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エピローグ
「ああいう手合いはどこの国にもいるものね」
大公妃が後ろに控える女官に声をかけると、女官は「嘆かわしいことです」と応じた。
「あの程度の嫌味は可愛らしいものだわ……。あの方達、本気で傷つける気はあるのかしら?」
「あれを可愛らしいとおっしゃるのは、妃殿下のお心の強さゆえにございましょう」
女官が主人である大公妃を誇らしげに称賛するが、当の大公妃はどこか遠い目をし、女官に聞こえないほどの小声で呟いた。
「強いというよりは……麻痺しているだけでしょうね」
彼女が一時期受けた嫌味は先程の令嬢達の発したような可愛らしいものではなかった。
もっと陰湿で、もっと心の深い部分を抉るような、確実に相手を傷つける目的で放たれたものだ。
傷ついていないつもりだったが、心は思いのほか傷つきどこか麻痺していたのかもしれない。
「ご令嬢たちも先ほどの一件で懲りたことでしょう。あのような嫌味にも見事に応じられる妃殿下のご器量、まこと感服いたします」
「ふふ、ありがとう」
穏やかな声音で返す大公妃だが、内心では「あの程度で懲りてしまうのね……」と、令嬢達にどことなく冷めていた。彼女の脳裏に浮かぶのは、かつて彼女を散々傷つけた男の姿。人伝に聞いた話によると、彼は今や抜け殻のように大人しくなっているらしい。
(人を攻撃する者ほど反撃にはひどく脆いものなのね。どうして他人を傷つけておいて、自分は傷つかずに済むと思えるのかしら。不思議だわ……)
今や抜け殻のようになっている男から大公妃が受けた嫌味は数知れず。
それに対して彼女が反撃した回数は片手で数えるほど。だというのに、抜け殻になるまで打ちのめされた男の心の弱さには呆れてしまう。
思いにふけりながら回廊を歩いていると、王妃のいる宮殿の前に辿り着いた。
大公妃はその門前で足を止め、そっと深呼吸をする。
(王妃殿下は気さくな方だけど、やはり緊張してしまうわね……)
ロレーヌの至宝と謳われるロザリンド王妃。
大輪の薔薇を思わせる華やかな美貌に王妃に相応しい貫禄と気品を併せ持つ。
初対面の大公妃はその姿に息を呑んだが、王妃はそれとは裏腹に待ち焦がれていた大切な人を迎えるかのように彼女を出迎えた。
いや、実際に王妃は大公妃の姿に心に抱く大切な人の面影を重ねていたのかもしれない。
その瞳には深い愛情と、拭いきれぬ寂しさが滲んでいた。
以前、まだ結婚も決まっていなかった頃、大公妃は王妃から侍女になってほしいと誘われたことがあった。
彼女はそれを断ってしまったことをずっと気にしていたのだが、王妃はそんなことなど気にも留めていないようで、安堵したものだ。
そんなことを考えている彼女に、ふと背後の方から声がかかる。
「エセル」
「まあ、フリードリヒ様」
声のする方を振り返ると、そこには彼女の夫、フリードリヒの姿があった。
「君の姿が見えたものでね。会いにきてしまった」
眩い笑顔をこちらに向ける夫に大公妃エセルは目を細める。
「今から義姉上とお茶会かな?」
「ええ、そうよ。秋薔薇が綺麗に咲いたから見に来てほしいとのお誘いがあったの」
「そうか、楽しんでくるといい」
そんなやり取りのあと、ふと彼は言葉を途切れさせた。
視線が揺らぎ、声が一段と低く抑えられる。
「……エセル」
「はい。どうなさったの?」
「君は……後悔していないか? 母国を離れ、この国で大公妃などという大変な立場にしてしまったことを……」
夫の問いかけにエセルは一瞬目を見開いたが、すぐに柔らかく微笑んだ。
「していないわ。確かにあなたからの求婚は強引で、私の立場では断れるものではなかったけど……」
妻の返答に分かりやすく狼狽え始めたフリードリヒに、エセルは思わず笑い声をもらした。
「ふふっ、そんな顔をなさらないで。大公の威厳が台無しよ?」
「君の前ではただの男だ。愛しい妻の言葉ひとつで威厳など消えてしまうよ」
そう言ってフリードリヒはエセルの髪のひと房をすくい上げ、そっと唇を落とす。姫君に愛を請う王子さながらの所作はまるで絵のように様になっていた。
「あなたの妻になることを選んだのは私の意志よ。だから、後悔などするはずもないわ。自分で選んだ道だもの。それに……父から受けた教育のおかげで、この立場になっても困ることは少ないわ」
「そうか……それなら、よかった。お父君は素晴らしい教育を与えてくれたんだね」
「ええ。父の教えは私にとってかけがえのない財産だわ。そのおかげで……愛しいあなたの隣に立つことができるのだから」
愛しい妻の可愛らしい言葉にフリードリヒは感極まり、抱き着こうとしたが、それは妻に止められた。
「これから王妃様のもとに行くのだから、駄目よ。せっかくのドレスに皺がついてしまうでしょう?」
「……残念だ。でも、確かにそうなったら義姉上から私への当たりがきつくなるだろうしな」
「そういえば、王妃様はあなたに厳しいわよね。どうしてかしら?」
「君を奪った私が気に入らないのだろう。でもいいさ、何を言われようとも、君と共に過ごす幸福に比べたら些末なことだ」
「まあ、フリードリヒ様ったら……大袈裟なんだから」
二人の間に和やかな空気が満ちる。ふと、エセルが視線を遠くにやり、再び口を開いた。
「それに、身分がなければ出来ないこともあるわ。あの子たちのことだって……何の力もなければ引き取ることも出来なかったでしょうし」
あの子たちとは、フリードリヒが神父をしていた頃に面倒を見ていた孤児院の子供たちのことだ。
エセルは彼と話し合い、こちらに輿入れと共にその子たちを屋敷へと引き取っていた。
「私の国では孤児は将来まともな仕事にありつけないの。でも、この国は違う。孤児でも教育さえ受けられれば官吏にだってなれる。とても恵まれた環境だわ」
「ああ、私もあの子たちが気がかりだったから、君が屋敷に引き取ると言ってくれて嬉しかったよ」
エセルもフリードリヒも、懐いてくれていた子供たちを置いていくことが気がかりだった。だから院長に子供たちをロレーヌへ連れていくことを頼み込んだのだ。最初は渋られたが、子供たちの将来を考えるとロレーヌの環境の方が恵まれていると納得してくれた。なにより、子供たちもエセルとフリードリヒについていくことを望んだ。
「君は美しいだけでなく、優しくて強い。私は最高の女性を妻にできて幸せだよ」
まっすぐな言葉を投げかけると、エセルは頬を染めて「もう、褒めすぎよ……」と呟く。
その反応が可愛くて、フリードリヒはたまらず妻を抱きしめようとしたが、またもやその妻に阻まれる。
「もう……駄目だって言っているでしょう」
「ごめんね。君があまりにも可愛くて……。続きは帰ってからにするよ」
やがて彼はいつもの穏やかな声音に戻った。
「帰りは迎えに来る」
「ええ、待っています」
エセルはくるりと向き直り、軽やかな足取りで宮殿の扉へと歩き出す。
その背を見送りながらフリードリヒはほんのわずかに目を細めた。そこにあるのは確かな安堵と、変わらぬ想いだった。
(了)
─────────────
これにて完結となります。
最後までお読みくださり、心より感謝申し上げます。
彼らが紡いだ時間がどこかでそっと記憶に残り続けてくれたなら、それ以上の喜びはありません。
また新たな物語でお目にかかれる日を願っております。
大公妃が後ろに控える女官に声をかけると、女官は「嘆かわしいことです」と応じた。
「あの程度の嫌味は可愛らしいものだわ……。あの方達、本気で傷つける気はあるのかしら?」
「あれを可愛らしいとおっしゃるのは、妃殿下のお心の強さゆえにございましょう」
女官が主人である大公妃を誇らしげに称賛するが、当の大公妃はどこか遠い目をし、女官に聞こえないほどの小声で呟いた。
「強いというよりは……麻痺しているだけでしょうね」
彼女が一時期受けた嫌味は先程の令嬢達の発したような可愛らしいものではなかった。
もっと陰湿で、もっと心の深い部分を抉るような、確実に相手を傷つける目的で放たれたものだ。
傷ついていないつもりだったが、心は思いのほか傷つきどこか麻痺していたのかもしれない。
「ご令嬢たちも先ほどの一件で懲りたことでしょう。あのような嫌味にも見事に応じられる妃殿下のご器量、まこと感服いたします」
「ふふ、ありがとう」
穏やかな声音で返す大公妃だが、内心では「あの程度で懲りてしまうのね……」と、令嬢達にどことなく冷めていた。彼女の脳裏に浮かぶのは、かつて彼女を散々傷つけた男の姿。人伝に聞いた話によると、彼は今や抜け殻のように大人しくなっているらしい。
(人を攻撃する者ほど反撃にはひどく脆いものなのね。どうして他人を傷つけておいて、自分は傷つかずに済むと思えるのかしら。不思議だわ……)
今や抜け殻のようになっている男から大公妃が受けた嫌味は数知れず。
それに対して彼女が反撃した回数は片手で数えるほど。だというのに、抜け殻になるまで打ちのめされた男の心の弱さには呆れてしまう。
思いにふけりながら回廊を歩いていると、王妃のいる宮殿の前に辿り着いた。
大公妃はその門前で足を止め、そっと深呼吸をする。
(王妃殿下は気さくな方だけど、やはり緊張してしまうわね……)
ロレーヌの至宝と謳われるロザリンド王妃。
大輪の薔薇を思わせる華やかな美貌に王妃に相応しい貫禄と気品を併せ持つ。
初対面の大公妃はその姿に息を呑んだが、王妃はそれとは裏腹に待ち焦がれていた大切な人を迎えるかのように彼女を出迎えた。
いや、実際に王妃は大公妃の姿に心に抱く大切な人の面影を重ねていたのかもしれない。
その瞳には深い愛情と、拭いきれぬ寂しさが滲んでいた。
以前、まだ結婚も決まっていなかった頃、大公妃は王妃から侍女になってほしいと誘われたことがあった。
彼女はそれを断ってしまったことをずっと気にしていたのだが、王妃はそんなことなど気にも留めていないようで、安堵したものだ。
そんなことを考えている彼女に、ふと背後の方から声がかかる。
「エセル」
「まあ、フリードリヒ様」
声のする方を振り返ると、そこには彼女の夫、フリードリヒの姿があった。
「君の姿が見えたものでね。会いにきてしまった」
眩い笑顔をこちらに向ける夫に大公妃エセルは目を細める。
「今から義姉上とお茶会かな?」
「ええ、そうよ。秋薔薇が綺麗に咲いたから見に来てほしいとのお誘いがあったの」
「そうか、楽しんでくるといい」
そんなやり取りのあと、ふと彼は言葉を途切れさせた。
視線が揺らぎ、声が一段と低く抑えられる。
「……エセル」
「はい。どうなさったの?」
「君は……後悔していないか? 母国を離れ、この国で大公妃などという大変な立場にしてしまったことを……」
夫の問いかけにエセルは一瞬目を見開いたが、すぐに柔らかく微笑んだ。
「していないわ。確かにあなたからの求婚は強引で、私の立場では断れるものではなかったけど……」
妻の返答に分かりやすく狼狽え始めたフリードリヒに、エセルは思わず笑い声をもらした。
「ふふっ、そんな顔をなさらないで。大公の威厳が台無しよ?」
「君の前ではただの男だ。愛しい妻の言葉ひとつで威厳など消えてしまうよ」
そう言ってフリードリヒはエセルの髪のひと房をすくい上げ、そっと唇を落とす。姫君に愛を請う王子さながらの所作はまるで絵のように様になっていた。
「あなたの妻になることを選んだのは私の意志よ。だから、後悔などするはずもないわ。自分で選んだ道だもの。それに……父から受けた教育のおかげで、この立場になっても困ることは少ないわ」
「そうか……それなら、よかった。お父君は素晴らしい教育を与えてくれたんだね」
「ええ。父の教えは私にとってかけがえのない財産だわ。そのおかげで……愛しいあなたの隣に立つことができるのだから」
愛しい妻の可愛らしい言葉にフリードリヒは感極まり、抱き着こうとしたが、それは妻に止められた。
「これから王妃様のもとに行くのだから、駄目よ。せっかくのドレスに皺がついてしまうでしょう?」
「……残念だ。でも、確かにそうなったら義姉上から私への当たりがきつくなるだろうしな」
「そういえば、王妃様はあなたに厳しいわよね。どうしてかしら?」
「君を奪った私が気に入らないのだろう。でもいいさ、何を言われようとも、君と共に過ごす幸福に比べたら些末なことだ」
「まあ、フリードリヒ様ったら……大袈裟なんだから」
二人の間に和やかな空気が満ちる。ふと、エセルが視線を遠くにやり、再び口を開いた。
「それに、身分がなければ出来ないこともあるわ。あの子たちのことだって……何の力もなければ引き取ることも出来なかったでしょうし」
あの子たちとは、フリードリヒが神父をしていた頃に面倒を見ていた孤児院の子供たちのことだ。
エセルは彼と話し合い、こちらに輿入れと共にその子たちを屋敷へと引き取っていた。
「私の国では孤児は将来まともな仕事にありつけないの。でも、この国は違う。孤児でも教育さえ受けられれば官吏にだってなれる。とても恵まれた環境だわ」
「ああ、私もあの子たちが気がかりだったから、君が屋敷に引き取ると言ってくれて嬉しかったよ」
エセルもフリードリヒも、懐いてくれていた子供たちを置いていくことが気がかりだった。だから院長に子供たちをロレーヌへ連れていくことを頼み込んだのだ。最初は渋られたが、子供たちの将来を考えるとロレーヌの環境の方が恵まれていると納得してくれた。なにより、子供たちもエセルとフリードリヒについていくことを望んだ。
「君は美しいだけでなく、優しくて強い。私は最高の女性を妻にできて幸せだよ」
まっすぐな言葉を投げかけると、エセルは頬を染めて「もう、褒めすぎよ……」と呟く。
その反応が可愛くて、フリードリヒはたまらず妻を抱きしめようとしたが、またもやその妻に阻まれる。
「もう……駄目だって言っているでしょう」
「ごめんね。君があまりにも可愛くて……。続きは帰ってからにするよ」
やがて彼はいつもの穏やかな声音に戻った。
「帰りは迎えに来る」
「ええ、待っています」
エセルはくるりと向き直り、軽やかな足取りで宮殿の扉へと歩き出す。
その背を見送りながらフリードリヒはほんのわずかに目を細めた。そこにあるのは確かな安堵と、変わらぬ想いだった。
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