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“みっちゃんは強いから大丈夫”
“海月は強いから泣かないもんね”
違う。強くない。泣きたい。
「海月は強いから1人でも大丈夫。」
母はそういって小学校4年生の時私と家を捨てて出て行った。
父は私が小学校3年の冬に暴行事件を起こし、帰ってきていない。いや、帰って来れないんだろうね。
“強いから”“強くないと”
「おい!粕原!柏原海月!!!授業中に寝るな!後で職員室に来い!」
「やだ。行かない。しんどい。」
強さを間違えた私は“不良”となった。
─バンっっ─
「…」
「す、すみません!!!」
まだ何も言ってない。むしろぶつかっていったのは私の方なのに。
6限目くらい受けとくか。。
「ねぇ、2年の柏原海月だよね?」
めんどくさい。だるい。絡んでくんな。
「はい、3年の広末真希先輩と風原美妃先輩ですよね。何か用ですかね。」
「さっき女の子とぶつかったでしょ。その子教室で泣いてんだけど。2年の柏原海月にぶつかって殴られた。って」
あぁ、そういうタイプの子ね。
「殴ってませんし、ぶつかってすぐあの人から謝って走っていきました。」
「悪いと思ってんのかよ!!」
嫌い。こういう『私、友達庇ってるから正義感強い、いい子でしょ?』的なの。
“偽善者”
「思ってません。何も悪いことしてないですし。」
「は?」
穏やかな高校生活を送るはずだった。
ここで終わった。
“海月は強いから泣かないもんね”
違う。強くない。泣きたい。
「海月は強いから1人でも大丈夫。」
母はそういって小学校4年生の時私と家を捨てて出て行った。
父は私が小学校3年の冬に暴行事件を起こし、帰ってきていない。いや、帰って来れないんだろうね。
“強いから”“強くないと”
「おい!粕原!柏原海月!!!授業中に寝るな!後で職員室に来い!」
「やだ。行かない。しんどい。」
強さを間違えた私は“不良”となった。
─バンっっ─
「…」
「す、すみません!!!」
まだ何も言ってない。むしろぶつかっていったのは私の方なのに。
6限目くらい受けとくか。。
「ねぇ、2年の柏原海月だよね?」
めんどくさい。だるい。絡んでくんな。
「はい、3年の広末真希先輩と風原美妃先輩ですよね。何か用ですかね。」
「さっき女の子とぶつかったでしょ。その子教室で泣いてんだけど。2年の柏原海月にぶつかって殴られた。って」
あぁ、そういうタイプの子ね。
「殴ってませんし、ぶつかってすぐあの人から謝って走っていきました。」
「悪いと思ってんのかよ!!」
嫌い。こういう『私、友達庇ってるから正義感強い、いい子でしょ?』的なの。
“偽善者”
「思ってません。何も悪いことしてないですし。」
「は?」
穏やかな高校生活を送るはずだった。
ここで終わった。
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