ピンク頭で男爵令嬢だからと言って勝手にお花畑ヒロインだと決めつけないで下さい

まゆら

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お兄様にお願い!・2

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「お待たせしました!!

アイラさんは和国は初めてですか?

お時間があるなら、今夜は我が家に泊まって頂いたらどうかな?

レイナときたら、週末に帰ると言いながら一向に帰って来ないから親父が首を長くして待っているぞ?

商談は明日にして、今日はのんびりしたらどうかな?

明日になれば、パイの試作も出来ているだろうし…」



「えっ?

父様が私を待っているの?

大変…

そろそろ顔見せとかないと、お小遣い用の口座を凍結されそうね…

アイラさん、今夜はうちに泊まって!

一緒に、頑固親父のご機嫌取りしてくれないかしら?

親父は賢い美人に弱いからアイラさんを紹介すれば何とかなるはずなの!

アイラさん…お願い!!」



「いきなり私がレイナ様のご実家を訪問してもよいの?

どうしよう、手土産がないわ!

レイナ様のお父様の好みを教えて!」



いきなり、レイナ様の実家に誘われ慌てるアイラである。



「手土産など必要ないよ。

君はマイヤーズ商会の代表としてではなく、レイナの友人として遊びに来たのだから…

気兼ねなく泊まってくれたらいいよ」



「そうよ!

私が友人を家に連れていく事がお土産だから!

アイラさん、気にしないで!」


気にしないでと言われても、気にするアイラである。



そうだわ…



レイナ様の実家の家紋は確か…



龍だったわよね。



龍モチーフの硝子ペンとペンレストが確かアイテムボックスに入っていたわね。



ドラゴンブルーのインクセットもあったはず!



お父様とお兄様には、硝子ペンセットでお母様にはお姉様の工房のアクセサリーにしましょう。


良かった…


アイテムボックスに入ってる物で何とかなりそう…


あとは…



マイヤーズ商会限定のボンボンショコラで決まりね!!



マリンフーズでは高級なショコラは扱っていないはずだから、きっと喜ばれるはずよね…



アイラは、明日の商談に備えて仕入れリストに数字を入れながら頭の中ではレイナの実家を訪問するシミュレーションをしているようだ。



「うちで仕入れる予定の商品はこんな感じなのですが、明日また詳しくお話を聞けたらと思います」



アイラは、仕入れリストをレイナの兄に渡した。



「凄いな!

こんなに仕入れてくれるのかい?

有難いね。

明日、話を詰めよう。

今夜は我が家でゆっくりと過ごしてください、アイラさん。

レイナ、アイラさんをご案内して!

私も今夜は早めに上がるから夕食はみんなと一緒に取ると伝えてくれ」



「仕事中毒の兄様が珍しいわね…

今夜は季節外れの雪が降るんじゃないの?

私が帰ってきたからってわけじゃなさそうね…

兄様が一緒なら私も心強いから良かったけど…」


レイナ様は、久しぶりに帰る実家に少し気を張っているようだ。


「さぁ、アイラさん。行きましょうか?

我が家へ、案内するわ。

今まであまり友人を家に招待した事がないから両親がウザイ位に質問してくるかもしれないけど…

適当にスルーしてくださいね」



「まさか、レイナ様のご両親に会うと思っていなかったから緊張しておりますが何とかやってみます!」



レイナ様のお兄様は、話が分かりそうな方だわ。



この分だと、明日の商談も期待出来るかも!



その前に…



今は、レイナ様のご両親への対応よね。



礼儀正しいキッチリとした雰囲気がよいのかしら?



あー、私としたことがレイナ様のご両親がどんな方々か情報を仕入れてなかったわ…



どうしたらよいのかしら??



友人宅に招待されたときに取るべき態度というのが私には難題だわ。

 

取引先の社長夫妻の御息女がたまたま同級生でしたって感じなら何とかなりそうかしら?


などと、脳内で自問自答するアイラであった。




















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