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昔話から始まる日常9
しおりを挟む莉湖がスっと手を挙げる。
魅桜
「わざわざ手を挙げなくてもいいわよ。真面目ね、あなた」
魅桜は微笑む。
莉湖
「あの、私達は『日常研究部』という部活を作ろうと思っています」
蓮叶
【お!本題に立て直した!さすがりこりこ】
魅桜
「『日常研究部』?どういった活動内容になるのかしら?」
莉湖は続ける。
莉湖
「部員が日々の生活で起こった出来事を発表し合い、そこからヒントを得、人間の幸せな『日常』を送るにはどうすれば良いかを考える活動をしようと思っています」
魅桜
「日々の生活で・・・。それは普段の雑談とかではダメなの?」
莉湖
「はい」
魅桜
「どうして?」
莉湖
「それは・・・。すみません。言えません」
魅桜は複雑な顔をする。
魅桜
「ごめんなさいね。私もあなた達の申請を許可してあげたいけど、その活動では少し難しいわね。せめて理由を話してくれれば・・・」
それを聞いて、蓮叶はバッと立ち上がった。
蓮叶
「ダメなんです!」
魅桜は座りながら、蓮叶を見上げている。
魅桜
「でも、その理由は教えてくれないのよね?」
蓮叶
「それは・・・」
杏奈
「アタイら、人間じゃねぇんすよ」
杏奈の言葉に蓮叶は驚く。
蓮叶
「ちょっと、杏ちゃん!?」
杏奈
「いいじゃんか、別に。どうせ説明しねぇと部活作れねぇんだからよ」
杏奈と魅桜は目を合わせる。
魅桜
「・・・詳しく、聞かせてもらっていい?」
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