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第1章 オムカ王国独立戦記
第13話 サカキ連隊長という男
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「しかしあそこまで馬鹿だとは思わなかったな」
謁見の間から退出して廊下を歩く。
さすがに王宮とあるだけあって内装も豪奢で落ち着かない。絨毯なんか周囲の人間が走り回っても足音が聞こえないほどふかふかだ。
そんな中、俺とジルは悠々と歩いている。
「急がなくていいの?」
「今は部下たちも疲労の極致でしょう。寝かせてあげますよ。それに怪我の手当も必要ですし」
「それならジルもだろう。寝てないんじゃない?」
「さすがよく見てますね。大丈夫です、あと1日は起きてられますよ」
「戦争っていうのは体力勝負じゃないのか。休める時には休んだ方がいいに決まってる」
「お気遣いありがとうございます。そうですね、この後に少し休むことにします。おそらく戦闘は夕方か明日の朝でしょうし」
「大正解。奴らはまだ昨日の戦場あたりからあまり動いていない。昼過ぎに動き出して明日の朝に城に達するくらいかな」
スキル『古の魔導書』の地図を見ながら答える。
勝ち戦とはいえ、先鋒の将が討たれ壊滅したのだ。軍の再編とか休息で動けないのだろう。
「籠城ではなく野戦になりそうですね。こちらの準備が整い次第、おそらく打って出るでしょう」
「それは向こうも望むところだろうな。あいつら、攻城兵器を持ってなさそうだから野戦で決着をつけたいはずだ。さすがにこの城を弓だけで落とせるわけがないし」
「そうですね。おそらく今回の遠征は我が国に橋頭保を作るための出兵でしょう。昨日の戦場付近に小さいながらもわが軍の砦がありました。そこを改修すればそれは叶います」
「なるほどね。本来なら昨日の夜襲でさんざん打ち破って意気揚々と凱旋、というつもりだったけど負けたから帰るに帰れなくなって出てくるってわけか」
どうやら相手の大将は相当負けん気が強いらしい。
そうでなくては将軍などになれないのかもしれないが。
「ただ、その野戦が問題だ。兵力はどれくらいある?」
「第2師団は昨日の敗戦で戦えるのは2千といったところです」
「もはや師団というレベルじゃないなぁ……」
「ええ、元から3千ですので名前だけです。さすがに1万を相手には敵いませんでした」
「はっ、今の言葉でハカラは馬鹿から大馬鹿に昇格だ。平地で1万に3千で勝負になると思ったのかな?」
「ハカラ将軍は猛将と名高く、かつては3倍もの敵を単軍で撃破したという武勇伝もありまして」
「戦争は天の時、地の利、人の和、すべてが同じものは1つとしてない。そんなカビの生えた骨とう品の戦績を持ってきたところで何の自慢にもなりやしないよ。というよりそもそも算数も出来てないじゃないか、幼稚園からやり直せってこと!」
3千の3倍がいくつになるか、子供でも分かる計算だというのに。これは外の敵より中の敵の方が厄介そうだなぁ。
なんてことを思っていると、突然笑い声が聞こえた。
「はっは、面白いな、あんた」
廊下の脇から躍り出てきたのは、20代の1人の男。
身長はジルと同じくらいだが、こっちの方が体重は二回りは大きそうだ。青い生地に白のラインというこの国の軍服らしいものを着崩して、ぱっと見不良学生に見える。眩しい金髪をとさかにして、人の悪そうだがさわやかな笑みを張り付けていた。
あぁ、こいつはあれだ。陽キャだ。俺が苦手な奴だ。
「誰?」
「その算数もできない人の部下だよ」
「ならエイン帝国軍か」
「ははっ、もしそうだとして謝罪の一言もないってのすげぇな」
「事実だからね。訂正する必要もない」
「あはは! やっぱ面白!」
腹を抱えて笑うその男に、俺はジルの方を見た。
「彼は同僚のサカキ連隊長です。元はオムカ王国第1師団に所属していたのを、ハカラ将軍の軍備増強でエイン帝国軍に吸収された形になりますね」
「そう、最前線に送り込んだりいざって時に捨て駒にするためにな。まさに死の第13連隊だよ。しかし、生きてたかジーン」
「ああ。だがハレ隊長が」
「そうか、惜しい人を亡くした」
しんみりとした空気が落ちる。
だがすぐにサカキは笑顔を見せ、
「ちょっと話せるか?」
彼は答えも聞かずにすたすたと歩いていくと、そのまま手近な部屋のドアを開けた。
ジルを見ると頷いたので、俺たちはその後を追って部屋に入る。
「ふぃー、ま、ちょっと込み入った話になりそうだからよ」
サカキは行儀悪く、部屋の中央にあった机の上に腰掛けて、
「ところでこの子、誰よ? お前の子供?」
指をさされた。しかも子供扱い。
いや、確かに年齢からすれば子供だろうけど。ちょっとイラっと来た。
「ああ、こちらはジャンヌ様で、私の……その」
「俺はジルの副官だ」
「様ぁ!? でも副官!? てかジルって何!? それより俺!? やべ、もう意味がわかんね。面白っ!」
げらげらと笑うサカキ。
こいつの第一印象は定まった。
下品で野蛮でうるさくてチャラい陽キャ。俺の大っ嫌いな属性ばかり集めてやがる。きっと話も合わないだろう。
「ま、お前が認めたんなら間違いないだろ。で、敵は?」
「おそらく今日の夕方か夜には見えるはずだ」
「てことは明日の朝かな」
「ああ」
「兵力は?」
「先鋒は壊滅したが、おそらく少なく見積もっても4万はいる」
「4万か……もう笑うしかねーな」
「そんなに兵力差があるの?」
俺の言葉にサカキが意外そうな顔をジルに向ける。
ジルは無言で頷いたので、サカキは頭を掻きながら言葉を継いだ。
「ジーンのところが3千――あ、2千なのか。そりゃ失敬。んでハカラが3万。そのうち俺が3千だな。ハワードの親父は間に合わないから数に入れなくていいだろ。あ、ハワードの親父ってのは第1師団のトップな。今は東でシータ国とにらみ合ってるからこっちには来れないだろう」
「3万2千対4万か。悪くないと思うけど?」
「数字だけ見りゃな。だがハカラ将軍の3万、数だけは立派だが戦わねーぞ。俺たちをぶつけてみて、戦いましたって状況を作って本国の援軍が来るまで籠城だな」
「ああ。残念だがそうなる。あとはどれだけ損害を減らせるかだが」
「ちょっと待ってくれ。なんで負けること前提で話をするんだ?」
俺にはそれが不思議でならない。
なぜそうも簡単に生きるのを諦めてしまうのか。その神経が理解できなかった。
「そりゃ勝ちてーよ。でも5千対4万だぜ。夜襲をかけるくらいしか勝てねーよ」
「いや、3万2千対4万だよ。戦力比は悪くない」
「だーかーらー! その3万が戦わないっつってるだろ。おいジーン、この子供大丈夫か?」
「失礼ながらジャンヌ様。私もそう思います。ハカラ将軍の腹積もりは籠城でしょう。残念ながら数通りの戦いにはならないかと」
ジルも同じか。どうやら彼らの中には真っ向からのガチンコ勝負しか頭にないようだ。やって夜襲か奇襲といったくらいだろう。
ったく、源平の時代じゃないんだから。
真っ向からぶつかったらそりゃ戦力が多い方が勝つ。なら真っ向からぶつからなければ戦力が少なくても勝てるということだ。それが兵法の極意。どうやらこの世界にはそういう風に考える基盤がないのだろう。
「戦わない? それがどうしたっていうんだ。戦わないやつがいるなら、無理やりにでも戦わせればいいのさ」
「ハカラの野郎にお願いしますー、ってか? 無理無理。そんなんで参戦してくれたら、これまでの苦労はないって」
「戦いたくない馬鹿に何言っても無駄。なら、戦わざるを得ない場面に陥れてやればいい。それだけじゃない?」
学校に行きたくない子供に行けと言っても拒否するだけだ。
なら学校に行かざるを得ない状況に追い詰めればいい。
「まぁいいさ。策の方針は決まった。明日は勝つよ」
謁見の間から退出して廊下を歩く。
さすがに王宮とあるだけあって内装も豪奢で落ち着かない。絨毯なんか周囲の人間が走り回っても足音が聞こえないほどふかふかだ。
そんな中、俺とジルは悠々と歩いている。
「急がなくていいの?」
「今は部下たちも疲労の極致でしょう。寝かせてあげますよ。それに怪我の手当も必要ですし」
「それならジルもだろう。寝てないんじゃない?」
「さすがよく見てますね。大丈夫です、あと1日は起きてられますよ」
「戦争っていうのは体力勝負じゃないのか。休める時には休んだ方がいいに決まってる」
「お気遣いありがとうございます。そうですね、この後に少し休むことにします。おそらく戦闘は夕方か明日の朝でしょうし」
「大正解。奴らはまだ昨日の戦場あたりからあまり動いていない。昼過ぎに動き出して明日の朝に城に達するくらいかな」
スキル『古の魔導書』の地図を見ながら答える。
勝ち戦とはいえ、先鋒の将が討たれ壊滅したのだ。軍の再編とか休息で動けないのだろう。
「籠城ではなく野戦になりそうですね。こちらの準備が整い次第、おそらく打って出るでしょう」
「それは向こうも望むところだろうな。あいつら、攻城兵器を持ってなさそうだから野戦で決着をつけたいはずだ。さすがにこの城を弓だけで落とせるわけがないし」
「そうですね。おそらく今回の遠征は我が国に橋頭保を作るための出兵でしょう。昨日の戦場付近に小さいながらもわが軍の砦がありました。そこを改修すればそれは叶います」
「なるほどね。本来なら昨日の夜襲でさんざん打ち破って意気揚々と凱旋、というつもりだったけど負けたから帰るに帰れなくなって出てくるってわけか」
どうやら相手の大将は相当負けん気が強いらしい。
そうでなくては将軍などになれないのかもしれないが。
「ただ、その野戦が問題だ。兵力はどれくらいある?」
「第2師団は昨日の敗戦で戦えるのは2千といったところです」
「もはや師団というレベルじゃないなぁ……」
「ええ、元から3千ですので名前だけです。さすがに1万を相手には敵いませんでした」
「はっ、今の言葉でハカラは馬鹿から大馬鹿に昇格だ。平地で1万に3千で勝負になると思ったのかな?」
「ハカラ将軍は猛将と名高く、かつては3倍もの敵を単軍で撃破したという武勇伝もありまして」
「戦争は天の時、地の利、人の和、すべてが同じものは1つとしてない。そんなカビの生えた骨とう品の戦績を持ってきたところで何の自慢にもなりやしないよ。というよりそもそも算数も出来てないじゃないか、幼稚園からやり直せってこと!」
3千の3倍がいくつになるか、子供でも分かる計算だというのに。これは外の敵より中の敵の方が厄介そうだなぁ。
なんてことを思っていると、突然笑い声が聞こえた。
「はっは、面白いな、あんた」
廊下の脇から躍り出てきたのは、20代の1人の男。
身長はジルと同じくらいだが、こっちの方が体重は二回りは大きそうだ。青い生地に白のラインというこの国の軍服らしいものを着崩して、ぱっと見不良学生に見える。眩しい金髪をとさかにして、人の悪そうだがさわやかな笑みを張り付けていた。
あぁ、こいつはあれだ。陽キャだ。俺が苦手な奴だ。
「誰?」
「その算数もできない人の部下だよ」
「ならエイン帝国軍か」
「ははっ、もしそうだとして謝罪の一言もないってのすげぇな」
「事実だからね。訂正する必要もない」
「あはは! やっぱ面白!」
腹を抱えて笑うその男に、俺はジルの方を見た。
「彼は同僚のサカキ連隊長です。元はオムカ王国第1師団に所属していたのを、ハカラ将軍の軍備増強でエイン帝国軍に吸収された形になりますね」
「そう、最前線に送り込んだりいざって時に捨て駒にするためにな。まさに死の第13連隊だよ。しかし、生きてたかジーン」
「ああ。だがハレ隊長が」
「そうか、惜しい人を亡くした」
しんみりとした空気が落ちる。
だがすぐにサカキは笑顔を見せ、
「ちょっと話せるか?」
彼は答えも聞かずにすたすたと歩いていくと、そのまま手近な部屋のドアを開けた。
ジルを見ると頷いたので、俺たちはその後を追って部屋に入る。
「ふぃー、ま、ちょっと込み入った話になりそうだからよ」
サカキは行儀悪く、部屋の中央にあった机の上に腰掛けて、
「ところでこの子、誰よ? お前の子供?」
指をさされた。しかも子供扱い。
いや、確かに年齢からすれば子供だろうけど。ちょっとイラっと来た。
「ああ、こちらはジャンヌ様で、私の……その」
「俺はジルの副官だ」
「様ぁ!? でも副官!? てかジルって何!? それより俺!? やべ、もう意味がわかんね。面白っ!」
げらげらと笑うサカキ。
こいつの第一印象は定まった。
下品で野蛮でうるさくてチャラい陽キャ。俺の大っ嫌いな属性ばかり集めてやがる。きっと話も合わないだろう。
「ま、お前が認めたんなら間違いないだろ。で、敵は?」
「おそらく今日の夕方か夜には見えるはずだ」
「てことは明日の朝かな」
「ああ」
「兵力は?」
「先鋒は壊滅したが、おそらく少なく見積もっても4万はいる」
「4万か……もう笑うしかねーな」
「そんなに兵力差があるの?」
俺の言葉にサカキが意外そうな顔をジルに向ける。
ジルは無言で頷いたので、サカキは頭を掻きながら言葉を継いだ。
「ジーンのところが3千――あ、2千なのか。そりゃ失敬。んでハカラが3万。そのうち俺が3千だな。ハワードの親父は間に合わないから数に入れなくていいだろ。あ、ハワードの親父ってのは第1師団のトップな。今は東でシータ国とにらみ合ってるからこっちには来れないだろう」
「3万2千対4万か。悪くないと思うけど?」
「数字だけ見りゃな。だがハカラ将軍の3万、数だけは立派だが戦わねーぞ。俺たちをぶつけてみて、戦いましたって状況を作って本国の援軍が来るまで籠城だな」
「ああ。残念だがそうなる。あとはどれだけ損害を減らせるかだが」
「ちょっと待ってくれ。なんで負けること前提で話をするんだ?」
俺にはそれが不思議でならない。
なぜそうも簡単に生きるのを諦めてしまうのか。その神経が理解できなかった。
「そりゃ勝ちてーよ。でも5千対4万だぜ。夜襲をかけるくらいしか勝てねーよ」
「いや、3万2千対4万だよ。戦力比は悪くない」
「だーかーらー! その3万が戦わないっつってるだろ。おいジーン、この子供大丈夫か?」
「失礼ながらジャンヌ様。私もそう思います。ハカラ将軍の腹積もりは籠城でしょう。残念ながら数通りの戦いにはならないかと」
ジルも同じか。どうやら彼らの中には真っ向からのガチンコ勝負しか頭にないようだ。やって夜襲か奇襲といったくらいだろう。
ったく、源平の時代じゃないんだから。
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「戦わない? それがどうしたっていうんだ。戦わないやつがいるなら、無理やりにでも戦わせればいいのさ」
「ハカラの野郎にお願いしますー、ってか? 無理無理。そんなんで参戦してくれたら、これまでの苦労はないって」
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