ピンク頭で男爵令嬢だからと言って勝手にお花畑ヒロインだと決めつけないで下さい

まゆら

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王太子side7

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マイヤーズ商会の従業員に愚痴を聞いてもらった私はお礼として、贅沢スイーツのお取り寄せコースを定期購入する事にした。


彼のアドバイスによれば、女性は大体甘い物が好きだから定期購入して食べてみて、気に入ったスイーツを婚約者様に贈ったらどうかというのだ。


今までは、母上や執事に任せっきりで自ら何も贈らなかった罪滅ぼしとして、私は気に入ったスイーツを探すべく贅沢スイーツを定期する事にしたのだ。


マイヤーズ商会の王都店の責任者らしい男には、これからも相談に乗って欲しいとお願いをしておいた。


彼と一緒に選んだパルミラ用の浴衣と小物は、風呂敷という和柄の布で包まれてトワイエ公爵家へと旅立っていった。


星祭りの初日に、浴衣を着て出かけないか?という私のメッセージと共に。


パルミラは喜んでくれるのだろうか?


パルミラに色違いの浴衣を私から贈ると伝えると母上は驚いた顔をした後に、あなたも成人したのですから、これからは婚約者への贈り物は自分で選びなさいなと笑ってくれた。


私の行動は正解だったようだ。


母上はひとしきり笑った後、私が選んだ浴衣を褒めてくれた。


母上も、私に浴衣をプレゼントするつもりだったらしく、幾何学模様の浴衣やラピスラズリのアクセサリーを渡してくれた。


ラピスラズリの深い青が、私の瞳を映しているように見えて気に入った私は、次にパルミラに贈るのはラピスラズリのアクセサリーにすると決めた。


マイヤーズ商会で扱うマリーベルのアクセサリーは一点物ばかりで予約するのさえ難しいらしいのだが…


私には秘策があった。


クラスメイトであるアイラ嬢にお願いをして、アクセサリーを作ってもらうのだ。


影からの情報によれば、妹には甘いらしいのでアイラ嬢からお願いしてもらえば予約が出来るはず!


明日、学園で話しかけてお願いしてみよう。


王太子である私の頼みを聞かないとか…ないよな?


自由気ままに振舞っているアイラ嬢を思い出し、少し不安になったクリスだが…


断られても、承諾を得るまで頼むと心に決めたようだ。


女性にとっては、一点物の特別なアクセサリーという物は凄く重要らしいから…


母である王妃を見ていて思うところがあったのか、急に女心に敏感になるクリスなのだが…


拗れまくったクリスの想いを果たしてパルミラは察してくれるのか?


自由人であるアイラは、クリスのお願いを聞いてくれるのか…


アイラの事だから、何か対価を要求すると思うのだけど…
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