魔剣少女と契約した低血圧系魔術師、実は  の生まれ変わりでした?魔導学園で学生と講師を両立しながら何とか生きていこうと思います。

精神感応4

文字の大きさ
80 / 268
第二章「捜査開始」

第79話 買い出しデート(前編?)

しおりを挟む
  浄玻璃鏡たちとは後で合流することにして鏡華は双魔と二人で家を出た。人通りの少ない路地を通ってまずは賀茂川を渡るために四条大橋を目指す。

 「寒いな」
 「そやねぇ……雪もあんなに」

 二人が声を出すた度に白い息が宙を漂う。建物の影には夜に積もった雪が解けずに残っていた。

 「何か食べたい物あるか?」
 「ううん、うちは特にないよ」
 「……そうか、なら適当な店に入るか」
 「うん、それでええよ」

 久しぶりの晴れ空の下を二人でゆっくりと歩いていく。

 八坂神社の参道に近づいて行くと段々とすれ違う人も多くなってくる。ふと、前から鏡華たちと同じ年頃の男女が仲睦まじい様子で歩いてきた。それを見て、鏡華は何となく真横を歩く双魔の横顔を眺めた。

 「…………」
 「……ん?何だ?」

 視線に気付いた双魔がジッと鏡華の瞳を覗き込んできた。蒼の瞳がとても綺麗に輝いて見えた。

 「……な、何でもない」

 何だか気恥ずかしくなってしまって目を逸らす。

 「……?」

 双魔は不思議そうな顔をしたが、そのまま視線を前に戻した。

 やがて四条大橋の前の信号までやってくる。そこで双魔が足を止めた。

 「ん、ここにするか」

  目の前には趣のあるレトロな四階建ての建物。この近辺では老舗の部類に入る洋食屋だ。味はよく、値段もリーズナブルで評判がいい。

  「うん」

  短く返事をしたが、鏡華は内心嬉しくてたまらなかった。

  鏡華はその見た目から勝手に和食が好きだと勘違いされがちだが実は大の洋食好きだ。

  多分、と言うまでもなく双魔はそれが分かっていてこの店を選んでくれたのだろう。

 「いらっしゃいませー!お二人様ですか?」
 「はい」
 「それではこちらのお席へどうぞ!」

 店に入るとウェイトレスが元気に出迎えてくれた。案内されて少し奥の席に案内される。

 「只今メニューとお水をお持ちしますね」

 ウェイトレスはそう言って厨房入口近くへと戻っていった。

 「双魔、今日はお蕎麦じゃなくてええの?」

 双魔の好物が蕎麦であることは知っている。この店の通りを挟んだ向こうの蕎麦屋は双魔の行きつけの店だ。何となく、双魔は本当は蕎麦が食べたかったのではないかと気になってしまった。

 「ん、蕎麦は昨日食ったしな。それに洋食好きだろ?グラタンとか」
 「……うん」

 自分の好みに合わせてくれていると思ってはいたが、いざ、口にされると嬉しいやら照れ臭いやらで落ち着かなくなってしまう。

 「メニューとお水をお持ちしました!ご注文が決まりましたらお呼びください!」

 ウェイトレスはテーブルの上に水の入ったグラスを置いて、二人にメニューを手渡すと元いた場所へ戻っていった。

 「さて、何にするか……鏡華はやっぱりグラタンか?」
 「うん、シーフードグラタンセットにしよかな」

 (…………それと、プリンも食べたいんやけど)

 この年になって「プリンが食べたい」と言うのも中々恥ずかしい。

 別段、気にすることはないはずなのだが鏡華は普段からなのか、それとも双魔の前だからなのか分からないが、とにかく、何となく言い出せなかった。

 双魔との付き合いも長いが子供っぽいと思われたくないようにも感じた。

 「ん、じゃあ、俺はハンバーグ定食にするか。後は何か注文するか?」
 「ううん、大丈夫」
 「……そうか」

 双魔は数秒、鏡華の顔を見つめると何かを察したように頬を掻いた。そして、軽く手を振ってウェイトレスを呼び寄せる。

 「お待たせしました。ご注文はお決まりですか?」
 「シーフードグラタンセットを一つとハンバーグ定食を一つで」
 「はい、シーフードグラタンセットをお一つとハンバーグ定食をお一つですね。以上でよろしいでしょうか?」
 「それと、食後にプリンアラモードを一つ」
 「……?」
 「はい、食後にプリンアラモードをお一つですね。それではお料理ふぁ出来るまでお待ちください」

 伝票を書き終えてウェイトレスが厨房へ去ると鏡華は水を飲んでいる双魔に声を掛けた。

 「双魔……どうして、プリンなんて頼んだん?」
 「ん?ああ、鏡華、プリン好きだろ?」
 「う、うん……せやけど」
 「メニューをジッと見てたからな。頼まない方が良かったか?」
 「そんなことないよ……ありがとう」
 「ん、礼を言われるようなことじゃない。そう言えば市場では何を買うんだ?」
 「ああ、言うへんかった?取り敢えずは黒豆と昆布、くわいに棒鱈。それといいものがあれば他にも買おかな」
 「そうか……醤油だの味噌だの言われたらどうしようかと思った」
 「ほほほ、そんなこと言わへんよ。荷物持ちして貰いとうて一緒に来たんと違うからね」
 「ん」
 「…………」

 双魔は笑みを浮かべて短く返す。それきり二人はお互い何となく黙ってしまう。それでも、嫌な沈黙ではなかった。

 「お待たせしました!シーフードグラタンセットのお客様!」

 ウェイトレスが料理を載せたトレーを両手に持ってやってきた。鏡華は笑顔で小さく手を上げると目の目に湯気といい匂いを漂わせる出来立てのグラタンが置かれる。

 「こちら、ハンバーグ定食ですね!」

 双魔の前にはデミグラスソースがたっぷりかかった大振りのハンバーグとライスが置かれる。

 「それではごゆっくりお召し上がりください!」

 そう言うとウェイトレスは他の席からお呼びが掛かったのか慌ただしく去っていった。

 「それじゃあ、食べるか。いただきます」
 「いただきます」

 二人で静かに食事を始める。双魔も鏡華も元々食事中に喋るタイプではない。二人で黙々と料理を口に運ぶ。フォークと皿が当たる音と料理に息を吹きかけて冷ます音と僅かな咀嚼音だけが聞こえる。

 「……」
 「…………」

 それでもたまに目が合うと二人して笑みを浮かべ合う。本人たちは知る由もないが、離れたところでウェイトレスたちが二人を見ながらキャーキャーと楽しそうに騒いでいた。

 普通に食べると確実に自分の方が先に食べ終わってしまうので双魔は時々休みながら食事をしていた。ふと、視線が鏡華の口元に止まる。

 (…………いやいやいや)

 脳裡には今朝、目を開けた時の光景が蘇る。あのまま、目を開かなかったらどうなっていたか……そんな思考を頭の外に追い出すように食事に集中する。結局、双魔は鏡華よりも早く食べ終わってしまった。

 「ふう、美味しかった」

 双魔が食べ終わって手持ち無沙汰になってからしばらく後、鏡華は自分の料理を食べ終えてナプキンで口元を拭った。それを見て双魔は目の合ったウェイトレスを呼んだ。

 「何か御用ですか?」
 「食後のデザートと飲み物をお願いします」
 「かしこまりました。お飲み物はコーヒーと紅茶のどちらになさいますか?」
 「鏡華、どうする?」
 「うちは紅茶、何もつけないでええよ」
 「ん、じゃあ紅茶をストレートで二つ」
 「かしこまりました。少々お待ちくださいね。お済のお皿はお下げしますね」

 テーブルの上の空になった食器をトレーに載せて厨房に戻っていく。そして、五分も経たないうちに再びやってきた。

 「お待たせしました!紅茶をストレートでお二つとプリンアラモードですね!こちらは……」

 双魔と鏡華、どちらの前に置くかを悩むウェイトレスに双魔は片手で鏡華指した。それを見てウェイトレスは鏡華の前にプリンアラモードを置いた。

 「それではごゆっくり」
 「わあ……美味しそやねぇ!」

 目の前にはガラスの器に盛られたプリンとそれを囲むように盛りつけられた生クリームにバニラアイス、それと色とりどりのカットフルーツ。鏡華は瞳を輝かせて、胸の前で手を合わせている。喜色満面といった感じだ。

 早速スプーンでプリンとアイスクリームを一掬いして口に入れる。

 「……んー……美味し!」

 途端に目尻が下がって極楽に舞い上ったかのような表情を浮かべた。そのまま、パクパクと食べ続ける。いちいち、頬に手を当てて幸せそうな顔をする鏡華を双魔はティーカップを傾けながら見守る。

 「そや、双魔も一口食べる?ほら、あーん、して?」

 視線に気付いた鏡華がプリンとフルーツを掬ってスプーンを差し出してくる。昨日もそうだったが双魔は鏡華のこれに逆らえない。と、なれば逡巡などせずに食べてしまうのが最善手だ。

 「あ、あーん……はむっ……」
 「どう?美味し?」
 「…………甘い」
 「?嫌やわぁ、プリンが甘いのなんて当たり前やない?双魔ったらおかし、フフフフ」

 そう言う意味で甘いと言ったわけではないのだが鏡華は分からないのか不思議そうにしながら笑っている。

 因みに、これを見たのはウェイトレスだけではなく厨房から出歯亀根性を出していたコックたちもでみんな揃って「ヒューヒュー!」と本人たちの知らないところで冷やかしていた。

 「美味しかったわぁ」

 鏡華がぺろりとデザートを平らげて、飲み物も飲み終えたので店を出た。

 会計は鏡華が折半にしようとしきりに言うので二人で半分ずつ出した。

 四条大橋を渡って河原町の方に進む。仕事納めで車の通りは多いが、歩行者はいつも通りといった感じだ。

 二人並んでゆっくりと目的地の商店街まで足を進める。

 歩きながらさっきのプリン繋がりで、「美味しい甘味処があるから連れて行ってあげる」とかそんな話をしていると烏丸付近までやってきた。

 この辺りは京で一番物が集まる市場だ。年末年始に向けて必要な物を揃えようと買い物に来た人々でごった返している。

 「やっぱり凄い人やねぇ……」
 「予想はしてたがここまでとは……っとと」
 「きゃっ!」

 まだ、商店街の入り口にも関わらず人の流れが暴れ川のようだ。普通に歩くことすら困難だ。小さな悲鳴と共に鏡華が少し流されてしまった。

 「おっと!」

 咄嗟に右手を伸ばして鏡華の手を掴んで引き寄せる。勢いよく引っ張ったため鏡華は双魔の胸の中にそのまますっぽりと収まった。

 「大丈夫か?」
 「うん……おおきに」

 双魔はそのままの姿勢で通りの端の方へ寄っていく。その顔を見上げる鏡華の胸は高鳴って仕方なかった。

 (そ、双魔……ち、近い……)

 自分でするのとされるのとでは勝手が全く違う。鏡華は嬉しいやら、恥ずかしいやらで只々俯くだけだ。

 「よし、ここで少し落ち着くか……ん?鏡華、具合でも悪いのか?」

 人の少ないところまで来て一息つくと鏡華が俯いたままで全く顔を上げない。心配になって顔を覗き込む。

 「っ!?大丈夫!大丈夫やから……ちょっと待って!」
 「ん、そうか?」
 「すー……はー……すー……はー……うん、大丈夫」

 深呼吸を繰り返して何とか落ち着く。頬の熱さもいくらか引いたので赤みも収まったはずだ。

 「ん、無理はするなよ。取り敢えず何から買うんだ?」
 「うん、まずは乾物屋さんで、昆布と黒豆。その後にくわいと棒鱈。これなら戻へんと通りを抜けるだけで済むよ」
 「ん、分かった。じゃあそれで行くか」
 「その……双魔?」
 「ん?どうした?やっぱり具合悪いのか?」
 「その……手……」

 そう言われて視線を下げると双魔の右手は鏡華の左手をしっかりと握ったままだった。鏡華はこれを恥ずかしがっていたらしい。

 (……離すとはぐれるかもしれない……というかはぐれるな)

 「そ、その……うちはいいんやけど……双魔が嫌かもしれへんし……でも、はぐれたらあかんし……」

 鏡華はしどろもどろと言った様子だが嫌ではないらしく手を離すことはない。そんな鏡華を見ている双魔も少し顔が熱くなってきた。

 いつもの鏡華らしくはないが、何はともあれ嫌がっていないのならそれで問題はない。

 「ん……じゃあ、このままでいいだろ。昔もよく繋いだし……時間もそんなに余裕がないからな。行くぞ」
 「あ、ちょっと!」

 双魔は鏡華の腕を少し、ほんの少しだけ強引に引いた。すぐに前を向いてしまって一瞬しか見えなかったが鏡華の瞳に映った双魔の頬は赤らんでいるように見えた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

霊力ゼロの陰陽師見習い

三科異邦
ファンタジー
「霊力も使えない。術式も出せない。 ……西園寺玄弥、お前は本当に陰陽師か?」 その言葉は、もう何度聞いたか分からない。 霊術学院の訓練場で、俺はただ立ち尽くしていた。 周囲では炎が舞い、水がうねり、風が刃のように走る。 同年代の陰陽師たちが、当たり前のように霊を操っている。 ――俺だけが、何もできない。 反論したい気持ちはある。 でも、できない事実は変わらない。 そんな俺が、 世界最強クラスの妖怪と契約することになるなんて―― この時は、まだ知る由もなかった。 これは―― 妖怪の王を倒すべく、九尾の葛葉や他の仲間達と力を合わせて成長していく陰陽師見習いの物語。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

鬼の兵法伝承者、異世界に転世せしむる

書仙凡人
ファンタジー
俺の名は桜木小次郎。 鬼一法眼を祖とする鬼一兵法の令和の伝承者。 だがある時、なぜか突然死してしまったのだ。 その時、自称神様の変なペンギンが現れて、ファンタジー世界の転生を持ちかけられた。 俺はヤケになって転生受け入れたら、とんでもない素性の奴にログインする事になったのである。 ログイン先は滅亡した国の王子で、従者に毒盛られて殺されたばかり。 なにこれ? クーリングオフねぇのかよ!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...