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第5章 おっさん、優勝を目指す
第97話 十の剣
『勝者、1年A組----!』
会場は魔技祭開始3日経った今でもさらにヒートアップしていた。
そして我々1年A組は初戦の勝利によって着実に勝利を重ね、結果はどれも完勝。所属ブロックでトップの成績を出して準決勝進出を決め、次なる戦いの準備をしていた。
「はぁ……疲れた」
「お疲れ様ですレイナード。お茶です」
「ああ、悪い」
第三戦も見事に勝利を収め、残すは準決勝と決勝を残すのみとなった。勝負は2日後、会場は変わらずワイバーンで行われる。
ちなみに準決勝に進出するのが確定しているクラスは我が1年A組と馬鹿率いる1年B組、もう2クラスはこれから行われる他ブロックの準々決勝の結果により決まる。
「次は準決勝か……早いものだな」
「そうですね。ついさっき始まったばかりだと思ったらもう4日目。でも……」
「うむ、問題はここからだ。それに今から始まるのは……」
―――バタン!
「せ、先生、そろそろ始まります! 早く会場へ!」
息を切らし勢いよくリラクゼーションルームの扉を開けるハルカ。
とうとう本大会本命の連中が動き出すらしい。
「分かった、すぐに向かおう」
会場は未だかつてない盛り上がりと熱気に包まれていた。
そう、次の対戦カードは……
『それでは皆さん、長らくお待たせいたしました! これより魔道技術祭第三戦準々決勝、3年A組対3年C組の試合を執り行います!』
「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」
とんでもない盛り上がりだ。人の声で会場がまるで身震いをするように揺れている。
(まぁそれもそうか。何せこの試合はあの……)
『それでは選手の入場です!』
「―――おい出てきたぞ!」
「―――今年の十傑はどんなもんかね」
「―――おい見ろよ仮面鬼だ! 今年もあの人が率いるのか……」
十傑……?
A組側の入場ゲートを見るとその通り十人の戦士が姿を現しその瞬間、会場にどよめきが走る。
先頭には前に一瞬だけ顔を合わせた仮面鬼と呼ばれる謎の男が先行していた。
相手は3年C組、攻守揃ったバランスの良いクラスでデータ上だけでは初戦で戦った2年A組より厄介な連中ばかりだ。
だが人々の目線は皆、3年A組の方に向いていた。
それもそのはず……
「……あれが3年A組、魔技祭にしかその姿を現さないというもはや伝説化されたようなクラス」
「はい。しかもあの十人、まだ戦ってもいないのにとんでもない力を秘めている……あれはやばいですよ」
「ハルカも感じるのね、あのとんでもないオーラを」
「感じます……あの人たちは恐らくこの王国の宮廷魔術師や騎士団が束になっても勝てるか分からないような相手、そんな気がします」
「それは間違いではないかもね。ここから見ているだけなのに身震いが止まらないもの……」
確かに、あの十人からはえげつないまでのオーラを感じる。それは負のオーラだけではなく、闘志や嘆き、苦しみ、葛藤など様々な霊気だ。
そして俺が何より注目していたのは彼らが手に持った十つの武器だった。
あれは間違いなく……
(聖剣か。しかも十人とも伝説や神話級のモノばかりだ……なるほどな)
破格の強さの理由の一端は分かった。彼らが表舞台に顔を出さないのも聖剣の制約か何かかが縛り付けているのだろう。
だけど妙だな……あいつらからは聖剣の力を引き出すための源、聖痕を感じない。まるで誰かに操られているような雰囲気だ。
俺の偏見を交えた推論を出せば彼らの力の九割が聖剣による加護……いや他の力も混じっているな。これは……邪悪な気? まさかあいつら……
「せんせー! 聞こえてますかーーーー?」
「ハッ! な、なんだハルカか……」
「なんだとは何ですか! ぼーっとしていると見逃しちゃいますよ」
「そうですよレイナード、彼らの試合をゆっくり見られるのはこれで最初で最後なのですからしっかりと目に焼き付けないと」
「う、うん……そうだな。悪い二人とも」
考えすぎか……ま、今はとりあえずレーナたちの言う通り彼らの戦いをしっかりと観戦することが先決だな。
どちらにせよ優勝を手にするにはあの十人をコテンパンにしなければならない。
この一戦によっては次戦に向けた大幅な作戦変更も考えられる。
(ヒントは試合にあり。さぁどうなるか……)
『それでは……両チーム位置についてください!』
いよいよ奴らの化けの皮が剥がれ落ちる時がくる。
噂以外何もデータが得られなかったのだ。
その未知なる力、存分に見せてもらおうか!
『それでは……始めてください!』
会場アナウンスと共に両者の戦いは始まる。
会場は魔技祭開始3日経った今でもさらにヒートアップしていた。
そして我々1年A組は初戦の勝利によって着実に勝利を重ね、結果はどれも完勝。所属ブロックでトップの成績を出して準決勝進出を決め、次なる戦いの準備をしていた。
「はぁ……疲れた」
「お疲れ様ですレイナード。お茶です」
「ああ、悪い」
第三戦も見事に勝利を収め、残すは準決勝と決勝を残すのみとなった。勝負は2日後、会場は変わらずワイバーンで行われる。
ちなみに準決勝に進出するのが確定しているクラスは我が1年A組と馬鹿率いる1年B組、もう2クラスはこれから行われる他ブロックの準々決勝の結果により決まる。
「次は準決勝か……早いものだな」
「そうですね。ついさっき始まったばかりだと思ったらもう4日目。でも……」
「うむ、問題はここからだ。それに今から始まるのは……」
―――バタン!
「せ、先生、そろそろ始まります! 早く会場へ!」
息を切らし勢いよくリラクゼーションルームの扉を開けるハルカ。
とうとう本大会本命の連中が動き出すらしい。
「分かった、すぐに向かおう」
会場は未だかつてない盛り上がりと熱気に包まれていた。
そう、次の対戦カードは……
『それでは皆さん、長らくお待たせいたしました! これより魔道技術祭第三戦準々決勝、3年A組対3年C組の試合を執り行います!』
「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」」」
とんでもない盛り上がりだ。人の声で会場がまるで身震いをするように揺れている。
(まぁそれもそうか。何せこの試合はあの……)
『それでは選手の入場です!』
「―――おい出てきたぞ!」
「―――今年の十傑はどんなもんかね」
「―――おい見ろよ仮面鬼だ! 今年もあの人が率いるのか……」
十傑……?
A組側の入場ゲートを見るとその通り十人の戦士が姿を現しその瞬間、会場にどよめきが走る。
先頭には前に一瞬だけ顔を合わせた仮面鬼と呼ばれる謎の男が先行していた。
相手は3年C組、攻守揃ったバランスの良いクラスでデータ上だけでは初戦で戦った2年A組より厄介な連中ばかりだ。
だが人々の目線は皆、3年A組の方に向いていた。
それもそのはず……
「……あれが3年A組、魔技祭にしかその姿を現さないというもはや伝説化されたようなクラス」
「はい。しかもあの十人、まだ戦ってもいないのにとんでもない力を秘めている……あれはやばいですよ」
「ハルカも感じるのね、あのとんでもないオーラを」
「感じます……あの人たちは恐らくこの王国の宮廷魔術師や騎士団が束になっても勝てるか分からないような相手、そんな気がします」
「それは間違いではないかもね。ここから見ているだけなのに身震いが止まらないもの……」
確かに、あの十人からはえげつないまでのオーラを感じる。それは負のオーラだけではなく、闘志や嘆き、苦しみ、葛藤など様々な霊気だ。
そして俺が何より注目していたのは彼らが手に持った十つの武器だった。
あれは間違いなく……
(聖剣か。しかも十人とも伝説や神話級のモノばかりだ……なるほどな)
破格の強さの理由の一端は分かった。彼らが表舞台に顔を出さないのも聖剣の制約か何かかが縛り付けているのだろう。
だけど妙だな……あいつらからは聖剣の力を引き出すための源、聖痕を感じない。まるで誰かに操られているような雰囲気だ。
俺の偏見を交えた推論を出せば彼らの力の九割が聖剣による加護……いや他の力も混じっているな。これは……邪悪な気? まさかあいつら……
「せんせー! 聞こえてますかーーーー?」
「ハッ! な、なんだハルカか……」
「なんだとは何ですか! ぼーっとしていると見逃しちゃいますよ」
「そうですよレイナード、彼らの試合をゆっくり見られるのはこれで最初で最後なのですからしっかりと目に焼き付けないと」
「う、うん……そうだな。悪い二人とも」
考えすぎか……ま、今はとりあえずレーナたちの言う通り彼らの戦いをしっかりと観戦することが先決だな。
どちらにせよ優勝を手にするにはあの十人をコテンパンにしなければならない。
この一戦によっては次戦に向けた大幅な作戦変更も考えられる。
(ヒントは試合にあり。さぁどうなるか……)
『それでは……両チーム位置についてください!』
いよいよ奴らの化けの皮が剥がれ落ちる時がくる。
噂以外何もデータが得られなかったのだ。
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『それでは……始めてください!』
会場アナウンスと共に両者の戦いは始まる。
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