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第4章 ジャンヌの西進
第48話 SかMか女神か
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「は? てかアッキーなにやってんの? なにイチャイチャしてんの? こちとらラブコメを求めてんじゃねーんだよ!」
はぁぁぁぁぁぁぁ…………こいつか。
こんな時にお前とかマジ勘弁してくれ。空気読め。俺の素敵な思い出を汚すな。
「いやいやいやいや。汚すとか最初から汚れてるじゃないのー。アッキーなんて、ずっとイチャイチャしてたもんねー、色んな人と」
「うるさい、殴るぞ」
「うわー、アッキーこわー。言葉の暴力。わたし、この人に暴力を強要されました。脅迫です。自殺教唆です。強姦魔です。鬼畜です。戦場でチュッチュしてる最低野郎です。このリア充野郎がー! 五体投地で平伏してわたしに謝って爆発しろ!」
なんか荒れてるな。
「あったりまえじゃーい! こちとら出会いなんて数百年周期でないんだよ! 女神なめんじゃねーぞー!」
うわー、ひがみとか。
女神とはいえ、人間とやること変わんないな。
「あ、今ちょっとプッツン来ました。てめーの死因はただ1つ。アッキーはわたしを怒らせた。全パラメータ1にするんで、さっさと敵に突撃して散華してください」
「ごめんなさい、嘘です。それだけは勘弁してください」
「はぁ……てかたった1回キスしただけでここまで増長するとか。アッキー、童貞でしょ」
「は、はぁ!? んなわけないだろ。大学じゃモテモテだぜ!?」
「そうやってムキになるところ嘘ポイントだし。それに自分で自分がモテモテとか言うの、非モテの常套句だからね? てかアッキーの過去なんてわたしには丸分かりなんだから、そんな見え張らなくて……ぷぷっ、てか本当にチェリンボじゃん?」
「うるせー、名誉毀損で訴えるぞ!」
「はー、まぁそうだよね。そんなアッキーだから、憧れの里奈ちゃんとチュッチュした日には舞い上がっちゃうよねー。ぷぷっ、アッキーちょっろー」
「もうその話題はいいだろ。正直、今もまだテンパってるんだよ。だから終わり。その話終わり! で、何の用だよ!」
「え? 用?」
「用件だよ。なんかあったから来たんだろ」
「え……えーーーーっと……」
「まさか、またないのか?」
「てへぺろ」
「キモい、ウザい、消えろ。二度と出てくんな」
「あー、嘘ウソ。もうひどいなーアッキーは。でもそんなアッキーからの罵倒……もう、ちょっと癖になっちゃうよね。うん、ごちそうさまです!」
「…………」
「あれ? アッキーなにゆえ無言?」
「罵倒しても喜ぶんだろ。ならもう何も言わないことにした」
「ふふ、そうやって手を変え品を変えあれこれと模索しているアッキーを見ると、なんだかもっといじめたくなっちゃうんだよねぇ。罵声を引き出すために、くすぐり地獄してみるとか」
「お前、SなのかMなのかどっちだよ!」
「何言ってるの。人間はSでもありMでもあるのよ。それは女神も一緒。だからアッキーをいじめて快感を得つつ、そこから引き出される罵声で恍惚する……あれ、これ最強の循環機能じゃね!? 永久機関見つけちゃった!?」
「いい加減にしろ!」
「SMのMは女神様のM! そしてSは女神SAMAのS!」
「どうでもいい! てかSが強引だよ!」
「そりゃSは強引でしょ。ほら、アッキー。もっといい声で鳴けよ、このブタ」
もう、こいつと喋ると疲れる。
あぁ本当に里奈との思い出が薄れていく……。
「はぁーしょうがなか。こん以上はお客さんも飽きゆーばい。真面目な話でもすっぺよ」
誰だよお客って。
てか何弁だよ。
「で、最近どうよ、アッキー。なんとかビンゴ領に足がかりを得たものの、膠着状態になって色々仕掛けるも失敗。敵に本拠地を知られて駆け付けるも間に合わず、さらに里奈ちゃんの正体がばれーの、マールちゃんがガチギレしーので色々板挟みになって大変だったあたりは?」
「全部知ってるじゃねーか」
「にゃははー、でもそれは見てただけだから。本人からちゃんと聞いてみたいと思ったの」
「はぁ……まぁ、その。正直気持ちに整理つけれてねーよ。本当に、色々あったからな。胸糞悪いことも、心苦しいことも、ちょっと嬉しいことも」
「ま、当分は大変だろうね。彼らも色々不満も溜まってるだろうし」
「生き残った村の人たちは山を降りさせるよ。それで農地を与えるか、砦で働くかしてもらうしかない」
「違う違う。わたしが言っているのは兵士の方」
「兵?」
「そう。今までも国を滅ぼした帝国憎しで戦ってきた彼ら。それがあの所業を目の当たりにしちゃったらどう思うかな?」
「それは……」
もちろん、更に恨みを募らせるに違いない。
だからきっと次の戦いのときにプラスの方に発散してくれるだろう。
「うーん、アッキーは色々見てるけど、まだ人の心は分からないかー」
「女神に言われたくないんだけどな」
「そこらへんはもう、女神ですから。けど、今回は多分わたしの方が正しいんじゃないかな」
「じゃあ教えろよ」
「教えない」
「このクソ女神!」
「てへぺろろん」
「それやめろ!」
「ぶー。だって、ここで正解言っちゃったらアッキーの反応が見れなくてつまらないじゃん? あ、ってのは建前で、本音は他のプレイヤーに不公平だからだよ」
「それ絶対、本音と建て前逆だろ」
「まさかー、わたしはそんな酷い女神じゃあありません」
「人を戦争にけしかけておいて何が酷くないだ」
「そうなんだよねぇ、最近物忘れが酷くてねぇ」
「そういう意味じゃねぇ!」
「ほぅ、アッキーの鋭いツッコミいただきました。うんうん、今回も余は満足じゃ。それじゃあ帰るから。アッキーもいつまでもたった一度のキスに引きずられてんなよー。風呂入れよー、歯をみがけよー、チェリンボーイ、また来週、ではではー」
「二度と来るな!」
はぁぁぁぁぁぁぁ…………こいつか。
こんな時にお前とかマジ勘弁してくれ。空気読め。俺の素敵な思い出を汚すな。
「いやいやいやいや。汚すとか最初から汚れてるじゃないのー。アッキーなんて、ずっとイチャイチャしてたもんねー、色んな人と」
「うるさい、殴るぞ」
「うわー、アッキーこわー。言葉の暴力。わたし、この人に暴力を強要されました。脅迫です。自殺教唆です。強姦魔です。鬼畜です。戦場でチュッチュしてる最低野郎です。このリア充野郎がー! 五体投地で平伏してわたしに謝って爆発しろ!」
なんか荒れてるな。
「あったりまえじゃーい! こちとら出会いなんて数百年周期でないんだよ! 女神なめんじゃねーぞー!」
うわー、ひがみとか。
女神とはいえ、人間とやること変わんないな。
「あ、今ちょっとプッツン来ました。てめーの死因はただ1つ。アッキーはわたしを怒らせた。全パラメータ1にするんで、さっさと敵に突撃して散華してください」
「ごめんなさい、嘘です。それだけは勘弁してください」
「はぁ……てかたった1回キスしただけでここまで増長するとか。アッキー、童貞でしょ」
「は、はぁ!? んなわけないだろ。大学じゃモテモテだぜ!?」
「そうやってムキになるところ嘘ポイントだし。それに自分で自分がモテモテとか言うの、非モテの常套句だからね? てかアッキーの過去なんてわたしには丸分かりなんだから、そんな見え張らなくて……ぷぷっ、てか本当にチェリンボじゃん?」
「うるせー、名誉毀損で訴えるぞ!」
「はー、まぁそうだよね。そんなアッキーだから、憧れの里奈ちゃんとチュッチュした日には舞い上がっちゃうよねー。ぷぷっ、アッキーちょっろー」
「もうその話題はいいだろ。正直、今もまだテンパってるんだよ。だから終わり。その話終わり! で、何の用だよ!」
「え? 用?」
「用件だよ。なんかあったから来たんだろ」
「え……えーーーーっと……」
「まさか、またないのか?」
「てへぺろ」
「キモい、ウザい、消えろ。二度と出てくんな」
「あー、嘘ウソ。もうひどいなーアッキーは。でもそんなアッキーからの罵倒……もう、ちょっと癖になっちゃうよね。うん、ごちそうさまです!」
「…………」
「あれ? アッキーなにゆえ無言?」
「罵倒しても喜ぶんだろ。ならもう何も言わないことにした」
「ふふ、そうやって手を変え品を変えあれこれと模索しているアッキーを見ると、なんだかもっといじめたくなっちゃうんだよねぇ。罵声を引き出すために、くすぐり地獄してみるとか」
「お前、SなのかMなのかどっちだよ!」
「何言ってるの。人間はSでもありMでもあるのよ。それは女神も一緒。だからアッキーをいじめて快感を得つつ、そこから引き出される罵声で恍惚する……あれ、これ最強の循環機能じゃね!? 永久機関見つけちゃった!?」
「いい加減にしろ!」
「SMのMは女神様のM! そしてSは女神SAMAのS!」
「どうでもいい! てかSが強引だよ!」
「そりゃSは強引でしょ。ほら、アッキー。もっといい声で鳴けよ、このブタ」
もう、こいつと喋ると疲れる。
あぁ本当に里奈との思い出が薄れていく……。
「はぁーしょうがなか。こん以上はお客さんも飽きゆーばい。真面目な話でもすっぺよ」
誰だよお客って。
てか何弁だよ。
「で、最近どうよ、アッキー。なんとかビンゴ領に足がかりを得たものの、膠着状態になって色々仕掛けるも失敗。敵に本拠地を知られて駆け付けるも間に合わず、さらに里奈ちゃんの正体がばれーの、マールちゃんがガチギレしーので色々板挟みになって大変だったあたりは?」
「全部知ってるじゃねーか」
「にゃははー、でもそれは見てただけだから。本人からちゃんと聞いてみたいと思ったの」
「はぁ……まぁ、その。正直気持ちに整理つけれてねーよ。本当に、色々あったからな。胸糞悪いことも、心苦しいことも、ちょっと嬉しいことも」
「ま、当分は大変だろうね。彼らも色々不満も溜まってるだろうし」
「生き残った村の人たちは山を降りさせるよ。それで農地を与えるか、砦で働くかしてもらうしかない」
「違う違う。わたしが言っているのは兵士の方」
「兵?」
「そう。今までも国を滅ぼした帝国憎しで戦ってきた彼ら。それがあの所業を目の当たりにしちゃったらどう思うかな?」
「それは……」
もちろん、更に恨みを募らせるに違いない。
だからきっと次の戦いのときにプラスの方に発散してくれるだろう。
「うーん、アッキーは色々見てるけど、まだ人の心は分からないかー」
「女神に言われたくないんだけどな」
「そこらへんはもう、女神ですから。けど、今回は多分わたしの方が正しいんじゃないかな」
「じゃあ教えろよ」
「教えない」
「このクソ女神!」
「てへぺろろん」
「それやめろ!」
「ぶー。だって、ここで正解言っちゃったらアッキーの反応が見れなくてつまらないじゃん? あ、ってのは建前で、本音は他のプレイヤーに不公平だからだよ」
「それ絶対、本音と建て前逆だろ」
「まさかー、わたしはそんな酷い女神じゃあありません」
「人を戦争にけしかけておいて何が酷くないだ」
「そうなんだよねぇ、最近物忘れが酷くてねぇ」
「そういう意味じゃねぇ!」
「ほぅ、アッキーの鋭いツッコミいただきました。うんうん、今回も余は満足じゃ。それじゃあ帰るから。アッキーもいつまでもたった一度のキスに引きずられてんなよー。風呂入れよー、歯をみがけよー、チェリンボーイ、また来週、ではではー」
「二度と来るな!」
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