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晴輝の自称彼女
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明日香は、晴輝と付き合い始めてから日々幸せに暮らしていた。
「晴輝…くん。」
「明日香、晴輝って早く呼べるようになってね。」
「はい、努力します。」
次の日、晴輝に会いに行くと、女子に囲まれている晴輝。
晴輝は口パクで明日香に言う。
(後で会いに行くから今は帰って)
(分かった。)
帰り、明日香には晴輝がやつれて見えた。
「何かあった?」
「え?」
「何か、やつれてるように見える。」
「…実は、」
「自称彼女?て何?」
「事実がないのに、彼女だって言う人の事。まさかそんな奴現れると思わなくって…。」
「めんどくさいね。」
明日香が笑顔で言う。
「そういう人って無視してればいいと思うよ。私も相手にしないし。」
「そうしてくれ。」
次の日、交流学級で音楽の勉強をしに来た明日香。
「DVDを見ますよー」
「ヤバイっ!」
あわてて耳栓を付ける。
「耳栓でも音でかい…。」
耳栓の上から手で抑えながらぶつくさ言う明日香。
「明日香さん、音下げようか?」
「いや、みんな聞こえなくなるからいいです。」
「疲れた…。」
階段を降りていると、人の声が聞こえた。
「晴輝くんの声も聞こえる…?」
「晴輝ぃ」
「離れろって言ってんだろ!触るな!」
晴輝は、腕にくっついてくる女子を離そうとしていた。
「晴輝くん、人に触られるの嫌なんだよ。触っちゃ駄目だよ。」
女子に言うと、女子は睨む。
「あんたが彼女?私の晴輝奪いやがって。」
「今はそんな話違うよ。晴輝くんは、触られるの苦手なの。」
「晴輝はあたしのだからね!」
女子は去って行く。
「…説明してたのに。」
「ありがとう、明日香。すごく嫌だった。」
「いえいえ、私も、知らない人に晴輝くんに触られるの嫌だった…から。」
「!」
晴輝が真っ赤になる。
「?どうしたの?」
「ああーっ、明日香は可愛い事しか言わないんだから…。」
悶える晴輝を、明日香は呆れて見ていた。
「晴輝…くん。」
「明日香、晴輝って早く呼べるようになってね。」
「はい、努力します。」
次の日、晴輝に会いに行くと、女子に囲まれている晴輝。
晴輝は口パクで明日香に言う。
(後で会いに行くから今は帰って)
(分かった。)
帰り、明日香には晴輝がやつれて見えた。
「何かあった?」
「え?」
「何か、やつれてるように見える。」
「…実は、」
「自称彼女?て何?」
「事実がないのに、彼女だって言う人の事。まさかそんな奴現れると思わなくって…。」
「めんどくさいね。」
明日香が笑顔で言う。
「そういう人って無視してればいいと思うよ。私も相手にしないし。」
「そうしてくれ。」
次の日、交流学級で音楽の勉強をしに来た明日香。
「DVDを見ますよー」
「ヤバイっ!」
あわてて耳栓を付ける。
「耳栓でも音でかい…。」
耳栓の上から手で抑えながらぶつくさ言う明日香。
「明日香さん、音下げようか?」
「いや、みんな聞こえなくなるからいいです。」
「疲れた…。」
階段を降りていると、人の声が聞こえた。
「晴輝くんの声も聞こえる…?」
「晴輝ぃ」
「離れろって言ってんだろ!触るな!」
晴輝は、腕にくっついてくる女子を離そうとしていた。
「晴輝くん、人に触られるの嫌なんだよ。触っちゃ駄目だよ。」
女子に言うと、女子は睨む。
「あんたが彼女?私の晴輝奪いやがって。」
「今はそんな話違うよ。晴輝くんは、触られるの苦手なの。」
「晴輝はあたしのだからね!」
女子は去って行く。
「…説明してたのに。」
「ありがとう、明日香。すごく嫌だった。」
「いえいえ、私も、知らない人に晴輝くんに触られるの嫌だった…から。」
「!」
晴輝が真っ赤になる。
「?どうしたの?」
「ああーっ、明日香は可愛い事しか言わないんだから…。」
悶える晴輝を、明日香は呆れて見ていた。
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