【完結】真実の愛に目覚めた男達の末路

まゆら

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✽✽事後報告されていじける国王様と大聖女エリシア様のお話

今度は次男がやらかしたらしい。

あの脳筋め!

兄が真実の愛に落ちた事件で軟禁されているのだから、女性関連の事は慎むべきだろうが…

また、私への風当たりが強くなるではないか!

早速リリーアンから、貴方様に似て純粋らしく…

ひとめぼれした女性と付き合いたいと言ってきましたので、こちらで対処しておきましたので。何か問題を起こすようなら、後は宜しくお願いします。

こんな手紙が来たんだからな!

しばらく私の顔も見たくないのかもね…

お前たちは全く…

◇◇◇◇◇

エリックひとめぼれ騒動については、既に影から情報は入ってはいたが…

エリックが直ぐにリリーアンに相談を持ちかけるとは、私の誤算だな。

しばらくは、自分ひとりで悶々と悩むのかと思っていたのに…

あの脳筋マザコン野郎…

リリーアンに頼めば何でも思い通りになると思ってないか?

これは呼び出して説教コースか?

いや?アイツひとり呼んでもダメだな。

エディアスと一緒に呼んで、今後について話し合わなくては…

王太子の二の舞いは困る!

その前に相手のマリア嬢に会ってみるとするかな。

王だと最初から分かっていたらそれなりの扱いをするだろうから、平民を装って近づかないとな。

さて…お忍び用の服に着替えて大神殿に行くとするか…

ついでに馬鹿ヅラでマリア嬢を眺める脳筋も見に行けるわけだしな…

◇◇◇◇◇

私は腕の立つ側近達にも平民の服装をさせ、地方の村から物見遊山に来た商人を装い大神殿へ向かう事にした。

一応、大神官とエリシアには念話で馬鹿息子の仕事ぶりを視察しに行くと伝えておいたので何とかなるだろう。

今日は、大聖女エリシア様のお話が聞ける日だからな。

マリア嬢はエリシアの側にいるはずだ。

◇◇◇◇◇

大神殿の控え室で、大神官と密談していると…

エリシアがひとりでやってきたのだが、

「陛下お久しぶりですわ。ご子息のひとめぼれの相手を見に来るなんて…暇なのですか?

姉には内緒にしておきますが…

困った方ですわね」などと言いながら、リリーアンに似た美しい顔で腹黒な笑みを浮かべるのだ。

大聖女エリシアは…

白百合の聖女とか呼ばれているが…

膨大な聖魔力を持った腹黒女だからな!

みんな見た目に騙され過ぎだろ!

私が白百合姉妹の姉であるリリーアンを選んだのは…リリーアンはちょっと嫉妬深いところはあるが可愛らしい性格の女だからなんだよ。

エリシアは…恐ろしい女だからな!

大聖女と言う名の元に沢山の信者を集めて、いつでも国を乗っ取れる勢いがある事を常に示してくるのだから…

対処に疲れるよ。

極度のシスコンで今も昔もリリーアンが大好きだから…

リリーアンを大切にしないとこの国は貰うから!と常に脅されている私なのだよ。


リリーアンの前では甘えん坊の可愛い妹を演じているから本当に質が悪い…

そのエリシアが次期大聖女に推す位だから、マリア嬢も肝の座った腹黒だと思うのだがどうだろうな?

脳筋マザコンエリックのお相手ならその位の令嬢の方がよいのかもしれないが…

◇◇◇◇◇

大聖女エリシア様の裏の顔は…

筋金入りのシスコンで腹黒だったとか…

白百合騎士団や白百合隊には教えられない…





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