bun's Boys Love N collection 男同士文集

bun

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episode A アイとヒューゴ カロンとユアン

002. erase / 弟×兄



こつぜん。

「…」
「…」

最愛の兄を凌辱するために拵えた地下室
有るようで無い
無いようで有る
この部屋をつくるため死にものぐるいで勉強をした

ドアをつくるには
石の冷たい壁と床をつくるには

こつぜん。

「わわわわわわわわわわ」

魔法使いの青年ヒューゴは
色々なものが崩れる音から身を護るために耳を塞いだ


:

ウチは祖父母も伯父の一家も両親も魔法使いのエリートだ
それなのに、兄のユアンはどういうわけか魔法を一切使えない体質で生まれてきた。
そのかわり、それを補うには充分な身体能力を持ち聡明で努力家
剣術と武術、兵法を身に着け
魔法が使えないコンプレックスなど微塵も持ち合わせていなかった

生まれながらのアスリート
筋肉をまとった長い手足
太陽のような屈託のない
いつも大勢のひとに囲まれて笑っている
:
:
最初は嫉妬だったと思う

「魔法が使えないくせに」
「何故」

:
:

ひねもすのたり…はるの…
魔が差した昼下りに
兄を魔法で眠らせて
その体を弄った
肉厚の唇に自分の薄い唇を押し当てながら
乳首やペニスをマッサージしてみたり…
ピクリピクリ

「ンン…ッ…」

「アは、可笑しい 寝てても感じるんだ」

ただ面白がっていただけ

:
:
可愛らしい嫉妬の悪戯が歪んだ愛に変貌したのは

:
あの日
:

真夏の西日で真っ赤に染まった部屋で
眠りの魔法を解いた

「んーー!!…ンーー⁉」

柔らかな布で手足を戒められ猿轡を噛まされたユアンが目を見開いてこちらを見ていた。
喋れなくとも目は語る

(ヒューゴ、なぜこんなことを)

「兄さんが木陰でドミニクとキスをしているのを見たんだ…」

(…ッ!)

「僕のこの気持ちがわかる?!」

言いながら、興奮でぬるつく舌を兄の肌に這わす
小麦色の艷やかな、極上の舌触り
混乱に震える微かな動きも心地好い

首筋から鎖骨、

「フゥー…ッ」

慎ましやかなふたつの乳首は乙女色

「んぶっ……!ッ…!」

脇腹、臍、兆しを見せ始めたペニス、そして、

「んふぅッ…!!…ンー!!」
「誰にも渡さない」

ヒューゴは白く細長い指でユアンの双丘を割り開きその最奥を己の視線に晒した

「ふぁ…め…んぅう…!!ッ!」
(やめて…!!)

想像を絶する現実に殆どパニックを起こした兄に弟は
うっとりととろけきった声で
「兄さんは僕だけのもの…」と言い放ち
その唇を硬く閉ざされたアナルに近づけていった

広げた舌にたっぷりの唾液を溜め入口を包みこむように這わしゆるゆると動かし
時々臀部や太腿にキスをして
弾けるような筋肉の感触を愛でた

「んん~ッ、…ッ、ふっふっ…」

アナルの入口が少しふやけたころ
ヒューゴは舌を尖らせて穴の中にしのばせる
愛しい兄
傷つけたくない

「ふぅー…!!ッ!!んんッ」

ピチャリピチャリピチャリ

アナルへの丁寧なクンニで何度もイカせ
指でほぐし‥
ついに繋がるころ
空にはもう月と星が輝いていた

:


それから、兄を幾度も組み敷き
抱いて体を開発していったが
抱けば抱くほどヒューゴは苛々をつのらせていったのだ
ユアンはベッドでは意外なほど従順に抱かれ甘い声で鳴くのだが
目の奥に燃え尽きない火があり
あくまでも体だけ。許すのは体だけ
心までは絶対に明け渡さない…
抱けば抱くほど感じれば感じるほど
心は遠く離れていくよう
 
日中は何事も無かったように
あの太陽のような天真爛漫さで
訓練をし、友人と出かけていった

そして、己を見る目の奥に宿る拒絶と侮辱

兄が分からない
兄が憎い
兄を愛してる

それならばいっそのことと

家の片隅に扉をつくり
冷たい地下室を拵えた

いっそのこと。ここで壊してしまえ。


:


そして、彼は消えた

「どこで間違えたのだろう」

ヒューゴは冷たいベッドでひとり
幻の兄を抱き続け

数週間後

地下室を消した









 
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