ツンデレ妖とよれよれ死神とはつらつシルバーと

転定妙用

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病院とお寺で働いています

私は・・・まあ、死神よ

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「あのおっさんはね、このお寺で月木金、8時から11時まで3時間、お掃除の仕事をしているのよ。病院の方はね、2人体制で、隔週の土日、土曜日は午後半日、日曜日は全日、エアコンや換気扇の掃除とかしているのよ~ん。今日はさ、仕事が終わってから図書館に行く予定だっていうからさ、ゆっくりお話しできるわよ~ん。図書館デートしたいなら、つないであげるわよ?」
 地面から1m60㎝ほどの高さに浮かんで、横になって、彼女、自称死神の巫女服モドキは囁き続けた。美由が、チラリ見ると、髪はまとめていて、どちらかと言うと可愛い、上品そうな顔立ちのなかなかの美人に見えた。口調は、上品とはかけ離れていたが。
「図書館?私立図書館?市役所の傍の?」
「そうよ。これからあなたも行く?受験勉強するとでも言って別れることができるんじゃない?それとも、国立国会図書館にする?おっさん、土曜日、行く予定よ。どっちにする?」
「土曜日の国会図書館。」
と自称死神の巫女姿モドキの質問に、美由は極力短く、小声で回答した。
「OK。時間とかは、オッサンと調整して伝えてあげるから、待っててね。」
と言うと、姿を消した。
「どうしたの?」
 弟が目ざとく見つけたらしかった、姉の行動の違和感を。
「何でもないの。ちょっと・・・気のせいだと思うよ。」
と曖昧に答えた。辻褄の合うような話を作ろうとしても無理が出る。曖昧な方が疑いが出ず、かえって納得してもらえる場合が多いという彼女の経験則の一つだった。

「決まったよー。」
「わ!」
と流石に小さいながら声を出してしまった美由だった。なんせ、浴槽に入浴中、湯から女の顔がでてきたのだから。思わず、胸も手で隠した。
「結構発育しているわね。着痩せしていたんだ。」
と人懐っこい笑顔を浮かべて、揶揄うように自称死神巫女服モドキの女は言った。
「驚かさないでよね。ここで話すのは・・・のぼせちゃうから。後で私の部屋で・・・あ、知らないか。じゃあ、二階の。」
「あなたを見てついて行くから大丈夫よ。じゃあ、また後でね。」
と言って、自称死神巫女服モドキ女は消えた。
「たく・・・もう。」
と文句が口から洩れた。


「それで、あんたのことなんて言ったらいい?みゆちゃんでいいかな?」
 しばらくして、参考書を机に広げて読んでいる美由の前に首を出した自称死神巫女服モドキ女はにやにや笑って尋ねた。
「好きなように呼んでいいわよ。あなたは、何て呼んだらいいの?」
 人に見えない霊等と話すのは今回が初めてだった。ここまできて、しまった、と思ったが、もう遅いわね、と言って諦めた。
「じゃあ、みゆちゃんて呼ぶわね。私は・・・死神でいいわよ。本当の名前は長ったらしいし・・・言わない方がいいことになっているから。ああ、だからと言って、あなた方がイメージする死神とは違うわよ。私はね、死んだ人の魂を正しく導くのが役目なの。人を殺すとかなんかしないわよ。寿命が来たらそばにいて、死を見届けて、魂を導くだけ。死霊とか悪霊も捕まえて、正しく導くのよ。死霊とか悪霊とかいうのは、魂の一部分が分離したり、一部をコピーしたものが分離するものなの。生前でも生まれて体外に出て、最初は小さいものがだんだんと大きくなっていく。そして人間などに害をなすので、捕まえて、回収して、正しい所に導くの。これ結構大変で疲れるのよね。結構逃げ足が速いしさ。そいつらを保護する数のノルマがあって、達成しないと怒られる、人間でいうと減給されるんだけど、きついのよね。超過勤務ばりばりなのよね、しかも無給、サービス残業ね、ノルマ未達成なんだから自業自得だなんてひどいわよね、ブラック企業よね。最近は、おっさんに手伝ってもらって、何とかなっているけどね。」
と自分の仕事の愚痴を言い出す死神に、ため息をつきながら、美由は、
「時間と場所は?」
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