっかりして!」
日傘を捨て、かすみへ駆け寄る二人。
ヒリヒリと皮膚に鋭い刺激が刺さる。
しかし、そんなものお構いなしに彼女を呼び続ける。
彼女らの皮膚から、煙のようなものが立ち込めてきた。
それでも自身らのことよりも、かすみを呼ぶ。
しかし、限界が来た。
「……っ!」
痛みに顔を歪ませるゆかり。
「嫌っ!かすみさん!かすみさん!目を開けて!かすみさん!」
彼女も痛いのだろう。
脂汗を垂らしながら悲痛な叫びを上げているエル。
これ以上は危ない。
「……エル、日陰に入ろう。これ以上は危ない。」
「かすみさん!かすみさん!」
ゆかりの声が聞こえていないようだ。
「……エル!」
「かすみさん!しっかりして下さい!」
「小娘!!」
ゆかりの大声。
それは、とても彼女から出たと思えないような声量であった。
「っ!?」
びくっ。
驚きで、我に返ったようだ。
「……まずは日陰に行け。かすみは私が保健室に運ぶ。」
「はい……。」
とぼとぼ……。
素直に彼女の言うことに従うエル。
屋内へ歩いていった。
「……さて。」
痛みで自身も気絶してしまいそうだ。
しかし、かすみを見捨てるわけにはいかない。
かすみの体格。
決して特別背が高いわけでも、重いわけでもない。
そんな彼女よりもさらに小柄なゆかり。
それでありながら、片手でかすみの腕を引っ張り、無理矢理起こす。
意識がないので、当然そのまま倒れそうになる。
器用に脇の間に入り込むと、そのまま彼女を横抱き、所謂お姫様だっこの形で持ち上げた。
身長のせいで、ゆかりの足をずるずると地面に引きずってしまっている。
しかし、彼女をここから運び出し、助ける為には仕方がないだろう。
保健室に向かう。
保健室の扉を開ける。
養護教諭が事情を聞こうとする。
あぁ、面倒だ。
ゆかりの目が赤く光る。
「……早く彼女を見ろ。」
「はい。」
ゆかりの言葉を機械的に受けとる。
彼女をベッドに寝かせる。
その後、彼女の症状を確認していくようだ。
私のかすみにべたべた触るな。
そう苛立ちながら、その様子を見るゆかり。
心配だったのだ。
「大丈夫です。ただの寝不足です。」
「……え?ね、寝不足?」
肩透かし。
ただの寝不足?
本当か?
「……かすみちゃん!しっかりして!」
日傘を捨て、かすみへ駆け寄る二人。
ヒリヒリと皮膚に鋭い刺激が刺さる。
しかし、そんなものお構いなしに彼女を呼び続ける。
彼女らの皮膚から、煙のようなものが立ち込めてきた。
それでも自身らのことよりも、かすみを呼ぶ。
しかし、限界が来た。
「……っ!」
痛みに顔を歪ませるゆかり。
「嫌っ!かすみさん!かすみさん!目を開けて!かすみさん!」
彼女も痛いのだろう。
脂汗を垂らしながら悲痛な叫びを上げているエル。
これ以上は危ない。
「……エル、日陰に入ろう。これ以上は危ない。」
「かすみさん!かすみさん!」
ゆかりの声が聞こえていないようだ。
「……エル!」
「かすみさん!しっかりして下さい!」
「小娘!!」
ゆかりの大声。
それは、とても彼女から出たと思えないような声量であった。
「っ!?」
びくっ。
驚きで、我に返ったようだ。
「……まずは日陰に行け。かすみは私が保健室に運ぶ。」
「はい……。」
とぼとぼ……。
素直に彼女の言うことに従うエル。
屋内へ歩いていった。
「……さて。」
痛みで自身も気絶してしまいそうだ。
しかし、かすみを見捨てるわけにはいかない。
かすみの体格。
決して特別背が高いわけでも、重いわけでもない。
そんな彼女よりもさらに小柄なゆかり。
それでありながら、片手でかすみの腕を引っ張り、無理矢理起こす。
意識がないので、当然そのまま倒れそうになる。
器用に脇の間に入り込むと、そのまま彼女を横抱き、所謂お姫様だっこの形で持ち上げた。
身長のせいで、ゆかりの足をずるずると地面に引きずってしまっている。
しかし、彼女をここから運び出し、助ける為には仕方がないだろう。
保健室に向かう。
保健室の扉を開ける。
養護教諭が事情を聞こうとする。
あぁ、面倒だ。
ゆかりの目が赤く光る。
「……早く彼女を見ろ。」
「はい。」
ゆかりの言葉を機械的に受けとる。
彼女をベッドに寝かせる。
その後、彼女の症状を確認していくようだ。
私のかすみにべたべた触るな。
そう苛立ちながら、その様子を見るゆかり。
心配だったのだ。
「大丈夫です。ただの寝不足です。」
「……え?ね、寝不足?」
肩透かし。
ただの寝不足?
本当か?
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