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家に巣食う邪神
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天井を見上げると真っ暗な穴が覗いている。
いつも、こんな感じだ。
晴は、ポカンと天井を見上げていた。
小さい時から、記憶が曖昧になっている時があった。
気がつくと、婆さんがそばに居た。
「目が覚めたかね」
そう言うと、あったかいココアを用意してくれていた。
「蔵には、寄りつくな」
そう言うのに、言う事を聴かないと、蔵に閉じ込められていた。
「お守りさんと仲良くしな」
婆さんの言うお守りさんは、この家を守る守護神の事らしい。
代々、続く古い家だから、いろんな話がある。
この家には、中々、男子が生まれず、晴が生まれたのは、何代ぶりか、遠く、久しかったらしい。
蔵には、お守りさんの祠があり、悪い事をすると、良く、閉じ込められた。
「家を栄えさせるために、自分の子供を生贄にした時代がある」
そおいう悪い噂が流れていた。
何代か前に、生まれた男の子を、家を栄えさせる為に、捧げた先祖がいたらしい。
「それ以来、男の子は、生まれなくなった」
婆さんがぼやいていた。
だけど、婆さんも、僕を売った事は、ないのか?
時折、記憶が飛んだ後は、ニコニコした婆さんが、あったかいココアを持って、隣にいる事が多かった。
今回も、婆さんが隣にいた。
相変わらず、認知症らしく、チンプンカンプンなな事を呟きながら、僕の隣にいた。
「あのさ・・・僕。どこに居た?」
学校に行っていた?
「仕事に行っていた」
「だ・・よな」
全身の節々が痛む。
「確か・・・天井から、人が」
そう、宙から人が現れて、裂けた口が大きくて。
「婆さん・・・天井から人が現れて・・」
「そうよな・・・お勤めじゃ」
「そうじゃなくて、婆さん。宙に人がいて。確か、女の子で」
「こうか?こうか?」
婆さんは、自分の口を引っ張りながら、おどけて見せる。
「晴。お前は、選ばれたんじゃ・・・。その体、貸してやれ」
「体って?」
「ナーンまいだ。ナンマイダ」
「婆さん?」
話をそらしてしまい、僕は、イマイチ、すっきりしないまま、婆さんの淹れてくれたココアを啜った。
「今まで・・・誰と、一緒に居たのか・・」
生徒と居た気もする。すっきりしないまま、晴は、布団を頭から被った。
「頭を整理しよう」
そうだ。何かが、起きている。
天井に広がる黒いシミが、何が起きていたのかを告げている気がした。
「ドクン」
胸が高鳴る。
「思い出せ」
そう、この体には、誰かが、住んでいる。
家の為に、子供の体を差し出す先祖が居た。
もしかしたら、僕自身も・・・。
いつも、こんな感じだ。
晴は、ポカンと天井を見上げていた。
小さい時から、記憶が曖昧になっている時があった。
気がつくと、婆さんがそばに居た。
「目が覚めたかね」
そう言うと、あったかいココアを用意してくれていた。
「蔵には、寄りつくな」
そう言うのに、言う事を聴かないと、蔵に閉じ込められていた。
「お守りさんと仲良くしな」
婆さんの言うお守りさんは、この家を守る守護神の事らしい。
代々、続く古い家だから、いろんな話がある。
この家には、中々、男子が生まれず、晴が生まれたのは、何代ぶりか、遠く、久しかったらしい。
蔵には、お守りさんの祠があり、悪い事をすると、良く、閉じ込められた。
「家を栄えさせるために、自分の子供を生贄にした時代がある」
そおいう悪い噂が流れていた。
何代か前に、生まれた男の子を、家を栄えさせる為に、捧げた先祖がいたらしい。
「それ以来、男の子は、生まれなくなった」
婆さんがぼやいていた。
だけど、婆さんも、僕を売った事は、ないのか?
時折、記憶が飛んだ後は、ニコニコした婆さんが、あったかいココアを持って、隣にいる事が多かった。
今回も、婆さんが隣にいた。
相変わらず、認知症らしく、チンプンカンプンなな事を呟きながら、僕の隣にいた。
「あのさ・・・僕。どこに居た?」
学校に行っていた?
「仕事に行っていた」
「だ・・よな」
全身の節々が痛む。
「確か・・・天井から、人が」
そう、宙から人が現れて、裂けた口が大きくて。
「婆さん・・・天井から人が現れて・・」
「そうよな・・・お勤めじゃ」
「そうじゃなくて、婆さん。宙に人がいて。確か、女の子で」
「こうか?こうか?」
婆さんは、自分の口を引っ張りながら、おどけて見せる。
「晴。お前は、選ばれたんじゃ・・・。その体、貸してやれ」
「体って?」
「ナーンまいだ。ナンマイダ」
「婆さん?」
話をそらしてしまい、僕は、イマイチ、すっきりしないまま、婆さんの淹れてくれたココアを啜った。
「今まで・・・誰と、一緒に居たのか・・」
生徒と居た気もする。すっきりしないまま、晴は、布団を頭から被った。
「頭を整理しよう」
そうだ。何かが、起きている。
天井に広がる黒いシミが、何が起きていたのかを告げている気がした。
「ドクン」
胸が高鳴る。
「思い出せ」
そう、この体には、誰かが、住んでいる。
家の為に、子供の体を差し出す先祖が居た。
もしかしたら、僕自身も・・・。
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