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人狼と眼鏡男子魔法使い1話
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「ちょ、待て待て!いきなり部屋に押し入った挙句、なんかわかんないこと…ひゃっ!!?」
そう、見たこともないオプション、狼に似た耳と尻尾をつけたいけすかないやろうにいきなり床の魔法陣に押し倒された僕は、とりあえず文句を言おうとしたが、次のヤツの行動に阻止されてしまった。
「な、ななな……っ!?なんで舐め、ちょ……っ!?」
いきなり首筋を舐められて、体は硬直。べろべろと舐めて、ふんふんとなんか嗅がれている!?昨日風呂に入ったし、髪も体も洗ったから、嫌な匂いはしないはずと、今考える必要無さそうなことを考える。
「いや、いい匂いだ。……これが番の匂いか……」
すんすんと僕の髪の中に鼻をつっこんじゃっている、いわゆるイケメンがいるんだが……。
「や、なななに、冷静に嗅いじゃってるんだ!?あと、なんで抱きしめる、てか、なんで舐め、舐めてるんだっ!!?」
混乱の極致で、頭の中はぐるんぐるんだ。
「……いわゆるマーキングっていうヤツだな……。んん……媚薬盛られて最悪の日だと思っていたが、こんなところに俺の番がいたとは……。灯台足元暗しだな、まさしく。後、考えてることダダ漏れになってないか……?」
優しい瞳でノヴァに言われて、僕は咄嗟に口を手で押さえた。
「……と、とりあえず……聞きたいことは山ほどあるけど……媚薬って大丈夫なのか……?」
「大丈夫じゃないが、多分大丈夫だ。番はすごいな。抱きしめるだけで先ほどの熱が治っていく気がする……。後、可愛い」
「かわい……」
蕩けるようなアイスブルーで見つめられて、絶句する。可愛いは、女の子にいうものであって、僕みたいなガリ勉で、身だしなみは心がけてはいるが、決して美容とかには興味が無い男子にいう言葉じゃないぞ、それ……。美少年とも程遠いし。
「髪は艶やかな黒髪で、メガネの奥の目は綺麗な翠色の湖面のようだ。後匂いも良いし、何より俺の腕の中にすっぽり入るぐらいの小さい体……可愛い」
「それはお前がデカすぎるだけで、それに、そういうのは女の子にとっておくような口説き文句だろうが!」
頭が痛くなってきた。とりあえず体を起こそうとしたら、素直に動いてくれた。僕の前から立ち上がるのはなかったが。まだ抱きしめられてる。なんでやねん。
「あと……何で、その……耳と尻尾があるんだ……?めっちゃ動いてるけど……精巧な魔道具か……?あ、別にそんな趣味があるのは、良いんだぞ。場所をわきまえれば……。」
ノヴァの尻にある尻尾は、ぶんぶんと嬉しさを表現している。
「サイラス、知らないのか……。ああ、まぁ保守的な国だから、一般の人には知られてないかもしれないが……。俺は獣人の国から留学した狼の獣人だ。尻尾も耳も自前だ。この学園で俺が獣人だと知っているのは教師陣以外はいない。」
「獣人……?」
獣人。獣と人の合いの子なのか、それともただ単に人の別の種族っていうヤツなのか、ちょっとよくわからないほど、僕にはその知識はなく。
「いつもは封印して、他人には普通の人間のようにしか見えないようにしているんだが媚薬盛られて、体が防御機能を発現して出てしまったみたいだな。まぁ、お前が俺の番であることが判明した以上、お前に隠す必要は全く無いが」
「ちと待て。いろんなことが大渋滞で、ちっとも理解できないんだが……。」
「わかるようにレポートを書こう。俺の番」
せめてこの密接具合を解消しようとして、ぐいっと手で相手の体を押そうとしたが、手を取られ、さらに密着。それに、今まで気づきたくなかったが、あいつの体の一部分が押し付けられ、熱を持っているように感じるんだが……。
「もしかして……僕に欲情したりしてるのか……?」
「番だしな」
綺麗な顔で、熱烈に見られて。これが女の子だったら、恋に落ちていることだろうが……あいにく僕は男だった。
もう、何が何やら。ここで、気を失える女子になりたかった。猛烈に。
「……とりあえず、治癒の魔法をかけるから、魔法陣のところにいてくれ。」
はぁ、とため息ついて。ずれた細いフレームのメガネを直し。手の届く範囲にあった僕の杖を手に取り、治癒の魔法をかけた。治癒の魔法だけは、こいつに勝てるんだけどなーと、現実逃避しながら。
「ちょ、待て待て!いきなり部屋に押し入った挙句、なんかわかんないこと…ひゃっ!!?」
そう、見たこともないオプション、狼に似た耳と尻尾をつけたいけすかないやろうにいきなり床の魔法陣に押し倒された僕は、とりあえず文句を言おうとしたが、次のヤツの行動に阻止されてしまった。
「な、ななな……っ!?なんで舐め、ちょ……っ!?」
いきなり首筋を舐められて、体は硬直。べろべろと舐めて、ふんふんとなんか嗅がれている!?昨日風呂に入ったし、髪も体も洗ったから、嫌な匂いはしないはずと、今考える必要無さそうなことを考える。
「いや、いい匂いだ。……これが番の匂いか……」
すんすんと僕の髪の中に鼻をつっこんじゃっている、いわゆるイケメンがいるんだが……。
「や、なななに、冷静に嗅いじゃってるんだ!?あと、なんで抱きしめる、てか、なんで舐め、舐めてるんだっ!!?」
混乱の極致で、頭の中はぐるんぐるんだ。
「……いわゆるマーキングっていうヤツだな……。んん……媚薬盛られて最悪の日だと思っていたが、こんなところに俺の番がいたとは……。灯台足元暗しだな、まさしく。後、考えてることダダ漏れになってないか……?」
優しい瞳でノヴァに言われて、僕は咄嗟に口を手で押さえた。
「……と、とりあえず……聞きたいことは山ほどあるけど……媚薬って大丈夫なのか……?」
「大丈夫じゃないが、多分大丈夫だ。番はすごいな。抱きしめるだけで先ほどの熱が治っていく気がする……。後、可愛い」
「かわい……」
蕩けるようなアイスブルーで見つめられて、絶句する。可愛いは、女の子にいうものであって、僕みたいなガリ勉で、身だしなみは心がけてはいるが、決して美容とかには興味が無い男子にいう言葉じゃないぞ、それ……。美少年とも程遠いし。
「髪は艶やかな黒髪で、メガネの奥の目は綺麗な翠色の湖面のようだ。後匂いも良いし、何より俺の腕の中にすっぽり入るぐらいの小さい体……可愛い」
「それはお前がデカすぎるだけで、それに、そういうのは女の子にとっておくような口説き文句だろうが!」
頭が痛くなってきた。とりあえず体を起こそうとしたら、素直に動いてくれた。僕の前から立ち上がるのはなかったが。まだ抱きしめられてる。なんでやねん。
「あと……何で、その……耳と尻尾があるんだ……?めっちゃ動いてるけど……精巧な魔道具か……?あ、別にそんな趣味があるのは、良いんだぞ。場所をわきまえれば……。」
ノヴァの尻にある尻尾は、ぶんぶんと嬉しさを表現している。
「サイラス、知らないのか……。ああ、まぁ保守的な国だから、一般の人には知られてないかもしれないが……。俺は獣人の国から留学した狼の獣人だ。尻尾も耳も自前だ。この学園で俺が獣人だと知っているのは教師陣以外はいない。」
「獣人……?」
獣人。獣と人の合いの子なのか、それともただ単に人の別の種族っていうヤツなのか、ちょっとよくわからないほど、僕にはその知識はなく。
「いつもは封印して、他人には普通の人間のようにしか見えないようにしているんだが媚薬盛られて、体が防御機能を発現して出てしまったみたいだな。まぁ、お前が俺の番であることが判明した以上、お前に隠す必要は全く無いが」
「ちと待て。いろんなことが大渋滞で、ちっとも理解できないんだが……。」
「わかるようにレポートを書こう。俺の番」
せめてこの密接具合を解消しようとして、ぐいっと手で相手の体を押そうとしたが、手を取られ、さらに密着。それに、今まで気づきたくなかったが、あいつの体の一部分が押し付けられ、熱を持っているように感じるんだが……。
「もしかして……僕に欲情したりしてるのか……?」
「番だしな」
綺麗な顔で、熱烈に見られて。これが女の子だったら、恋に落ちていることだろうが……あいにく僕は男だった。
もう、何が何やら。ここで、気を失える女子になりたかった。猛烈に。
「……とりあえず、治癒の魔法をかけるから、魔法陣のところにいてくれ。」
はぁ、とため息ついて。ずれた細いフレームのメガネを直し。手の届く範囲にあった僕の杖を手に取り、治癒の魔法をかけた。治癒の魔法だけは、こいつに勝てるんだけどなーと、現実逃避しながら。
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