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第14話 隠せていると思っていたんですけれどね
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「言いたくなければいいが、どうして隠していたんだ?」
ニコラの部屋に戻るとニコラはレイナに優しく聞いてくる。
訓練の時の態度とは違い戸惑う。
とても年下とは思えない気遣い。
将来は素敵な男性になるのかもしれないと、レイナはニコラへの評価を改める。
同じ人物が数日間で何回も評価が変わるのはレイナとしては初めての経験だ。
ニコラと言う人間をレイナがまだ掴めていないとも言える。
「ええ、私の地元では周りと違うこの髪と瞳は忌み子として避けられていました。ですので旅に出る時にトラブルの元になるのなら隠して生きようと思いまして」
「なるほど、確かに目立つな。苦労があったのだろう」
やはりニコラが優しい。
不気味さに戸惑いはあるけれど、そのうち慣れるだろうとレイナは切り替える。
「……はい。そう言えばニコラ様は気付いていらしたのですか?」
「魔導具の認識阻害なんて俺には通じない。てっきりメイドだから目立たない格好をしているのだろうとしか思っていなかった」
「そうなのですね」
流石は魔法の天才少年。
こんなものじゃ騙されないみたいだ。
この魔導具は高位の魔法使いには効かないってことなのだろうと、レイナは理解する。
「しかしそんな綺麗な色をしているのに隠すのは勿体無いな……」
「ふふ、ニコラ様もイーサン様と同じ様に言ってくださるのですね」
嫌うことなく偏見のない目で見てもらえるニコラにレイナは嬉しさを感じる。
「イーサン様も褒めてくださいました」
「そうか。兄上ならそうだろうな」
ニコラは嬉しそうな表情をした。
それは兄と同じ感性を持てた事への喜びなのかもしれない。
もしかしたらニコラはイーサンを尊敬しているのではないか、レイナはそんな風に思いを巡らす。
するとドアをノックする音でレイナは現実に戻された。
「ニコラ失礼するよ」
「どうぞ、イーサン兄様」
イーサンが部屋に入って来た。
「話は聞いたよ。大変だったねレイナ。事前にニコラに話しておくべきだった。すまない」
「いえ。イーサン様には十分すぎるぐらい、良くしていただいておりますので」
レイナが畏まった言い方をするとイーサンは微笑む。
(くっ、魔性の微笑みってやつね)
これだからイケメンは困るとレイナは苦笑する。
「あれぐらいネックレスに魔力を流しておけば防げたはずだ。体は守れただろ?」
ニコラがツンデレぶりを発揮してレイナを糾弾する。
「確かに! 魔力で守っていれば良かったのですね」
「そうだ武器に魔力を流せば切れ味も強度も上がる。その量は魔力循環の練度で決まる。身体強化と武器強化の基礎だな」
「はい。だから魔力循環の練習を初めにやられたのですね」
身に付けている物には魔力を流して守っておいた方がいいという事をレイナは理解する。
「レイナ、ネックレスを修理する間、うちの国の魔導具を使ってみてくれ」
「このブレスレットですか?」
「ああ、これも君が持っているネックレスと同じ効果がある。試してみてくれ」
「そうなのですね。ありがとうございます」
レイナはブレスレットを受け取り腕に嵌めてみる。
ぶかぶかだと思ったが、キュッとレイナの手首のサイズに変形した。
「凄い! ちょうどいいサイズになりました」
サイズ調整機能にレイナは感激する。
「持ち主の体形に合わせる機能が付いているからな」
「魔導具って凄いんですね! ますます工房を見てみたくなりました」
こんな物を作れるなんて不思議だ。
レイナはブレスレットに魔力を込める。
使い方は同じようで確認した髪は茶色に見えるので成功した様だ。
「これって他の色も出来たりするのでしょうか?」
「ああ、術者のイメージで変えられる」
(魔導具ってやっぱりハイテク!)
黒とか赤とか色々とレイナは試す。
ゲームの様に変えられるので面白い。
レイナは二人がいる事も忘れて没頭してしまう。
「気に入って貰えたみたいで良かったよ。それは君に貸しておく。ネックレスの修理代はメイドの給金から引いておくから」
「す、すみません。分かりました」
うん、そうだと思いました。
色々とお世話になっているし、世知辛いとか思ってはダメだよね?
商人になる目標があると言っていたから、お金には厳しくしてくれているのかもしれないとレイナは好意的に受け取った。
ブレスレットを貸してくれているだけでも感謝しなければならないとレイナは思う。
「ところで魔法の方はどうだい? 上手くいっているのか?」
「いえ、それが結構苦労してまして……時間が掛かりそうです」
レイナはちらりとニコラの方を見る。
ニコラがレイナの後を引き継ぐ。
「兄上がどれぐらいの強さを求めているのか知りませんが、現状はまだまだと言ったレベルです。大したことは出来ないでしょう」
ですよね。
魔力の循環ですら手こずっているレイナは、ニコラの評価に納得する。
「そうか。まあ焦らずにやることだな。レイナ」
「はい。ありがとうございます」
「兄上、そんなに甘やかしてよろしいのですか?」
「いや、魔法の特訓に関しては全てニコラに任せるよ。好きにやってくれて構わない」
(ええっ! ニコラ様はいきなり女の子に魔法を放ってくる人ですよ!)
そんな免罪符を与えたらどうなる事か考えただけでレイナは怖ろしくなる。
「分かりました兄上。好きにやらせていただきます」
「うっ! お、お手柔らかにお願いします……師匠」
「はあ? 師匠!?」
ニコラはレイナの言葉に戸惑いの表情を見せる。
「はい。ニコラ様は魔法の先生なんですから師匠ですよね?」
「……」
「ははは! やっぱり面白いなレイナは」
何も言えないニコラの代わりに、イーサンはおかしそうに笑った。
ニコラの部屋に戻るとニコラはレイナに優しく聞いてくる。
訓練の時の態度とは違い戸惑う。
とても年下とは思えない気遣い。
将来は素敵な男性になるのかもしれないと、レイナはニコラへの評価を改める。
同じ人物が数日間で何回も評価が変わるのはレイナとしては初めての経験だ。
ニコラと言う人間をレイナがまだ掴めていないとも言える。
「ええ、私の地元では周りと違うこの髪と瞳は忌み子として避けられていました。ですので旅に出る時にトラブルの元になるのなら隠して生きようと思いまして」
「なるほど、確かに目立つな。苦労があったのだろう」
やはりニコラが優しい。
不気味さに戸惑いはあるけれど、そのうち慣れるだろうとレイナは切り替える。
「……はい。そう言えばニコラ様は気付いていらしたのですか?」
「魔導具の認識阻害なんて俺には通じない。てっきりメイドだから目立たない格好をしているのだろうとしか思っていなかった」
「そうなのですね」
流石は魔法の天才少年。
こんなものじゃ騙されないみたいだ。
この魔導具は高位の魔法使いには効かないってことなのだろうと、レイナは理解する。
「しかしそんな綺麗な色をしているのに隠すのは勿体無いな……」
「ふふ、ニコラ様もイーサン様と同じ様に言ってくださるのですね」
嫌うことなく偏見のない目で見てもらえるニコラにレイナは嬉しさを感じる。
「イーサン様も褒めてくださいました」
「そうか。兄上ならそうだろうな」
ニコラは嬉しそうな表情をした。
それは兄と同じ感性を持てた事への喜びなのかもしれない。
もしかしたらニコラはイーサンを尊敬しているのではないか、レイナはそんな風に思いを巡らす。
するとドアをノックする音でレイナは現実に戻された。
「ニコラ失礼するよ」
「どうぞ、イーサン兄様」
イーサンが部屋に入って来た。
「話は聞いたよ。大変だったねレイナ。事前にニコラに話しておくべきだった。すまない」
「いえ。イーサン様には十分すぎるぐらい、良くしていただいておりますので」
レイナが畏まった言い方をするとイーサンは微笑む。
(くっ、魔性の微笑みってやつね)
これだからイケメンは困るとレイナは苦笑する。
「あれぐらいネックレスに魔力を流しておけば防げたはずだ。体は守れただろ?」
ニコラがツンデレぶりを発揮してレイナを糾弾する。
「確かに! 魔力で守っていれば良かったのですね」
「そうだ武器に魔力を流せば切れ味も強度も上がる。その量は魔力循環の練度で決まる。身体強化と武器強化の基礎だな」
「はい。だから魔力循環の練習を初めにやられたのですね」
身に付けている物には魔力を流して守っておいた方がいいという事をレイナは理解する。
「レイナ、ネックレスを修理する間、うちの国の魔導具を使ってみてくれ」
「このブレスレットですか?」
「ああ、これも君が持っているネックレスと同じ効果がある。試してみてくれ」
「そうなのですね。ありがとうございます」
レイナはブレスレットを受け取り腕に嵌めてみる。
ぶかぶかだと思ったが、キュッとレイナの手首のサイズに変形した。
「凄い! ちょうどいいサイズになりました」
サイズ調整機能にレイナは感激する。
「持ち主の体形に合わせる機能が付いているからな」
「魔導具って凄いんですね! ますます工房を見てみたくなりました」
こんな物を作れるなんて不思議だ。
レイナはブレスレットに魔力を込める。
使い方は同じようで確認した髪は茶色に見えるので成功した様だ。
「これって他の色も出来たりするのでしょうか?」
「ああ、術者のイメージで変えられる」
(魔導具ってやっぱりハイテク!)
黒とか赤とか色々とレイナは試す。
ゲームの様に変えられるので面白い。
レイナは二人がいる事も忘れて没頭してしまう。
「気に入って貰えたみたいで良かったよ。それは君に貸しておく。ネックレスの修理代はメイドの給金から引いておくから」
「す、すみません。分かりました」
うん、そうだと思いました。
色々とお世話になっているし、世知辛いとか思ってはダメだよね?
商人になる目標があると言っていたから、お金には厳しくしてくれているのかもしれないとレイナは好意的に受け取った。
ブレスレットを貸してくれているだけでも感謝しなければならないとレイナは思う。
「ところで魔法の方はどうだい? 上手くいっているのか?」
「いえ、それが結構苦労してまして……時間が掛かりそうです」
レイナはちらりとニコラの方を見る。
ニコラがレイナの後を引き継ぐ。
「兄上がどれぐらいの強さを求めているのか知りませんが、現状はまだまだと言ったレベルです。大したことは出来ないでしょう」
ですよね。
魔力の循環ですら手こずっているレイナは、ニコラの評価に納得する。
「そうか。まあ焦らずにやることだな。レイナ」
「はい。ありがとうございます」
「兄上、そんなに甘やかしてよろしいのですか?」
「いや、魔法の特訓に関しては全てニコラに任せるよ。好きにやってくれて構わない」
(ええっ! ニコラ様はいきなり女の子に魔法を放ってくる人ですよ!)
そんな免罪符を与えたらどうなる事か考えただけでレイナは怖ろしくなる。
「分かりました兄上。好きにやらせていただきます」
「うっ! お、お手柔らかにお願いします……師匠」
「はあ? 師匠!?」
ニコラはレイナの言葉に戸惑いの表情を見せる。
「はい。ニコラ様は魔法の先生なんですから師匠ですよね?」
「……」
「ははは! やっぱり面白いなレイナは」
何も言えないニコラの代わりに、イーサンはおかしそうに笑った。
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