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第9話 モンスター退治に参加するとお金をもらえるらしい――③
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「アークストライク」
俺がそう唱えると、直後に稲妻が黒鬼に直撃し……一瞬にして、黒鬼も闇の壁も、全てが消え去った。
そして黒鬼がいたところに、ドロップ素材が出現した。
「邪魔者は倒しました。引き続き逃げまsh――」
行く手を阻む物も消えたことだし、早いとこ逃走を再開しよう。
そう思い、俺はリーダーにそう言いかけたのだが……そこで思わず、俺は言葉を止めてしまった。
リーダー含め全員が、顎が外れんばかりに口をあんぐりと開けて俺を見ていたからだ。
「「「な、何だ今の威力は!!」」」
一瞬置いて……ここにいる人ほぼ全員が、俺に向かってそう叫んだ。
なんだろうこれ。デジャヴかな?
そんなことを考えていると、リーダーが聞き捨てならない言葉を発した。
「弱点属性を突いたとはいえ、シャドウオーガをたったの一撃で……。お前、完全に人間やめてるな……」
……え、シャドウオーガって今の奴だったのか?
モンスターの危険度を測れる「第6のイーグルアイ」で脅威無し判定だったので、絶対に別物だと思っていたんだが……。
「本当に今のがシャドウオーガだったんですか? なんかあっさり死んでいきましたけど……」
「「「お前(君)の攻撃の火力がおかしいだけだ(です)!!」」」
聞き返すと……またもや声を揃えて、ほぼ全員にそう言い返されてしまった。
……どういうことだ。
俺の攻撃の威力が異常? いやそんなはずは……
しばらく考えた後、俺はとある結論にたどり着いた。
おそらく……今のモンスターは、シャドウオーガの幼体だったんだろう。
だから、本来なら絶望的な強さの種類のモンスターにもかかわらず、俺の落雷スキルで倒すことができた。
そして、なぜみんなで逃げようって話になったかというと……その原因は、ナビ役の人の探知スキルが優秀だったことにあるんだろう。
このメンバーの中で探知役を任されるくらいだ、おそらくナビ役の人の探知スキルは、モンスター名まで分かる高機能なものだったはず。
それが逆に災いして、「シャドウオーガ」というモンスターの名前に必要以上に踊らされてしまったってところだろうな。
まあ属性相性の良いスキルを俺が持っていたのも勝因の一つだというのは、それはそれで確かかもしれないが。
何にせよ、脅威が消えたのは良いことだ。
これで、安心して家まで帰れるな。
そんな風に思いつつ、俺は掃魔集会の今日のメンバーたちと帰路を共にした。
◇
そして俺たちは、解散場所――ドロップ素材買取り専門業者のところにやってきていた。
リーダーが今日一日で取れた素材を売却した後、その利益をみんなに分配した。
「シャドウオーガの分」ということで、俺だけもらう額がかなり多かったのだが……まあこれは、ビギナーズラックみたいなもんだろうな。
毎回毎回都合よく幼い個体とばかりかち合うとは限らないのだし、もう二度とシャドウオーガと戦うことにはならないよう願うくらいでちょうどいい気がする。
お金の分配の後、リーダーが締めの挨拶をして、俺たちは解散することになった。
色々あって今日は疲れたし、コンビニでなんかおやつでも買って帰るか。
そう思い、業者の駐車場を離れようとしたところで……俺はリーダーに呼び止められた。
「北野君。ちょっと提案があるんだが……君、ちょっとソロでの活動を考えてみないか?」
そして唐突に、そんな提案をされた。
「ソロ……なぜですか?」
「君を俺たちと一緒に行動させるのは、ちょっと……いやかなりもったいない気がしてな。君単体でなら、もっと奥にいる凶悪なモンスターをサクサクと狩ってこれるんじゃないかと思うんだ。どうかな?」
どうやら……俺はシャドウオーガを倒してしまったことで、ちょっと過大評価されてしまっているようだな。
「そ、そうでしょうかね?」
「ああ。それに……その方が、一度にたくさんのお金を手に入れられるぞ?」
そ、それは確かに魅力的だな。
しかしなあ……
と悩んでいると、ナビ役の人も会話に加わってきた。
「北野君。君、探知系スキルって持ってたりするかな?」
「はい、一応」
「それで……あの時、シャドウオーガも探知してたか?」
「ええ」
「それで、危険に感じたか?」
「いいえ、あんまり……」
あの黒鬼がシャドウオーガだった以上はな。
「じゃあ、そういうことだ。君はソロ活動に向いている。簡単な話が……君は探知系スキルで、君がほんの少しだけ脅威だと感じるようなモンスターをドシドシ狩ってくればいいのさ」
ナビ役の人はそういって、親指を立てた。
……一体今の会話からどうやってその結論に帰着したんだ?
それは謎だったが、まあ経験者の言う事なので、一度素直に従ってみることも大切かと思い直した。
来週、倒した素材を持って今日と同じ時間にここに来ればリーダーが素材の換金の仕方を教えてくれるとのことになったので、俺は次はみんなと別行動してみることにした。
俺がそう唱えると、直後に稲妻が黒鬼に直撃し……一瞬にして、黒鬼も闇の壁も、全てが消え去った。
そして黒鬼がいたところに、ドロップ素材が出現した。
「邪魔者は倒しました。引き続き逃げまsh――」
行く手を阻む物も消えたことだし、早いとこ逃走を再開しよう。
そう思い、俺はリーダーにそう言いかけたのだが……そこで思わず、俺は言葉を止めてしまった。
リーダー含め全員が、顎が外れんばかりに口をあんぐりと開けて俺を見ていたからだ。
「「「な、何だ今の威力は!!」」」
一瞬置いて……ここにいる人ほぼ全員が、俺に向かってそう叫んだ。
なんだろうこれ。デジャヴかな?
そんなことを考えていると、リーダーが聞き捨てならない言葉を発した。
「弱点属性を突いたとはいえ、シャドウオーガをたったの一撃で……。お前、完全に人間やめてるな……」
……え、シャドウオーガって今の奴だったのか?
モンスターの危険度を測れる「第6のイーグルアイ」で脅威無し判定だったので、絶対に別物だと思っていたんだが……。
「本当に今のがシャドウオーガだったんですか? なんかあっさり死んでいきましたけど……」
「「「お前(君)の攻撃の火力がおかしいだけだ(です)!!」」」
聞き返すと……またもや声を揃えて、ほぼ全員にそう言い返されてしまった。
……どういうことだ。
俺の攻撃の威力が異常? いやそんなはずは……
しばらく考えた後、俺はとある結論にたどり着いた。
おそらく……今のモンスターは、シャドウオーガの幼体だったんだろう。
だから、本来なら絶望的な強さの種類のモンスターにもかかわらず、俺の落雷スキルで倒すことができた。
そして、なぜみんなで逃げようって話になったかというと……その原因は、ナビ役の人の探知スキルが優秀だったことにあるんだろう。
このメンバーの中で探知役を任されるくらいだ、おそらくナビ役の人の探知スキルは、モンスター名まで分かる高機能なものだったはず。
それが逆に災いして、「シャドウオーガ」というモンスターの名前に必要以上に踊らされてしまったってところだろうな。
まあ属性相性の良いスキルを俺が持っていたのも勝因の一つだというのは、それはそれで確かかもしれないが。
何にせよ、脅威が消えたのは良いことだ。
これで、安心して家まで帰れるな。
そんな風に思いつつ、俺は掃魔集会の今日のメンバーたちと帰路を共にした。
◇
そして俺たちは、解散場所――ドロップ素材買取り専門業者のところにやってきていた。
リーダーが今日一日で取れた素材を売却した後、その利益をみんなに分配した。
「シャドウオーガの分」ということで、俺だけもらう額がかなり多かったのだが……まあこれは、ビギナーズラックみたいなもんだろうな。
毎回毎回都合よく幼い個体とばかりかち合うとは限らないのだし、もう二度とシャドウオーガと戦うことにはならないよう願うくらいでちょうどいい気がする。
お金の分配の後、リーダーが締めの挨拶をして、俺たちは解散することになった。
色々あって今日は疲れたし、コンビニでなんかおやつでも買って帰るか。
そう思い、業者の駐車場を離れようとしたところで……俺はリーダーに呼び止められた。
「北野君。ちょっと提案があるんだが……君、ちょっとソロでの活動を考えてみないか?」
そして唐突に、そんな提案をされた。
「ソロ……なぜですか?」
「君を俺たちと一緒に行動させるのは、ちょっと……いやかなりもったいない気がしてな。君単体でなら、もっと奥にいる凶悪なモンスターをサクサクと狩ってこれるんじゃないかと思うんだ。どうかな?」
どうやら……俺はシャドウオーガを倒してしまったことで、ちょっと過大評価されてしまっているようだな。
「そ、そうでしょうかね?」
「ああ。それに……その方が、一度にたくさんのお金を手に入れられるぞ?」
そ、それは確かに魅力的だな。
しかしなあ……
と悩んでいると、ナビ役の人も会話に加わってきた。
「北野君。君、探知系スキルって持ってたりするかな?」
「はい、一応」
「それで……あの時、シャドウオーガも探知してたか?」
「ええ」
「それで、危険に感じたか?」
「いいえ、あんまり……」
あの黒鬼がシャドウオーガだった以上はな。
「じゃあ、そういうことだ。君はソロ活動に向いている。簡単な話が……君は探知系スキルで、君がほんの少しだけ脅威だと感じるようなモンスターをドシドシ狩ってくればいいのさ」
ナビ役の人はそういって、親指を立てた。
……一体今の会話からどうやってその結論に帰着したんだ?
それは謎だったが、まあ経験者の言う事なので、一度素直に従ってみることも大切かと思い直した。
来週、倒した素材を持って今日と同じ時間にここに来ればリーダーが素材の換金の仕方を教えてくれるとのことになったので、俺は次はみんなと別行動してみることにした。
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