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ロバート学校入学前

魔法を使ってみました!

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「おはようございます。ユリウス様!」
「あぁおはよう!」
「なんかうれしそうですね!」
「いや、そんなことはないぞ…。」
これは全くの嘘である。なぜなら、内心は十ても喜んでいるからだ。なんたって俺は今日魔法を使うからな!
「ほんとですか…?」
何で、リンネはむくれてんだ?俺なんか変なことでも言ったか?
「まぁいいですけど。じゃあ朝食に行きますよ!ユリウス様」
「わ、分かった。」
今度はとても笑顔になった。情緒不安定だな…。

よし!朝食はとってきたし、健康も万端だ!早速、魔法を…て、どうやって使うんだ。これ!いや、昨日の本に何か書いてあるかもしれない。おっあったあった!
 【おぉっと魔法の使い方が分からなくて、見に来たの?良い向上心だ!感心感心って書いてても、もう読めないからわかんないけどね!】
なんか、うざいな…。読むのやめよっかな、でもぉ使いたいしぃ
【魔法を使うには、魔力が必要!っていうのが、一般常識。ほんとはイメージが重要!】
魔法を使うのに、魔力が必要なのはゲームをしてたから知ってた…。だが、イメージが重要?ゲームの時はそんなことどこにも書いてなかった…。続きを読むか…
【といっても、急にイメージなんて言われても分からないよね!だから、練習に付き合ってあげよう。まずは簡単なものから。最初は、”水”をイメージ。そうしたら、その水がやりの形をしていると考えて。最後に、心の中で「ウォータースペア」って叫んで。そしたら、そこらへんにある当てても大丈夫そうなものに、打つ!】
ほぉほぉ…。ほんとにこれでできるのか?まぁ言われたとおりにやってみるか。
(まずは水をイメージ。水、水…透明.綺麗.雨.海。そして槍は、長い.先っぽがとんがっている.おしゃれ。この二つを組み合わせたら…ウォータースペア!)
バァン‼
その瞬間、大きい水のやりが前の木を真っ二つにしていた。
な、なにがおこったんだ?
「どうされましたか?」
リンネがこっちに駆けつけてくる。
「魔法を使ったら…」
「魔法⁉魔法って12歳以上じゃないと使えないはずですよ…?」
えっ…そうだ!ゲームにもそういう要素があった気がする…。
「いや、冗談冗談…だよ?」
「なんで、疑問形なんですか?それに、冗談だったらあそこの木が折れているはずがありません。」
やばっ怒られる…!
「すごいです!ユリウス様!」
「え?」
「いや、だって普通に考えてみてくださいよ!12歳で使うものを、8歳で使ってるんですよ!」
たし、かにな。
「じゃあ、練習を続けていい、のか?」
「もちろんですよ!あっでも怪我しない範囲でやってくださいね?じゃあアルフレッド執事長に伝えてきます!」
「あっああ…。」
帰っていった…まぁいっか。
よし、じゃあ次は…
【うまくできたかな?そしたら次は、”草”!草をイメージして。よく切れる草を。ここまで、想像したら「リーフカッター」と心の中で叫んで、また的に当ててね!】
相変わらず、なんかうざい…。やるか。
草、草.緑.ウザイ.虫.痛い…リーフカッター!
ザンッ!
ここら一体の草が切れた。
これ、威力強くね?
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