【完結】君の穿ったインソムニア

古都まとい

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プロローグ

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「助けてください、」

 縋りついてきた手のひらが熱い。
 彼の本心ではないことはわかっている。
 これが薬の副作用として引き起こされていることも。

 我慢できずに、その手を取った。
 すでに一線は越えてしまっているのだ。
 後には引けない。けれども先にも進めない。

 それでも――。

「俺を、頼って――」
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