一応王女です

まゆら

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「ウソでしょ…また、女なの?」


「はい…元気な女の子でございます。王妃様似の愛らしい目鼻立ちですよ?」


「ダメなのよ…男じゃなければ…お父様に早急に伝えないと…」


 王妃は、侍女に手紙を書かせ実家である侯爵家に届けさせた。


    王妃の出産を心待ちにしていた侯爵家では…


 娘である王妃からの手紙を受け取った侯爵は、王家への祝電を用意した後、直ぐに親族を集めて話し合いをするようだ。


「シャロンが男児を産めなかったのが伝わる前に、親族から側妃候補を決めて皇太后様にお伝えしないと…」


「それなら、分家のカロリーヌ嬢はどうでしょう?王妃様とも仲が良い従妹ですし、容姿端麗で外国語も得意と評判ですよ?」


「いやいや、それなら王太后様の実家である総本家のマリッサ嬢はいかがですか?

    カロリーヌ嬢より、歳も若いですし…婚約者はいないはずです」


「カロリーヌ嬢の婚約者は、うちの派閥の伯爵家の者だから何とでもなるだろう」


「では、王太后様にカロリーヌ嬢か、マリッサ嬢か決めてもらうのはどうでしょう?」


「そうだな、王太后様が推したい娘でないと側妃になるのは難しいからなぁ。

   では、カロリーヌ嬢とマリッサ嬢のどちらかでいこう。

皆は他に意見はないか?」


「カロリーヌ嬢でも、マリッサ嬢でも問題ないと思われます」


「ではそのように決定する。王太后様に早急にお知らせしないと…」


 生まれた第二王女は、誕生した事を喜ばれる事もなく、名付けられる事もなく、乳母と数人の侍女と共に離宮へと連れられて行くのだった。
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