婚約破棄と追放をされたので能力使って自立したいと思います

かるぼな

文字の大きさ
72 / 92

第71話 盗賊再びですね

しおりを挟む
 結論から言えば魔物退治は問題はなかったと言える。
 ぶよぶよや気持ち悪いもの恐ろしいものなど向かってきたが、きゃあきゃあ言いながらもレイナは一人で対処して倒した。
 強さとは関係なく実戦が経験出来た事は良かったとレイナはニコラに感謝する。

 その間ニコラは全く手伝わなかったので、それにはレイナは不満だったのだが。

「問題なかったな」
「そ、そうですね。良い経験をさせて貰いました」

 帰りの荷馬車でニコラがそんな事を言ったがレイナは大人の対応をした。
 年下の男の子に文句なんて言わないわと、自分のお姉さん振りにレイナは満足する。
 魔法の訓練で散々文句を言っているのを忘れてレイナはそんな事を思った。

「止まれ!!」

 突然、怒号と共に周りが騒がしくなる。
 
「と、盗賊です!!」
「えっ!」

 荷馬車の御者が慌ただしくレイナ達に叫ぶ。
 隣にいたニコラは普段と変わらず落ち着いた様子だ。
 まるで初めから知っていた様な印象をレイナは受ける。

「に、ニコラ様盗賊ですよ!?」
「ああ、聞こえている」
「何でそんなに冷静なんですか!」
「ん? 荷馬車でこんな所を走っていたら普通襲われるだろ?」

 後で聞いた話だがニコラはわざと王族の馬車ではなく荷馬車を選択した様だ。
 王族とばれるのも不味いので冒険者に偽装する必要もあったのだが、盗賊に襲われやすい条件を整えたというのが本当のところらしい。

 盗賊が多いと言われている街道で荷馬車が走っていれば盗賊としては格好の獲物であり襲うのが当然だ。
 魔物退治の行きと帰りでルートを変えていた事をレイナも不思議に思っていた。
 
「なんで……」
「お前盗賊がトラウマなんだろ? 倒して解消してこい!」
「えっ、その為にこんな所を走ったんですか!」

 以前にレイナが盗賊に襲われて怪我した事はニコラも知っている。
 レイナの盗賊に対する恐怖を克服させる為に仕組んだ事の様だ。

 周りが更に騒がしくなる。

「ほら、呼んでるぞ」
「に、ニコラ様、後で説教しますからね!!」

 レイナはニコラをひと睨みすると一人荷馬車から降りていく。

「ラッキー、女がいるぞ!」
「「おおー」」

 どこかで聞いた様な台詞とニコラへの怒りでレイナは盗賊達を睨みつける。

「私、今機嫌が悪いので大人しく帰って貰えませんか?」
「は、何言っているんだこの女。この人数が見えないのか?」

 レイナとしては譲歩したつもりなのだが盗賊達には効かなかった様だ。

「もうお前と荷物は俺達の物だ!」

 レイナはニコラを見ると何故かにやにやしているので火に油を注がれた様な気分だ。

「どうしても引く気はないと言う事ですか?」
「はん、お前は戦力差が分からないのか?」

 どうやら戦う道以外ないらしい。
 レイナはゆっくりと剣を抜いた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?

タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。 白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。 しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。 王妃リディアの嫉妬。 王太子レオンの盲信。 そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。 「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」 そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。 彼女はただ一言だけ残した。 「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」 誰もそれを脅しとは受け取らなかった。 だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。 「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」 そう言われて、ミュゼは城を追い出された。 しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。 そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!

寿明結未(旧・うどん五段)
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。 皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。 この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。 召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。 確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!? 「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」 気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。 ★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします! ★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。 中国でコピーされていたので自衛です。 「天安門事件」

聖女の力を妹に奪われ魔獣の森に捨てられたけど、何故か懐いてきた白狼(実は呪われた皇帝陛下)のブラッシング係に任命されました

AK
恋愛
「--リリアナ、貴様との婚約は破棄する! そして妹の功績を盗んだ罪で、この国からの追放を命じる!」 公爵令嬢リリアナは、腹違いの妹・ミナの嘘によって「偽聖女」の汚名を着せられ、婚約者の第二王子からも、実の父からも絶縁されてしまう。 身一つで放り出されたのは、凶暴な魔獣が跋扈する北の禁足地『帰らずの魔の森』。 死を覚悟したリリアナが出会ったのは、伝説の魔獣フェンリル——ではなく、呪いによって巨大な白狼の姿になった隣国の皇帝・アジュラ四世だった! 人間には効果が薄いが、動物に対しては絶大な癒やし効果を発揮するリリアナの「聖女の力」。 彼女が何気なく白狼をブラッシングすると、苦しんでいた皇帝の呪いが解け始め……? 「余の呪いを解くどころか、極上の手触りで撫でてくるとは……。貴様、責任を取って余の専属ブラッシング係になれ」 こうしてリリアナは、冷徹と恐れられる氷の皇帝(中身はツンデレもふもふ)に拾われ、帝国で溺愛されることに。 豪華な離宮で美味しい食事に、最高のもふもふタイム。虐げられていた日々が嘘のような幸せスローライフが始まる。 一方、本物の聖女を追放してしまった祖国では、妹のミナが聖女の力を発揮できず、大地が枯れ、疫病が蔓延し始めていた。 元婚約者や父が慌ててミレイユを連れ戻そうとするが、時すでに遅し。 「私の主人は、この可愛い狼様(皇帝陛下)だけですので」 これは、すべてを奪われた令嬢が、最強のパートナーを得て幸せになり、自分を捨てた者たちを見返す逆転の物語。

宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです

ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」 宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。 聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。 しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。 冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。

聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!

さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ 祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き! も……もう嫌だぁ! 半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける! 時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ! 大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。 色んなキャラ出しまくりぃ! カクヨムでも掲載チュッ ⚠︎この物語は全てフィクションです。 ⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

処理中です...