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25.調合
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薬草園に向かう途中ですれ違ったのは、何とバウマン辺境伯だった。
私たちの姿を見て、小さく頭を下げる。
ジークが平然としているところを見ると、私があの地獄のお茶会に出席していた時の打ち合わせ通りの行動なのだろう。
すれ違いざま、辺境伯は小さく囁いた。
「ジークフリード殿下の執務室に」
ジークは無言で頷いた。
何の話なのか、今は説明を乞うている場合ではなく、足早に別れる。
時刻は既に夕暮れを過ぎ、あちこちに魔法のランプが灯されている。
さすが王宮、移動に支障がないくらいに明るい。……宵闇にまぎれることができないほどに明るい、とも言う。
王宮の薬草園、と聞いて、一面の薬草畑とそれなりの大きさの温室を想像していた私は、入口で立ちすくんだ。
で・か・い。
東京ドーム何個分だ、ここ。
これが、王族のためだけに存在するとか、意味が分からない。
「研究用もあるから」
弁解だけどね、とやや苦笑しながら、ジークは温室の扉を開いた。
「ええと、私はここにはあまり詳しくないんだけど。希少なものは多分こちらにあるかな。おっと、ペルツ殿」
「ジークフリード殿下。なぜこのような所に」
温室の中にいたのは、壮年の男性。
もう夜だというのに、何故か麦わら帽子にシャツ、首にはタオルを掛けていて、足元は長靴。ブーツじゃなくてゴムの長靴ね。……ええと、言葉を飾らずに言えば、農家のおじさんみたいな姿だった。
ジークが敬称をつけるくらいだから、それなりの役職についている人なんだと思うけど。
「彼女が、と、すまない、何が必要なんだったかな?」
「暗闇の花です」
「ほぅ」
ペルツさんは、かすかに目を眇めるようにして私を見た。
射貫くような、迫力のある目だった。
……姿は農家のおじさんなんだけどね。
「錬金術師ですか」
「はい。……完全回復薬を、作りたいのです」
私はまっすぐにその目を見返した。
何故かそうしなければいけない気がしたから。
嘘は許されない。
「誰かのために?」
「もちろん。どうしても助けたい人がいるんです」
「それは、貴女の大切な人かな?」
「いいえ。あ、でもジークにとって大切な人だから、回りまわれば私にも大切なのかも?」
「……っ」
隣に立っていたジークが呻いた。
何だ、どうした。
「なるほど」
とりあえずペルツさんは納得したらしい。
要は、「何となく完全回復薬作りたいから」とか、「一攫千金♪」なんて理由じゃないのを確かめたかったのかも。
ま、私は純製造型錬金術師。作ってみたい欲も当然あるんだけどね。
いくら何でも、王族にしか使えない、という規則破ってまではやんないよ。死ぬ気でお金貯めて買うわ。マーケットに出てくればだけどさ。
「こちらへ、お嬢さん」
「は、はいっ」
「これで恋に落ちるなと言われてもなぁ……」
ペルツさんに促されて歩き出した私の背後で、ジークは深いため息をついて何かを呟いていた。けれど、暗闇の花に気を取られていた私は、それを聞き取ることができなくて振り向く。
「ジーク?」
「何でもないよ。さあ、行こう、私の小さな台風さん」
不本意な二つ名が増えました。
レアアイテム、暗闇の花。
最初にそれを知った時に私が思い浮かべたのは、花びらが黒のマーガレットだったけれど、実物はそうではなかった。
形も色も、露草が一番近いかな。露草よりももっと深い、藍色の花びらに、金の星が散っている。ラピスラズリのような花だ。かすかに発光している。
「……綺麗」
光のないところにしか育たない花だそうで、温室の隅、黒い幕に覆われた一角にそれは栽培されていた。
数は多くない。
10株といったところだろうか。
聞けば、発芽率が致命的に低いのだという。何と5パーセント。発芽の条件を色々変えて試している真っ最中なんだって。
そりゃ栽培に成功しているにも関わらずレアアイテムな訳だ。
「摘み取ったらすぐにアイテムボックスに入れなさい。光のある場所ではすぐに萎れてしまうから」
「はい」
完全回復薬に必要なのは、花の部分だけ。葉や茎は、別の薬に使われるのでそのまま残しておく。夜空の色をした花だけを採取してアイテムボックスに即座に収納する。
小心者ゆえに、ちょっと手が震えた。
「ありがとうございました」
暗幕の外側に出て、ペルツさんに頭を下げる。
閻魔様のような農家のおじさんは、ふとその鋭い目を和ませた。
「礼には及びません。これが私の仕事ですから。いつでも取りに来なさい、とは今は言えませんが。……いつか、大量生産してみせますよ」
「期待しているよ。じゃあ行こう、ナナミ」
「はい」
完全回復薬を調合するには、拠点登録している街でだけ入れる、《ホーム》に行く必要があるのだけれど。王宮内からも行けるんだろうか。
ジークに訊いてみたけれど、首を傾げられてしまった。
「ごめん、私は《ホーム》を使う職業じゃないし、考えてみたことがない」
「それはそうだよねー」
まぁ試してみれば分かるのだろうけど――結界に補足されないか、というのが心配だった。
ああ、ヴィクトールさんに確認しておくんだった。
王宮の外に出る時間は惜しい。発見されるリスクを冒しても、ホームを唱えてみよう、と思った時だった。
「兄上、ようやくご帰還ですか。随分と遅かったですね?」
ざらりとした声が掛けられた。
――変声期の、少年の声。
「ユリウスか。息災のようで何よりだ」
ジークは驚きはしなかった。
いくらステルス機能つきの外套を纏っていても、ジークの行動は大胆すぎた。王の私室に侵入し、北の塔にも入っている。侍女に目撃もされているし、近衛騎士達にも接触して色々な指示を出していた。
それは明らかに、「発見されたところで構わない」という意思、あるいは覚悟の上の行動だった。
あくまでこの外套は、いくらかの時間を稼ぐためのもの。
そして、外套はちゃんと役に立った。多分、ジークが考えていた以上の時間を稼いでくれたと思う。
――でも。できれば、完全回復薬が完成してからにして欲しかったよ……!
ユリウス王子は、身長はそれほど高くなかった。体つきも、武人であるジークよりもかなり細身だ。それでも、金の髪と、金の目と、その面立ちは、やはりどこかジークに似ている。浮かべている表情は似ても似つかないけれども。その黄金の目がギラギラと輝いて見えるのは、辺りを照らすランプの光のせいだけではないだろう。
実の兄に向けるものとはとても思えない、憎悪の眼差し。
……どうしよう。
手持ちの眠り爆弾、は、多分使えない。ジークの腕に状態異常防止の腕輪があるように、ユリウス王子にも何らかの準備があると思っていいだろう。
ええい、一か八か。
「《ホーム》……、開いた! ジーク、行くよ!」
ジークの手を掴んで、私は《ホーム》へ飛び込んだ。
ユリウス王子との対決よりも、今は完全回復薬の完成が優先だ。
独断なのはまぁ、許してほしい。
「……あ、良かった。《ホーム》って他人も招けるんだね」
「そうみたいだね。……へぇ、ここが《ホーム》」
「《ホーム》っていうか、工房だよね」
《ホーム》は生産職共通なので、錬金術用の工房と鍛治用の工房、倉庫の三部屋の造りだ。
物珍しそうに工房を覗き込んでいるジークをよそに、さっそく私は魔法窯に火を入れた。
それにしても、この王子様、有無を言わせずここに引き込んだ事、全然怒らないな。
ユリウス王子に言いたい事もあっただろうに。
まぁ、それはディートさんが復活してからやってもらえばいいのか。
暗闇の花から必要な成分を抽出するのは、蒸留法で行う。
花びらを蒸留窯に入れ、水を沸騰させた蒸気を窯に送り込む。花びらの中の成分が水蒸気と一緒に気化するのを、別の容器で一気に冷却する。アロマオイルを作るのと同じ要領だね。
精油部分と蒸留水が綺麗に二層になっている。といっても、花びらの数が少ないので、精油部分は薄っすらとしか存在しない。それを慎重にスポイトで吸い取り、容器に入れてアイテムボックスへ。下の蒸留水も、暗闇の花の成分が混ざっているので別の容器に入れてとりあえず保管。何かに使う。捨てるのはもったいないからね!
無事に最重要材料が確保できたところで、ベースになる薬剤を調合する。
作り方は、材料が異なるだけで、ハイポーションやエリクシールとあまり変わらない。薬草を乳鉢ですり潰し、蒸留水を注いで煮沸し、何度も濾過し、再度煮沸する。緑の魔石粉を混ぜ、そしてアイテムボックスにしまっていた暗闇の花のアロマオイルを魔力とともに加える。
緑色とも黒色ともつかない液体が、少しずつ透明になっていく。
これが、冷えていくにしたがって透明な青色になれば、成功。
……ん、大丈夫、上手くいってる。筈。
空気に晒すのがご法度で、急激な冷却ができないという、めんど……少々繊細な薬なので、ポーション瓶に移して密封した後は、そのまま常温になるまで待つしかない。
「あっ」
「え?」
私の声に、鍛治道具を手に取って眺めていたジークが振り向いた。
「薬が冷えて完成するまで、ちょっと時間がある。その間に、それ、何とかしておこう」
「それ?」
私は指さした。
応急処置だけ施してある、ジークの剣を。
「呪いを解くよ」
私たちの姿を見て、小さく頭を下げる。
ジークが平然としているところを見ると、私があの地獄のお茶会に出席していた時の打ち合わせ通りの行動なのだろう。
すれ違いざま、辺境伯は小さく囁いた。
「ジークフリード殿下の執務室に」
ジークは無言で頷いた。
何の話なのか、今は説明を乞うている場合ではなく、足早に別れる。
時刻は既に夕暮れを過ぎ、あちこちに魔法のランプが灯されている。
さすが王宮、移動に支障がないくらいに明るい。……宵闇にまぎれることができないほどに明るい、とも言う。
王宮の薬草園、と聞いて、一面の薬草畑とそれなりの大きさの温室を想像していた私は、入口で立ちすくんだ。
で・か・い。
東京ドーム何個分だ、ここ。
これが、王族のためだけに存在するとか、意味が分からない。
「研究用もあるから」
弁解だけどね、とやや苦笑しながら、ジークは温室の扉を開いた。
「ええと、私はここにはあまり詳しくないんだけど。希少なものは多分こちらにあるかな。おっと、ペルツ殿」
「ジークフリード殿下。なぜこのような所に」
温室の中にいたのは、壮年の男性。
もう夜だというのに、何故か麦わら帽子にシャツ、首にはタオルを掛けていて、足元は長靴。ブーツじゃなくてゴムの長靴ね。……ええと、言葉を飾らずに言えば、農家のおじさんみたいな姿だった。
ジークが敬称をつけるくらいだから、それなりの役職についている人なんだと思うけど。
「彼女が、と、すまない、何が必要なんだったかな?」
「暗闇の花です」
「ほぅ」
ペルツさんは、かすかに目を眇めるようにして私を見た。
射貫くような、迫力のある目だった。
……姿は農家のおじさんなんだけどね。
「錬金術師ですか」
「はい。……完全回復薬を、作りたいのです」
私はまっすぐにその目を見返した。
何故かそうしなければいけない気がしたから。
嘘は許されない。
「誰かのために?」
「もちろん。どうしても助けたい人がいるんです」
「それは、貴女の大切な人かな?」
「いいえ。あ、でもジークにとって大切な人だから、回りまわれば私にも大切なのかも?」
「……っ」
隣に立っていたジークが呻いた。
何だ、どうした。
「なるほど」
とりあえずペルツさんは納得したらしい。
要は、「何となく完全回復薬作りたいから」とか、「一攫千金♪」なんて理由じゃないのを確かめたかったのかも。
ま、私は純製造型錬金術師。作ってみたい欲も当然あるんだけどね。
いくら何でも、王族にしか使えない、という規則破ってまではやんないよ。死ぬ気でお金貯めて買うわ。マーケットに出てくればだけどさ。
「こちらへ、お嬢さん」
「は、はいっ」
「これで恋に落ちるなと言われてもなぁ……」
ペルツさんに促されて歩き出した私の背後で、ジークは深いため息をついて何かを呟いていた。けれど、暗闇の花に気を取られていた私は、それを聞き取ることができなくて振り向く。
「ジーク?」
「何でもないよ。さあ、行こう、私の小さな台風さん」
不本意な二つ名が増えました。
レアアイテム、暗闇の花。
最初にそれを知った時に私が思い浮かべたのは、花びらが黒のマーガレットだったけれど、実物はそうではなかった。
形も色も、露草が一番近いかな。露草よりももっと深い、藍色の花びらに、金の星が散っている。ラピスラズリのような花だ。かすかに発光している。
「……綺麗」
光のないところにしか育たない花だそうで、温室の隅、黒い幕に覆われた一角にそれは栽培されていた。
数は多くない。
10株といったところだろうか。
聞けば、発芽率が致命的に低いのだという。何と5パーセント。発芽の条件を色々変えて試している真っ最中なんだって。
そりゃ栽培に成功しているにも関わらずレアアイテムな訳だ。
「摘み取ったらすぐにアイテムボックスに入れなさい。光のある場所ではすぐに萎れてしまうから」
「はい」
完全回復薬に必要なのは、花の部分だけ。葉や茎は、別の薬に使われるのでそのまま残しておく。夜空の色をした花だけを採取してアイテムボックスに即座に収納する。
小心者ゆえに、ちょっと手が震えた。
「ありがとうございました」
暗幕の外側に出て、ペルツさんに頭を下げる。
閻魔様のような農家のおじさんは、ふとその鋭い目を和ませた。
「礼には及びません。これが私の仕事ですから。いつでも取りに来なさい、とは今は言えませんが。……いつか、大量生産してみせますよ」
「期待しているよ。じゃあ行こう、ナナミ」
「はい」
完全回復薬を調合するには、拠点登録している街でだけ入れる、《ホーム》に行く必要があるのだけれど。王宮内からも行けるんだろうか。
ジークに訊いてみたけれど、首を傾げられてしまった。
「ごめん、私は《ホーム》を使う職業じゃないし、考えてみたことがない」
「それはそうだよねー」
まぁ試してみれば分かるのだろうけど――結界に補足されないか、というのが心配だった。
ああ、ヴィクトールさんに確認しておくんだった。
王宮の外に出る時間は惜しい。発見されるリスクを冒しても、ホームを唱えてみよう、と思った時だった。
「兄上、ようやくご帰還ですか。随分と遅かったですね?」
ざらりとした声が掛けられた。
――変声期の、少年の声。
「ユリウスか。息災のようで何よりだ」
ジークは驚きはしなかった。
いくらステルス機能つきの外套を纏っていても、ジークの行動は大胆すぎた。王の私室に侵入し、北の塔にも入っている。侍女に目撃もされているし、近衛騎士達にも接触して色々な指示を出していた。
それは明らかに、「発見されたところで構わない」という意思、あるいは覚悟の上の行動だった。
あくまでこの外套は、いくらかの時間を稼ぐためのもの。
そして、外套はちゃんと役に立った。多分、ジークが考えていた以上の時間を稼いでくれたと思う。
――でも。できれば、完全回復薬が完成してからにして欲しかったよ……!
ユリウス王子は、身長はそれほど高くなかった。体つきも、武人であるジークよりもかなり細身だ。それでも、金の髪と、金の目と、その面立ちは、やはりどこかジークに似ている。浮かべている表情は似ても似つかないけれども。その黄金の目がギラギラと輝いて見えるのは、辺りを照らすランプの光のせいだけではないだろう。
実の兄に向けるものとはとても思えない、憎悪の眼差し。
……どうしよう。
手持ちの眠り爆弾、は、多分使えない。ジークの腕に状態異常防止の腕輪があるように、ユリウス王子にも何らかの準備があると思っていいだろう。
ええい、一か八か。
「《ホーム》……、開いた! ジーク、行くよ!」
ジークの手を掴んで、私は《ホーム》へ飛び込んだ。
ユリウス王子との対決よりも、今は完全回復薬の完成が優先だ。
独断なのはまぁ、許してほしい。
「……あ、良かった。《ホーム》って他人も招けるんだね」
「そうみたいだね。……へぇ、ここが《ホーム》」
「《ホーム》っていうか、工房だよね」
《ホーム》は生産職共通なので、錬金術用の工房と鍛治用の工房、倉庫の三部屋の造りだ。
物珍しそうに工房を覗き込んでいるジークをよそに、さっそく私は魔法窯に火を入れた。
それにしても、この王子様、有無を言わせずここに引き込んだ事、全然怒らないな。
ユリウス王子に言いたい事もあっただろうに。
まぁ、それはディートさんが復活してからやってもらえばいいのか。
暗闇の花から必要な成分を抽出するのは、蒸留法で行う。
花びらを蒸留窯に入れ、水を沸騰させた蒸気を窯に送り込む。花びらの中の成分が水蒸気と一緒に気化するのを、別の容器で一気に冷却する。アロマオイルを作るのと同じ要領だね。
精油部分と蒸留水が綺麗に二層になっている。といっても、花びらの数が少ないので、精油部分は薄っすらとしか存在しない。それを慎重にスポイトで吸い取り、容器に入れてアイテムボックスへ。下の蒸留水も、暗闇の花の成分が混ざっているので別の容器に入れてとりあえず保管。何かに使う。捨てるのはもったいないからね!
無事に最重要材料が確保できたところで、ベースになる薬剤を調合する。
作り方は、材料が異なるだけで、ハイポーションやエリクシールとあまり変わらない。薬草を乳鉢ですり潰し、蒸留水を注いで煮沸し、何度も濾過し、再度煮沸する。緑の魔石粉を混ぜ、そしてアイテムボックスにしまっていた暗闇の花のアロマオイルを魔力とともに加える。
緑色とも黒色ともつかない液体が、少しずつ透明になっていく。
これが、冷えていくにしたがって透明な青色になれば、成功。
……ん、大丈夫、上手くいってる。筈。
空気に晒すのがご法度で、急激な冷却ができないという、めんど……少々繊細な薬なので、ポーション瓶に移して密封した後は、そのまま常温になるまで待つしかない。
「あっ」
「え?」
私の声に、鍛治道具を手に取って眺めていたジークが振り向いた。
「薬が冷えて完成するまで、ちょっと時間がある。その間に、それ、何とかしておこう」
「それ?」
私は指さした。
応急処置だけ施してある、ジークの剣を。
「呪いを解くよ」
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