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あの人
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エール お気に入り登録ありがとうございます!物語もあと少し、是非お付き合いください!
痛み、苦しさ、絶え間ない悪寒…その波が少し収まってきて薄らと目を開けられる様になると、ザイラの目にはいつも穏やかそうなエルメレの医師らしき人物と、沈痛な面持ちの見知った男が居た。
なぜそんな顔をする…
そんな顔をして欲しい訳じゃない。
夢か現実かも今になっては分からないが、カップケーキとブーケをくれた時のように悪戯っぽく少年のような笑みを浮かべて欲しい…
そう思うとまたすぐ睡魔がやってくる。
昼夜問わず何度もそんな事を繰り返していたある日。
目を開けると、ぬっとクレイグが視界に現れた。
余りに驚いてこれ以上ない程ザイラは目を見開く。
急にしっかりしないといけないと力がみなぎってきた。
気が引き締まって、動かす気の無かった口を動かす。
『…ラティマ、ザザが起きたみたいだ』
クレイグは目線をザイラに向けたままラティマに声を掛ける。
クレイグの顔色は以前より幾分良い。
『たまに目を覚ますよ、またすぐ寝てしまうけど』
ラティマの声がはっきりとザイラの耳の鼓膜を震わせた。
急に脳内に電流が走って、再起動したような感覚だった。
『いや何か言おうとしてるよ』
クレイグがラティマに言う。
『え!?』
淡々とするクレイグとは反対にラティマと呼ばれる医師が血相を変えてザイラの様子を伺った。
『フェルゲイン夫人?聞こえますか?』
ラティマは優しくザイラに問いかける。
クレイグはザイラの目を見てはいない。
顔は見ているが、どこか観察しているように見えた。
『ここを縫ったのはラティマ?綺麗だね。傷の割に突っ張りも無い』
クレイグは許可も無くザイラの頬や顎に当てられたガーゼをペロリと捲ると、そう言う。
『私の声が聞こえますか?どこか痛みますか?』
クレイグの事など気にせずラティマはザイラに問いかけ続ける。
『掌の傷は深かったんだね。でもこの方法なら血流も妨げないし、治りも早そうだ』
次にクレイグはザイラの掌に巻かれた包帯を勝手に取ってまじまじと傷跡を観察している。
ザイラの体が動かないので好き勝手にしているのだ。
この男の好きにさせる訳にいかない。
ザイラは力を込めて、必死に言葉を紡ごうとする。
『…ぁ……』
『大丈夫、ゆっくりでいいです』
ラティマはずずっと一層ザイラに顔を近づけてザイラのいかなる声を拾おうとする。
『ねぇ体の傷も見ていい?出来たらカルテも一緒に見たいんだけど』
ラティマに被せる様にクレイグはそう言った。
『…アレ……シア…に…』
ザイラはそう声を搾り出すと、その名前にクレイグはピクっと反応した。
『ア…レシ…アに…言…いつけ…てや…る』
ザイラの言葉を聞いたクレイグは一瞬ハッとした顔をして、数歩後ろに下がりザイラの視界から消えた。
そのままずっと消えていてくれると良い。だがクレイグの顔を見たら急に生きねばならないと気力が湧いて来た。
話せるまでに回復するとザイラは体を動かそうとぐっと力を入れてみるが、あちこちガッチリ固められていてそれは叶わない。
ゆっくりと、テレサと呼ばれる女性とラティマに支えられて上半身を起こしてみたが、ずっと寝ていたせいか眩暈が酷く、とてもじゃないが起き上がれなかった。
それでも体力を戻すためには続けるしか無い。
背中に枕を入れて、段々と起き上がる時間が長くなってくると、頭も体調以外の事が気になってくる。
どうやらここはフィデリオの屋敷で、ラティマと呼ばれる男性はフィデリオの侍医だと紹介された。献身的に治療に当たってくれたのは微かな記憶の中にも確かに残っている。
いろいろと聞きたい事は山程あったが、とりあえずアイヴァンの屋敷に戻らねばならないと言うと、ラティマからまだ動かす事は出来ないと断られた。
だがそれ以外に困る事も特に無く制限も無い。
ただ利き手である右手は掌を縫われているのでペンは握れず左手も骨折して固定されているので手紙も書けなかった。
体もそうだが、大小あちらこちらを縫われている。
ようやく腕と胸以外の包帯が解かれ初めて鏡を見た。
顔にもしっかり縫い傷ができてしまっていた。目の周りは未だに内出血でどす黒くなっている。
顔の骨が折れなかったのはそれなりに手加減してたのだろうか…
歯が抜けなくて良かった…と呑気にも思ってしまった。歯が抜けてはラティマもクレイグもどうすることも出来ないだろう。
「顔の傷は心配しなくて良い。ラティマの腕は確かだ。軟膏を塗って陽の光を避ければ跡もそれほど残らない。」
時折現れるクレイグはザイラにそう言った。
ご機嫌取りなのだろうか、アレシアに言いつけられる事を恐れているのか、あれから無断でザイラの体をあちこち観察するのは無くなった。
気分が良い時はアレシアからの溜まった手紙やテオとリサからの手紙を何とか工夫して読む。
部屋から出られなくても、随分と気晴らしになった。
アイヴァンからは1通手紙が来た。
体調を気遣う内容に終始して一目顔を見たいと綴られている。
あのブローチと、″すまない″と書かれたカードを思い出した。
「君のことはまだ警察にも届けられてないよ。アイヴァンが止めてるんだ」
コリンの声が嫌でも思い起こされる。
…フェルゲイン侯爵の顔色を伺ったのだろうな…とザイラは思った。ミア嬢の妊娠で既に手一杯な所に、今回の事だ。
理不尽に巻き込まれて拐われ、生きて帰って来れたのに。
侯爵から謀殺されると思うと幾ら理不尽でも生き残れる気がしない。
はぁ、とザイラは溜め息を吐く。
「…帰りたく無い」
そうポツリと溢す。
これからの事を考える体力はまだ戻って無かった。
ふとベットサイドにあるテーブルが目に入る。
あれは…
見覚えのあるドライフラワーの可愛らしいブーケが花瓶に挿されてベットサイドに飾られている。
最近顔を見せない男から貰った物だ。
最早全てが夢かと思っていた。
誕生日の事も、ベットで微かに見た男の沈痛な面持ちも。
夢でも良いと思っていた。
だがブーケを見ると、ドゥガルとロシーンをやっぱり思い出す。
ドゥガル以上のロマンチックな男をザイラは知らない。
だがあの男も負けず劣らずそうなのかもしれない。
今なら、ロシーンの気持ちがよく分かる。
痛み、苦しさ、絶え間ない悪寒…その波が少し収まってきて薄らと目を開けられる様になると、ザイラの目にはいつも穏やかそうなエルメレの医師らしき人物と、沈痛な面持ちの見知った男が居た。
なぜそんな顔をする…
そんな顔をして欲しい訳じゃない。
夢か現実かも今になっては分からないが、カップケーキとブーケをくれた時のように悪戯っぽく少年のような笑みを浮かべて欲しい…
そう思うとまたすぐ睡魔がやってくる。
昼夜問わず何度もそんな事を繰り返していたある日。
目を開けると、ぬっとクレイグが視界に現れた。
余りに驚いてこれ以上ない程ザイラは目を見開く。
急にしっかりしないといけないと力がみなぎってきた。
気が引き締まって、動かす気の無かった口を動かす。
『…ラティマ、ザザが起きたみたいだ』
クレイグは目線をザイラに向けたままラティマに声を掛ける。
クレイグの顔色は以前より幾分良い。
『たまに目を覚ますよ、またすぐ寝てしまうけど』
ラティマの声がはっきりとザイラの耳の鼓膜を震わせた。
急に脳内に電流が走って、再起動したような感覚だった。
『いや何か言おうとしてるよ』
クレイグがラティマに言う。
『え!?』
淡々とするクレイグとは反対にラティマと呼ばれる医師が血相を変えてザイラの様子を伺った。
『フェルゲイン夫人?聞こえますか?』
ラティマは優しくザイラに問いかける。
クレイグはザイラの目を見てはいない。
顔は見ているが、どこか観察しているように見えた。
『ここを縫ったのはラティマ?綺麗だね。傷の割に突っ張りも無い』
クレイグは許可も無くザイラの頬や顎に当てられたガーゼをペロリと捲ると、そう言う。
『私の声が聞こえますか?どこか痛みますか?』
クレイグの事など気にせずラティマはザイラに問いかけ続ける。
『掌の傷は深かったんだね。でもこの方法なら血流も妨げないし、治りも早そうだ』
次にクレイグはザイラの掌に巻かれた包帯を勝手に取ってまじまじと傷跡を観察している。
ザイラの体が動かないので好き勝手にしているのだ。
この男の好きにさせる訳にいかない。
ザイラは力を込めて、必死に言葉を紡ごうとする。
『…ぁ……』
『大丈夫、ゆっくりでいいです』
ラティマはずずっと一層ザイラに顔を近づけてザイラのいかなる声を拾おうとする。
『ねぇ体の傷も見ていい?出来たらカルテも一緒に見たいんだけど』
ラティマに被せる様にクレイグはそう言った。
『…アレ……シア…に…』
ザイラはそう声を搾り出すと、その名前にクレイグはピクっと反応した。
『ア…レシ…アに…言…いつけ…てや…る』
ザイラの言葉を聞いたクレイグは一瞬ハッとした顔をして、数歩後ろに下がりザイラの視界から消えた。
そのままずっと消えていてくれると良い。だがクレイグの顔を見たら急に生きねばならないと気力が湧いて来た。
話せるまでに回復するとザイラは体を動かそうとぐっと力を入れてみるが、あちこちガッチリ固められていてそれは叶わない。
ゆっくりと、テレサと呼ばれる女性とラティマに支えられて上半身を起こしてみたが、ずっと寝ていたせいか眩暈が酷く、とてもじゃないが起き上がれなかった。
それでも体力を戻すためには続けるしか無い。
背中に枕を入れて、段々と起き上がる時間が長くなってくると、頭も体調以外の事が気になってくる。
どうやらここはフィデリオの屋敷で、ラティマと呼ばれる男性はフィデリオの侍医だと紹介された。献身的に治療に当たってくれたのは微かな記憶の中にも確かに残っている。
いろいろと聞きたい事は山程あったが、とりあえずアイヴァンの屋敷に戻らねばならないと言うと、ラティマからまだ動かす事は出来ないと断られた。
だがそれ以外に困る事も特に無く制限も無い。
ただ利き手である右手は掌を縫われているのでペンは握れず左手も骨折して固定されているので手紙も書けなかった。
体もそうだが、大小あちらこちらを縫われている。
ようやく腕と胸以外の包帯が解かれ初めて鏡を見た。
顔にもしっかり縫い傷ができてしまっていた。目の周りは未だに内出血でどす黒くなっている。
顔の骨が折れなかったのはそれなりに手加減してたのだろうか…
歯が抜けなくて良かった…と呑気にも思ってしまった。歯が抜けてはラティマもクレイグもどうすることも出来ないだろう。
「顔の傷は心配しなくて良い。ラティマの腕は確かだ。軟膏を塗って陽の光を避ければ跡もそれほど残らない。」
時折現れるクレイグはザイラにそう言った。
ご機嫌取りなのだろうか、アレシアに言いつけられる事を恐れているのか、あれから無断でザイラの体をあちこち観察するのは無くなった。
気分が良い時はアレシアからの溜まった手紙やテオとリサからの手紙を何とか工夫して読む。
部屋から出られなくても、随分と気晴らしになった。
アイヴァンからは1通手紙が来た。
体調を気遣う内容に終始して一目顔を見たいと綴られている。
あのブローチと、″すまない″と書かれたカードを思い出した。
「君のことはまだ警察にも届けられてないよ。アイヴァンが止めてるんだ」
コリンの声が嫌でも思い起こされる。
…フェルゲイン侯爵の顔色を伺ったのだろうな…とザイラは思った。ミア嬢の妊娠で既に手一杯な所に、今回の事だ。
理不尽に巻き込まれて拐われ、生きて帰って来れたのに。
侯爵から謀殺されると思うと幾ら理不尽でも生き残れる気がしない。
はぁ、とザイラは溜め息を吐く。
「…帰りたく無い」
そうポツリと溢す。
これからの事を考える体力はまだ戻って無かった。
ふとベットサイドにあるテーブルが目に入る。
あれは…
見覚えのあるドライフラワーの可愛らしいブーケが花瓶に挿されてベットサイドに飾られている。
最近顔を見せない男から貰った物だ。
最早全てが夢かと思っていた。
誕生日の事も、ベットで微かに見た男の沈痛な面持ちも。
夢でも良いと思っていた。
だがブーケを見ると、ドゥガルとロシーンをやっぱり思い出す。
ドゥガル以上のロマンチックな男をザイラは知らない。
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今なら、ロシーンの気持ちがよく分かる。
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