5 / 12
第五話:僕と助言者と、優しい子守唄
雨は、僕が街を出る頃にはすっかり上がっていた。
まるで、僕の輝かしい門出を、空が祝福してくれているかのようだ。ケインたちのために流してくれていた慈雨も、役目を終えたということなのだろう。
僕は冒険者ギルドのすぐそばにある馬宿で、王都行きの乗り合い馬車を待っていた。昨夜の騒動で懐は空っぽだが、問題ない。王都に着きさえすれば、僕のスキル『魔法付与《エンチャント》』を欲しがる人間はいくらでもいる。才能とは、それだけで価値を持つものなのだ。
「よぉ、兄ちゃん。もしかして『暁の翼』のアインじゃないか?」
隣のベンチに座っていた、熊のような大男の冒険者に声をかけられた。
確か、Bランクパーティ『鉄の爪』のリーダーだったはずだ。
名前は、覚えていない。
「ええ、そうですけど」
「やっぱりな! いつも仲間と一緒なのに、今日は一人か? 珍しいな」
「ああ……ええ。少し、思うところがありまして。僕たちは、それぞれの道を歩むことにしたんです。成長のためには、時に別れも必要ですからね」
僕は、遠い目をして、寂しさと覚悟が入り混じったような、複雑な表情を浮かべてみせた。こういう顔をすれば、大抵の人間は「そうか、大変だったな」と同情してくれることを、僕は学習している。
「そうか……。あのパーティ、お前さんのエンチャントあっての急成長だったのにな。残念だ」
「いえ。彼らなら、僕がいなくても大丈夫ですよ。きっと」
ほら、思った通りの反応だ。人間というのは、本当に単純で分かりやすい。
やがて、埃っぽい馬車がやってきた。御者に金貨を数枚(これは最後の金貨だ)渡して、荷台に乗り込む。他の乗客もいるようだが、僕は一番奥の、干し草が積まれた場所を陣取った。寄りかかると、ちくちくするが、寝転がるにはちょうどいい。
ガタン、と大きな音を立てて、馬車が走り出す。
これから、僕は一人だ。二年ぶりに、本当の意味で一人になった。
それは、自由であると同時に、少しだけ不自由でもあった。食事の準備も、野営の準備も、これまでは誰かがやってくれていた。そういう雑務から解放され、僕が研究に没頭できたのは、ある意味では彼らのおかげだったのかもしれない。
まあ、いい。
僕の才能があれば、どこへ行ったってやっていける。王都で貴族にでも取り入って、大きな研究施設でも作ってもらおうか。それとも、魔法学園の講師になって、僕の素晴らしい理論を、蒙昧な学生たちに教えてやるのもいいかもしれない。
あるいは―――。
……考えるのは、やめだ。
なんだか、少し眠たい。昨夜は色々とあったし、精神的に疲れているのだろう。それに、あの三人の絶望した顔を思い出したら、なんだかすごく、気分がスッキリした。明日のことを考えるのは、明日にしよう。今までだって、それでどうにかなってきたんだ。僕のような特別な人間は、いつだって世界が道を拓いてくれるものなのだから。
僕は目を閉じて、馬車の揺れに身を任せた。意識が、ゆっくりと微睡みの中に沈んでいく。
その、時だった。
『―――アイン、アイン!』
脳内に、直接、鈴を転がすような少女の声が響いた。
ああ、起きていたのか。
(やあ、こんにちは。僕の『助人《アドバイザー》』)
『うん、こんにちは! ねぇねぇ、さっきの、すっごくスッキリしたね! あの魔術師の女が、自分の手を見つめてた時の顔!傑作だったよ! 聖女?の子が、ベッドで虫みたいに丸まってたのも、最高だった!』
彼女は、心の底から楽しそうに、きゃっきゃと笑っている。
僕の頭の中にだけ存在する、僕だけの固有スキル。
それが、この『助人《アドバイザー》』だ。
(まあね。あれは、彼らが成長するために必要な、正しい処置だったからね)
『そうだよ! アインは、いつだって正しいもん!』
彼女はそこで一度言葉を切ると、少しだけ真剣なトーンで続けた。
『あのね、アイン。前の……そう、前の時も思ったんだけど、この世界の人間って、どうしてこうも非効率な感情に振り回されるんだろうね? まるで、そういう風にプログラムされたNPCみたいだよ。本当に、救いようがないね』
NPC。
彼女は時々、僕にも分からない言葉を使う。だが、言いたいことはよく分かった。
(同感だ。彼らには、論理というものが通用しない)
『でしょ! もう、あんな人たちのことは忘れちゃお! それよりね、アイン。わたし、アインの新しい門出のために、プレゼントを用意したんだ! 彼女からの、ささやかな贈り物だよっ!』
(彼女? 君は僕のスキルだろう)
僕がそう返すと、彼女は「むー」と頬を膨らませる気配がした。
『スキルだけど、彼女なの! わたしはアインの彼女で、アインはわたしの彼氏! いいから、早く受け取って!』
彼女がそう言うと、僕の意識の中に、ぼんやりと光る青い宝玉のようなイメージが浮かび上がった。手のひらに収まるくらいの、美しい塊だ。
(これは、なんだい?)
『これはね、「精霊魂」! ちょっと珍しい魔物が死ぬ時に、たまーに落とす経験値の結晶なんだ。 普通は強力な加護を付与する時に使うんだけど、アインは特別だから、直接吸収できるんだよ! 経験値、なんと50000! すごいでしょ!』
経験値50000。それは、高ランクの冒険者パーティが、命がけでダンジョンに潜って、ようやく稼げるかどうかという膨大な数値だ。
(どこで、こんなものを?)
『んー? 秘密! 彼女の秘密! いいから、早く使って使って!』
彼女は、それ以上はぐらかすつもりらしい。まあ、いいだろう。彼女が僕に害をなすはずがないのだから。
僕は、意識の中でその「精霊魂」を掴み、自分自身に使うことをイメージした。
すると、宝玉は淡い光の粒子となって、僕の身体にすーっと溶け込んでいく。温かい力が全身を駆け巡り、消耗していた体力が、魔力が、そして魂そのものが、一段階上のレベルへと引き上げられる感覚がした。
僕は、静かにステータス画面を開いた。
——アイン LV 35 付与術師
——年齢:20
——EXP: 327900
——HP: 650/250 MP: 820/320
——筋力:170/210
——体力:300/400
——知力:640/640
——瞬発力:600/200
——器用さ:300/320
——運:84/90
——混沌属性:光
——スキル:魔法付与《エンチャント》、助人《アドバイザー》(???)
——状態:魔法付与(HP+400、MP+500、瞬発力3倍、経験値2倍)、精霊魂の加護
レベルが5も上がっている。追放される前、僕のレベルは30だったはずだ。
ちなみに、ケインは25だったか。
ふむ。レベル35。悪くない数字だ。これなら、王都までの道中で、多少面倒な魔物が出ても、一人で対処できるだろう。
『すごいでしょ! これでまたアインが最強に近づいたね! わたしだけの、世界で一番すごいアイン!』
『助人《アドバイザー》』が、自分のことのように喜んでいる。
他愛もない会話。でも、その一つ一つが、僕の疲れた心を癒してくれる。
ああ、本当に眠たい。
(ねえ、『助人《アドバイザー》』。子守唄を、歌ってくれないかい?)
『うん、いいよ! アインのためなら、なんだってしてあげる!』
『さーいん、こーさいん、たぁーんじぇ~ん、と~』
『こすもす~さいた~よ、さいたよ~、こすもす~』
彼女の、透き通るような歌声が、僕の意識の中にだけ響き渡る。
それは、僕が幼い頃、母親に歌ってもらった、とても優しいメロディの歌だった。
ああ、心地いい。
やっぱり、僕は間違っていなかったんだ。
だって、こんなにも心が、穏やかなのだから。
僕は、僕だけの天使が歌う子守唄に包まれながら、ゆっくりと、深い眠りの中へと落ちていった。
王都までの道のりは、まだ長い。
まるで、僕の輝かしい門出を、空が祝福してくれているかのようだ。ケインたちのために流してくれていた慈雨も、役目を終えたということなのだろう。
僕は冒険者ギルドのすぐそばにある馬宿で、王都行きの乗り合い馬車を待っていた。昨夜の騒動で懐は空っぽだが、問題ない。王都に着きさえすれば、僕のスキル『魔法付与《エンチャント》』を欲しがる人間はいくらでもいる。才能とは、それだけで価値を持つものなのだ。
「よぉ、兄ちゃん。もしかして『暁の翼』のアインじゃないか?」
隣のベンチに座っていた、熊のような大男の冒険者に声をかけられた。
確か、Bランクパーティ『鉄の爪』のリーダーだったはずだ。
名前は、覚えていない。
「ええ、そうですけど」
「やっぱりな! いつも仲間と一緒なのに、今日は一人か? 珍しいな」
「ああ……ええ。少し、思うところがありまして。僕たちは、それぞれの道を歩むことにしたんです。成長のためには、時に別れも必要ですからね」
僕は、遠い目をして、寂しさと覚悟が入り混じったような、複雑な表情を浮かべてみせた。こういう顔をすれば、大抵の人間は「そうか、大変だったな」と同情してくれることを、僕は学習している。
「そうか……。あのパーティ、お前さんのエンチャントあっての急成長だったのにな。残念だ」
「いえ。彼らなら、僕がいなくても大丈夫ですよ。きっと」
ほら、思った通りの反応だ。人間というのは、本当に単純で分かりやすい。
やがて、埃っぽい馬車がやってきた。御者に金貨を数枚(これは最後の金貨だ)渡して、荷台に乗り込む。他の乗客もいるようだが、僕は一番奥の、干し草が積まれた場所を陣取った。寄りかかると、ちくちくするが、寝転がるにはちょうどいい。
ガタン、と大きな音を立てて、馬車が走り出す。
これから、僕は一人だ。二年ぶりに、本当の意味で一人になった。
それは、自由であると同時に、少しだけ不自由でもあった。食事の準備も、野営の準備も、これまでは誰かがやってくれていた。そういう雑務から解放され、僕が研究に没頭できたのは、ある意味では彼らのおかげだったのかもしれない。
まあ、いい。
僕の才能があれば、どこへ行ったってやっていける。王都で貴族にでも取り入って、大きな研究施設でも作ってもらおうか。それとも、魔法学園の講師になって、僕の素晴らしい理論を、蒙昧な学生たちに教えてやるのもいいかもしれない。
あるいは―――。
……考えるのは、やめだ。
なんだか、少し眠たい。昨夜は色々とあったし、精神的に疲れているのだろう。それに、あの三人の絶望した顔を思い出したら、なんだかすごく、気分がスッキリした。明日のことを考えるのは、明日にしよう。今までだって、それでどうにかなってきたんだ。僕のような特別な人間は、いつだって世界が道を拓いてくれるものなのだから。
僕は目を閉じて、馬車の揺れに身を任せた。意識が、ゆっくりと微睡みの中に沈んでいく。
その、時だった。
『―――アイン、アイン!』
脳内に、直接、鈴を転がすような少女の声が響いた。
ああ、起きていたのか。
(やあ、こんにちは。僕の『助人《アドバイザー》』)
『うん、こんにちは! ねぇねぇ、さっきの、すっごくスッキリしたね! あの魔術師の女が、自分の手を見つめてた時の顔!傑作だったよ! 聖女?の子が、ベッドで虫みたいに丸まってたのも、最高だった!』
彼女は、心の底から楽しそうに、きゃっきゃと笑っている。
僕の頭の中にだけ存在する、僕だけの固有スキル。
それが、この『助人《アドバイザー》』だ。
(まあね。あれは、彼らが成長するために必要な、正しい処置だったからね)
『そうだよ! アインは、いつだって正しいもん!』
彼女はそこで一度言葉を切ると、少しだけ真剣なトーンで続けた。
『あのね、アイン。前の……そう、前の時も思ったんだけど、この世界の人間って、どうしてこうも非効率な感情に振り回されるんだろうね? まるで、そういう風にプログラムされたNPCみたいだよ。本当に、救いようがないね』
NPC。
彼女は時々、僕にも分からない言葉を使う。だが、言いたいことはよく分かった。
(同感だ。彼らには、論理というものが通用しない)
『でしょ! もう、あんな人たちのことは忘れちゃお! それよりね、アイン。わたし、アインの新しい門出のために、プレゼントを用意したんだ! 彼女からの、ささやかな贈り物だよっ!』
(彼女? 君は僕のスキルだろう)
僕がそう返すと、彼女は「むー」と頬を膨らませる気配がした。
『スキルだけど、彼女なの! わたしはアインの彼女で、アインはわたしの彼氏! いいから、早く受け取って!』
彼女がそう言うと、僕の意識の中に、ぼんやりと光る青い宝玉のようなイメージが浮かび上がった。手のひらに収まるくらいの、美しい塊だ。
(これは、なんだい?)
『これはね、「精霊魂」! ちょっと珍しい魔物が死ぬ時に、たまーに落とす経験値の結晶なんだ。 普通は強力な加護を付与する時に使うんだけど、アインは特別だから、直接吸収できるんだよ! 経験値、なんと50000! すごいでしょ!』
経験値50000。それは、高ランクの冒険者パーティが、命がけでダンジョンに潜って、ようやく稼げるかどうかという膨大な数値だ。
(どこで、こんなものを?)
『んー? 秘密! 彼女の秘密! いいから、早く使って使って!』
彼女は、それ以上はぐらかすつもりらしい。まあ、いいだろう。彼女が僕に害をなすはずがないのだから。
僕は、意識の中でその「精霊魂」を掴み、自分自身に使うことをイメージした。
すると、宝玉は淡い光の粒子となって、僕の身体にすーっと溶け込んでいく。温かい力が全身を駆け巡り、消耗していた体力が、魔力が、そして魂そのものが、一段階上のレベルへと引き上げられる感覚がした。
僕は、静かにステータス画面を開いた。
——アイン LV 35 付与術師
——年齢:20
——EXP: 327900
——HP: 650/250 MP: 820/320
——筋力:170/210
——体力:300/400
——知力:640/640
——瞬発力:600/200
——器用さ:300/320
——運:84/90
——混沌属性:光
——スキル:魔法付与《エンチャント》、助人《アドバイザー》(???)
——状態:魔法付与(HP+400、MP+500、瞬発力3倍、経験値2倍)、精霊魂の加護
レベルが5も上がっている。追放される前、僕のレベルは30だったはずだ。
ちなみに、ケインは25だったか。
ふむ。レベル35。悪くない数字だ。これなら、王都までの道中で、多少面倒な魔物が出ても、一人で対処できるだろう。
『すごいでしょ! これでまたアインが最強に近づいたね! わたしだけの、世界で一番すごいアイン!』
『助人《アドバイザー》』が、自分のことのように喜んでいる。
他愛もない会話。でも、その一つ一つが、僕の疲れた心を癒してくれる。
ああ、本当に眠たい。
(ねえ、『助人《アドバイザー》』。子守唄を、歌ってくれないかい?)
『うん、いいよ! アインのためなら、なんだってしてあげる!』
『さーいん、こーさいん、たぁーんじぇ~ん、と~』
『こすもす~さいた~よ、さいたよ~、こすもす~』
彼女の、透き通るような歌声が、僕の意識の中にだけ響き渡る。
それは、僕が幼い頃、母親に歌ってもらった、とても優しいメロディの歌だった。
ああ、心地いい。
やっぱり、僕は間違っていなかったんだ。
だって、こんなにも心が、穏やかなのだから。
僕は、僕だけの天使が歌う子守唄に包まれながら、ゆっくりと、深い眠りの中へと落ちていった。
王都までの道のりは、まだ長い。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です