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第89話:全力のクリスティーナ
しおりを挟む「……………」
「倒れて反応がないようですー!カウントダウンしますよー!10-!9-!8-!」
ふん。これで本当に終わりかよー!もっと隠し玉があるもんかと思ってたけどがっかりだぜ!
副審判役のマーリエラは俺達1対1の戦闘のためのカウントダウン開始し始めたのを俺が見守ると、
「………」
「7-!6-!5-!」
おいおいおい、頼むよ!
せっかくお前を魅了してキスまでしてやったんだからさ、もうちょいなんとか必殺技とかいっぱい対抗できる強力な精霊魔術とかで俺をもっと楽しませてくれないかー?
俺、もうすぐ開始される【氷竜マインハーラッド】との決戦日……というか討伐任務の日が2週間近く迫ってきてるんだから、それまでにもっと訓練して力と技術を磨き上げないと―
「3-!2-!」
「ぐぅうあああーー!!!」
「--!?」
俺の心の中の望みを聞いていたかのように、野太い咆哮を短く張り上げたクリスが急激に横たわる状態から跳躍して、空中に浮遊すると同時にーー!!
パチー――――――――――――――――――!!!!
ええー!?なんか浮かんでいる最中に両目を閉じたままのクリスの全身に黄金色の光が輝きだすと共に、
シイイイイイイィィィィ―――――――――――ンンング!!!!!
耳鳴りな音を響かせながら、そしてー!
「ふぅぅぅ……」
さっき受けた精神的ダメージがまるで全てが全快するように、彼女が両腕と両脚を浮遊しながらストレッチしていて、そしてー!
「ドうだ!コれこそ、我が契約精霊、【ネトロファイッス=セデロ】の神髄だぞー!アタクシが敵の攻撃によって、気を失うことでもあったら、精霊の権能が働いて一週間以内で一回ぐらい自動的に【気絶後傷身全快聖魔回復エヴァニシェール・ヘロネヴィーダルシアー】が発動し、アタクシが受けた如何なる物理的だろうと精神的な傷だろうと、すべてを癒しながら起こさせて、聖魔力量まで全回復すると同時にコうしてまたもキサマとやり合うことが出来るとういうものデスぞー!デスぞー!」
「……なるほど…で、それで形勢逆転する算段でもできてんのかー?あるいは、もう全て出し切ったって感じ―?」
「抜かせー!サっきはキサマからの変な踊りながらの雷の速さでの何十回にまで及んだだろう連続斬撃をなんの対策も用心もせずに受けてしまったアタクシが悪かったが、モうそんな攻撃で打たれるつもりはないから覚悟しろのデスぞー!」
「なら、見せてみるがいいー!お前のその底力をってなー!」
クリスの聖魔力量が全て回復したのなら、僥倖というものだ!
キスを経て聖魔力量が増える俺と違って、さっきのクリスは俺からの聖封シリーズ第7に対抗したため、完全石化されないために聖魔力量の多くを解放させたからそれで消耗しただろうから。
聖魔力量が全回復したというのならば、まだたくさん戦える状態に戻ったクリスに付き合いながら俺にとってもいい訓練になるはず!
「望む所デスぞ!デスそ―!デはー!ン?ソういえば、破けているこの制服、……直す必要があるんデシタなー?……ッてキサマ―!!何じろじろみてるのだな、南蛮人男のキサマが―――!!アっちを向けィ――!!」
「っわあああー!!はいー!はひー!」
どうやら、彼女のいっぱい破けている制服の姿がよっぽどエロ過ぎてそれで羞恥心を刺激されたのか、すごい剣幕で以って俺をあっちへ向けさせるよう凄んできたー!
だが、隙を見せたら後ろから攻撃されてもかなわんので、一応距離を開けてから明後日の方向を見る。
「せえいいいーーーー!!【物理的干渉魔術ー!『服装糸形生地繊維全修復(ドロネイー・エクティー・グライヘンヴァーイト)ーー!!】」
どうやら、見たこともない【物理的干渉魔術】で黄金色で輝きだしたクリスの制服の破けているところの生地と繊維がみるみる内に、全ての糸と生地の全体的形成が破いたところから、まるで縫い上げる修理が施されるように、徐々に修復されていて、そして最後は全ての破かれてる箇所が元通りに回復したようだー!
「す、すごい……」
なんて便利な魔術だったな、おいー!
俺もそういう魔術を一度は勉強して習得しておくに越したことはないと思っている最中に、
「やあああーーーーー!!【魔法陣潜地下全身回転敵滅乱舞(エリヌヴィア・キッテンナイヴァー・グロウデン=ヴィッティングドレイッヒー】ーー!!!」
クリスからの詠唱の言葉が轟いたー!
それを唱えたクリスは空中に浮かぶまま、自身の身体を丸めて両腕を曲がっている両脚へと交差させるように抱くハリネズミみたいな全身を球みたいに球状形態にすると、
パチイイーーーーーーーーーーー!!!!
すぐに黄金色に全身を点滅させながら、彼女の直ぐ下方の地面に出来た魔法陣へと直下に駆け下りていき、消えたー!
「なあーー!?どこへーー!?」
パチイイーーーーー!!!
「!?ん、これはー!?」
さっきみたいな音だけどもっと小さくて静かな方に切り替わったその音源を慎重に辿っていくと、
「って、空中に浮かんでる俺のすぐ直下の地面に魔法陣ができたじゃないかー!」
フシュウウウウゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーー!!!
「--!?」
どうやら、その魔法陣から出てくるクリスがいて、さっきから保ったハリネズミみたいなグルグル全身を折れたままの回転してる姿のまま直ぐ真上にいるここの俺に向かって飛び上がってくる様子だー!
迎撃を――!
「くッー!……ん?待てー!」
どういう訳か、胸騒ぎを覚えた俺はすぐに聖剣イーズベリアを下方に向けて振り下ろさずに、逆に―!
「騙されないぞー!はあああーーーーーー!!」
そう。
俺はそこの眼下から飛び上がってきたハリネズミみたいにグルグルしているクリスに向けて振り下ろすのではなく、『頭上のなにもない空の上へと剣を切り上げる』--!!
「ぎゃあああーーーー!?」
そう!
聖魔力の纏われる俺のイーズが振り上げで生まれる白い衝撃波で以って、『見えぬ状態』となっていた、実は上方から降りてきた不視化したクリスの方が本体の本物だから、この剣戟で吹き飛ばしていったーー!!
「下の魔法陣から出てきた『あれ』は幻だったんだなーー!?実はすぐに逆方向の上方から本物のお前が本物の『見えぬ転移魔法陣』から出てきて飛び降りてきたんだったね―!」
タ――!タ――!タ――――!!
吹き飛ばされるままでも身体を回転させながら飛び退っていくと、やっと空中で止まったクリスが、
「クソ―!ドうしてそんなことが分かるって言うんデスー!?」
信じられないといったふうな顔してるクリスに、
「簡単なんだぞー!もし下方から向かってきた『あれ』が本当のお前なら、なんか迎撃し易いなって警戒するだろうー!?だから、なにか仕掛けがあるんじゃないかって思って、敢えて上を狙ってみるってだけなんだよーー!」
「ナんだと―!?ソんな憶測みたいな根拠のない『感』でキサマがあの短い間で実行したというのかー!?」
「そうだ!悪いー?」
「クーそがーー!!」
初撃だけ有効に相手を騙し討ちできたはずなのに、それの種明かしをされて、もう効果がないと悟ったか、悔しいそうに見えるクリスは何やら次の攻撃に転じようとするが、それを許す俺でもなくー!
「これでも受けろー!【聖刃波斬】ーー!!【聖刃波斬】ーー!!」
本気になった俺からの全力の3発の【聖刃波斬】を剣の振りつけから放ったー!
ブワアアア―――――――――――――!!!
「クー!?グああああーーーーーーー!?」
クリスのロングソードで受け止めようとしたようだけれど、俺らの交差されたX状の2発の【聖刃波斬】の威力が強すぎたか、受け止めきれずに剣で防いでいるままの彼女が俺のX状の2発の【聖刃波斬】によって後方へと吹き飛ばされたー!
「畜生が―――!」
更に言葉遣いが悪くなったクリスがなんとか下へとバックフリップみたいに身体を回転させ、やっとX状の【聖刃波斬】からの吹き飛ばしから逃れるとー
ター!
地面へと着地したようなので、俺が逃がすはずもなくすかさずにー!
「【聖封第8、磔楔絶惨止阻(クルックシーフィクション=ウェーッジ・オブ・クレーエルオブストラックション)ーー!!】
「キャああアァァーーーーーーーッ!!?」
バコーーー!!バコーーーー!!
「ハぁぁ…ハぁぁ…」
俺の聖封シリーズ第8にて、12本も左右から挟み撃ちしてくる巨大で真っ白い磔たちが両側から着地したばかりのクリスに当たって、そこから動けなくしたーー!
「どうだー?そこから動けないだろうー?どう足掻いてもそこから身体を抜け出せないはずー!」
「…ハぁぁ…ハぁぁ…クソがあッー!南蛮人男のキサマーー!!」
悔しそうな顔して叫んだクリスなんだけど、
「どうやら、さっきの俺がお前に振り上げたイーズベリアの衝撃波が伴う切り上げも当たったようだし、更にその鋭くて強力な大型な磔によって貫かれたんだから、さぞ今は激痛の中で苦しんでるんだろうな、お前……」
苦しそうに呻いているばかりのクリスのを見て、少しだけ可哀想に思った俺がいるけれど、それでも構わずに次の【聖刃波斬】を動けないままになっている彼女の方へと放つことを準備するとー
「…ハぁぁ…ハぁぁ…キサマーー!コれで終わりだなんて思わないことデスぞー!【黄金輪形態二種類攻勢体構(メルアンヌ・アークシューラッス=スウーエド)】---!!」
バチイイイイイイィィィーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
「なにー!?」
シュウゥゥゥゥゥ……………
「フぅぅ………」
なにが起こったのか、急にそれを唱えた後のクリスが、俺の【聖封第8、磔楔絶惨止阻】にて捕らえてきた方の2本の磔だけ破壊できて、そこから抜け出せた彼女の姿は圧巻の一言に尽きる―!
何故なら、頭の上には黄金色の輪が浮いていて、そして彼女の身体を囲むようにいきなり出現した3本の輪が重ね重ねにクリスを護るように包囲体形となって3陣までも展開してるのだからーー!!
それだけじゃなくて、クリスの後ろには二つの黄金色の天使みたいな羽も出現して、右の手には彼女のロングソードがいきなり先端からは黄金色の長い槍っぽいオーラまでもができて、空のはずの左手には握り持っている黄金色の波状めいた揺れている長いリボンっぽいオーラがそこから蠢いているからだーー!!
…………
「随分と大仰な変身を遂げたものだな、お前―!それに、なんでか聖魔力量も増えたしー!今は俺のとほぼ拮抗したぐらいに感じるが……それもお前の契約精霊の究極の中の必殺技の【精霊魔術】かあーー!?」
「……ソうとも言えるな。…ナにせ―」
フシュウううぅぅぅぅぅぅ―――――――――――――――――――――!!!!!
バチャアアーーーーーーツ!!
「ぐえーーッ!?」
「一時的デスが、【黄金輪形態二種類攻勢体構】を使う時のアタクシの聖魔力量が10%近くも増えるからなー!」
彼女が右手に握り持っているロングソードが先端から黄金色の槍っぽいオーラをこっちに向けてくると、いきなり何かが炸裂してきたかと思えば、俺の顔には確かに爆発したような感覚が走ったのを感じたんだから、それが学院長の『あれ』で精神的なダメージにだけ留まらせて、こうして激痛を感じている俺は自分の顔を抑えたまま、呻く!
「ドうしたんデス、コれはキサマの望んでいることなのだろうー?真剣勝負にて、全力のアタクシと本気のアタクシの【ネトロファイッス=セデロ】がおもてなししてやる『茶会』をなー!」
…………………………………
…………………
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