86 / 124
86 サキュバス捕獲!
しおりを挟むこの辺り、ベータ曰くセーブ・エリア虫が潜んでいる可能性が高いのだが、ちょうどマッピングの途中なのだとか。
「よし……だったら、オメガに頼んで、サーキュを捕まえて来て貰え。お前たち二人がオメガに代わってこっちの騎士団をサクッと蹴散らせ。あ、でも可能な限り殺すなよ?」
その指示に、アルファのヤツが分かりやすく顔を歪めた。
「ふざけんなよ!? オメガに何かあったらどうすんだよ! しかも、一人であのババアを捕まえられる訳ねーだろ! 俺も行かせろ!」
「だったら、まだベータに一緒に行って貰った方がマシだな。お前みたいな若い男はサーキュにとってはカモも良いとこだぞ?」
「ぐ……俺があんなババアに惹かれる訳ねーだろ!!」
まぁ、確かに、前にコイツの記憶を読んだ時に見た『死んだ恋人の見た目・雰囲気・性格』を考えると、サーキュとは全く似てないけどな。
むしろ、まだオメガを成長させた方が恋人に似ている。
しかし、万が一アルファが操られると、正直、厄介。
サーキュのヤツは本来、直接的・物理的な強さはさほどでもないのだが、アルファが操られると、そこをまるまるカバーされてしまう。
「その点、オメガなら夜は女だし、そもそも子供だし、魔法抵抗力もお前たちの中では最も高いし、サーキュの【魅了】が一番効きにくいタイプなんだよ」
そんな訳で、オメガにモンスター捕獲運搬用のアイテムを貸して、『花街付近の近寄りたくないと感じる所へ無理矢理進め』と指示したところ、かなりあっさり、サーキュのヤツを捕まえて来てくれた。
オメガくらい魔力量があるなら、セーブ・エリア虫の結界を突き破れるとふんでいたのだが、ここまで簡単だと逆に驚く。
簡単だった理由が、捕らえられていたサーキュを一目見て納得した。
どうやらコイツ、魔力の回復をほとんどしていなかったらしく……かなり見た目が痛々しいオバはんと化していたのだ。
これは……アルファもベータも最初の説明だけだとサーキュとは気付けないわ……
一時的にネーヴェリクの新設した風呂を利用していたようだが、あれはあくまでも人間用。
サキュバス・クイーンの魔力を回復するには至らない。
瞬間的に元の若い姿に戻れたとしても、長続きはしなかったのだろう。
だから、あの風呂付近のセーブ・エリアに引っ込んでいたって事か。
さらには、セーブ・エリア内で酒をかっ食らっていたらしく【強制睡眠】一発で、実にあっけない捕物だったようだ。
むしろ、熟睡している成人女性を捕獲機に移す作業の方がよほど大変だったらしく、オメガのヤツが「このレディさん、重たいよぉ~」と散々文句を言っていた。
「あのねぇ~、ついでに、この虫も捕っておいたよ~」
「おう、オメガ、ありがとな」
セーブ・エリア虫も一緒に捕獲してきてくれたので、わしゃわしゃとオメガの頭を撫で回して、飴ちゃんを褒美に渡してやったらご機嫌に戻ってくれたのでヨシとする。
「さ・て・と……オメガ、もうちょっと手伝ってくれよ?」
「は~い、うふふ、楽しそうだねぇ」
俺は、ダンジョン内瞬間移動で誰も居ない闘技場へと場所を移すと、戦闘用結界を発動させた。
これで、この馬鹿女は俺とキチンとオハナシする以外に方法は無い。
俺は、捕獲機の中で惰眠を貪っているサーキュを闘技場の床へと放り出した。
どべちゃっ!!
「んぐっ……ンもぅ、何よ~……」
突然、ベッドから落ちたような寝ぼけた声を出して目を擦りながら伸びをするサーキュ。
「よぉ……サーキュ、久しぶりだなぁ」
俺は、ヤツの真後ろからドスの効いた声を響かせた。
「ッ!? か、カイトシェイドッ!?」
サーキュは、バッと、サキュバスとは思えない程、不細工に顔を引きつらせ真後ろを振り向いた。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
追放された最強ヒーラーは、美少女令嬢たちとハーレム生活を送る ~公爵令嬢も義妹も幼馴染も俺のことを大好きらしいので一緒の風呂に入ります~
軽井広@北欧美少女 書籍化!
ファンタジー
白魔道師のクリスは、宮廷魔導師団の副団長として、王国の戦争での勝利に貢献してきた。だが、国王の非道な行いに批判的なクリスは、反逆の疑いをかけられ宮廷を追放されてしまう。
そんなクリスに与えられた国からの新たな命令は、逃亡した美少女公爵令嬢を捕らえ、処刑することだった。彼女は敵国との内通を疑われ、王太子との婚約を破棄されていた。だが、無実を訴える公爵令嬢のことを信じ、彼女を助けることに決めるクリス。
クリスは国のためではなく、自分のため、そして自分を頼る少女のために、自らの力を使うことにした。やがて、同じような境遇の少女たちを助け、クリスは彼女たちと暮らすことになる。
一方、クリスのいなくなった王国軍は、隣国との戦争に負けはじめた……。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる