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写真から始まる日常2
しおりを挟む望
「私、見せてもいいですよぉ」
望が答えた。
蓮叶
「え!?ほんと!?なんで見せてくれるの!?」
杏奈
「頼んどいて何言ってんだよ」
蓮叶
「だってぇ~、若干2名が執拗に断ってきてさぁ~。それを経験してからの望ちゃんの優しさのギャップに戸惑いを隠せなかったんですものぉ~・・・」
蓮叶は涙声で答えた。
杏奈
「泣くな、バカ」
蓮叶は涙を拭い、望に手を差し出す。
蓮叶
「では、望ちゃん!君の優しさの象徴、学生証を見せてくれたまえ!」
望
「はぁ~い」
望はカバンから財布を取り出し、その中にしまってあった学生証を蓮叶に渡した。
蓮叶
「なぁ~んだ。全然犯罪者の顔じゃないじゃん。普通にいつもの可愛い望ちゃんだ~」
望
「へへへ、そうですかぁ~」
望は頬を赤くして照れる。
杏奈
「どれ」
杏奈が蓮叶の後ろに回り、望の学生証を確認する。
杏奈
「あー、確かになんも変わんねぇな。蓮叶、お前が見たテレビ番組、嘘こいてたんじゃねぇの?」
蓮叶
「んー、そうなのかなぁ。あ!じゃあ確認のために!」
そう言って蓮叶は、杏奈の方に向き直り手を出す。
杏奈
「あ?なんだよ?」
蓮叶
「確認のために杏ちゃんのも見せて!」
杏奈
「は?まぁいいけど」
蓮叶
「・・・え?」
杏奈
「は?」
蓮叶
「ん?」
杏奈
「何驚いてんだよ?」
蓮叶
「いや、なんかあっさりOK出たから。てっきり2、3個は罵倒されること覚悟してたんだけど」
杏奈
「アタイにどんな印象持ってんだ、てめぇは」
蓮叶
「だって・・・。ねぇ?」
蓮叶はみんなの方を向く。
杏奈
「噛むぞコラ」
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