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1章
(59)海王国提督スィティーと第5師団長スィーの姉妹げんか
しおりを挟む「えっ! スィーのお姉ちゃん??」
変な声を出してしまうウァイト。
(それじゃあ、戦えないじゃん。
そもそも何で攻めてくるの??)
「はい。姉でございます。
海王国の海軍提督をしております。
海王国の中では一番強いかと思います」
(それはスィーも強いはずだ)
「そんな姉がなぜ攻めてきている?」
「それがよくわかりません。
最初は話を聞こうとしたのですが
問答無用で攻撃を仕掛けてきました。
西のグラナイトは壊滅状態、
この要塞ゼードライトもかなりの損害です」
「もう一度話し合えないか聞いてみよう」
ウァイトはスィティーに少しだけ近づき
言葉を発する。
「スィティー提督、なぜ攻めてくる?」
「妹を返してもらう」
「それはスィー次第だがなぜ攻める?」
「なぜおまえがわからない。
おまえの胸に聞いてみろ」
ウァイトは胸に向けて耳をかざす。
「馬鹿にしているのか!」
スィティーは激高する。
「やはりおまえは生まれ変わったのだな」
(ええぇぇ!なんでばれてるの?
どうしよ。どうしたらいいの?)
たしか聖霊との約束でばれたらだめだって
言ってたよね)
ウァイトはすごく戸惑う。
「そらみたことか。
おまえのその戸惑いをみればわかる。
おまえは人間が変わったのだ。
そんな輩にスィーは預けておけん」
「わたしは生まれ変わってなどいない
何を根拠にそんなことを言うのだ」
「スィーを見殺しにしようとしたではないか!」
「見殺し?なんのことだ」
「とぼけるな!ここでおまえを殺す」
スィティーは攻撃を仕掛ける。
スィティーもウァイトも聖霊召喚を
一度使っているため後1回しか使用できない。
お互い切り札にとっており、
通常魔法と体術での戦闘を繰り返す。
「我々が戦う理由はない。まずは停戦しよう」
ウァイトは戦いながら話しかける。
「まずはおまえを殺してからだ」
(前の団長はなんか
恨まれるようなことしたの......
もうやめてよぉ)
「生まれ変わる前の私が何かしたのか」
「生まれ変わったから非道になったのだろう」
「・・・・・・・ ・・・・・・・ 」
(ええぇ~!おれがなんかしたの?)
「おまえは本当に心をなくしたのだな。
おまえは妖狐族との戦いでスィーを
見殺しにしたではないか」
「!!」
(たしかに見殺しにしたと言われたら
そういう風にとらえられても仕方ない)
「いや、あれには理由があるのだ」
「知ったことか。
スィーは重傷を負ったと聞いている」
「なぜ妖狐族との戦いをお姉さんは
知っているんだ」
「映像で見たからだ」
(映像で見た?どうやって?)
「どうやって見たのだ」
「聖騎士なら知っているだろう。
テレクリスタルで法皇国に見せてもらったのだ」
(テレクリスタ...... 法皇国!!)
(また法皇国!まじか!奴ら手が込みすぎだろ
ここまでするか)
ウァイトは法皇国の根回しに逆に感動すらする。
「それは違う!法皇国のフェイクだ」
「事実、妹は重傷だ」
(それを言われると反対できない)
「重傷だがちがう」
「しつこい!死ね」
スィティーはさらにも増して攻撃を繰り出す。
(お姉さん、ほんとつよいじゃん。
殺すわけにはいかないし、どうしたら......)
「お姉ちゃん!!」
スィーが大声で遠くから声を掛ける。
「スィー!」
ウァイトとスィティーは同時に名前を呼ぶ。
2人とも戦闘を止める。
ウァイトは即座にスィーの元へ向かう。
「お姉ちゃん!なんで攻めてくるの?」
「それはおまえが重傷と聞いたからだ」
「戦争してたら重傷ぐらいなるよ」
「ウァイトがおまえを見殺しにしたんだぞ。
許せるものか」
「団長はちゃんと助けに来てくれたよぉ」
「そんな映像はなかったぞ」
「?? 意味わかんないよ。お姉ちゃん
なんか勘違いして攻めてきたの?」
「法皇国が証拠の映像を見せてきたぞ」
「そんなの法皇国の策略にきまってるじゃん」
「なに!」
「スィー来てくれてありがとう」
ウァイトはスィーに話しかける。
「団長♡ ネフライトにいったらドキがいて
団長がこっちに行ったって聞いたから
スカイとフライを助けてここまで来たの」
「ありがとう。スィーが来てくれなかったら
大変なことになってたよ」
「ええ、団長。あんなおかしな姉は
やっちゃってください。
勘違いで軍を起こすなんて
みんなにとっていい迷惑です」
「は? 姉だぞ。おまえは止めに
来てくれたんじゃないのか」
「団長をいじめる姉は姉じゃありません」
「おねぇーちゃぁん!いまから団長がお姉ちゃんを
やっちゃうから頑張ってねぇ~」
「おい。スィー。戦わないぞ。
もう停戦だ」
「団長の勇姿が見たいです♡」
「ダメだ!わがままを言うな。停戦だ」
「残念………
おねえちゃ~ん。停戦だって。
お姉ちゃんが悪いんだからね~」
「なんであなたそんなに元気なのよ?」
「団長の写真があれば治りは早いのです」
「はあ?なにそれ」
「スィティー提督、姉妹の話は後で頼む。
まずは停戦交渉だ」
「いや、全面的にこちらが悪いから
全面要求をのみます」
「いやいや、法皇国の差し金だから致し方ない。
これで3件目だ。スィーの妖狐族の件も
法皇国の陰謀だ」
「いえ、それでは気が済みません。
請求をしてください」
「わかった。追って連絡する」
「うちのウィークス次第だが法皇国は
もう壊滅状態になっているかもしれない。
その状況によっては少し時間を
いただくかもしれん」
「お任せします。お待ちしております」
「みんな、ウィークスの帰りを待とう………」
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