それでも私は恋したい!

さくら

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晴輝の従兄弟

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明日香は、晴輝の家に急ぐ。
「そろそろ着くよ…と。」
ラインして、走る。

「明日香ー!」
「晴輝くん、遅くなってごめん!」
「いいよいいよ。入って。従兄弟もいるけど気にしないでいいよ。」
「分かった。お邪魔しまーす…。」
明日香は靴を脱いで綺麗に整頓する。

「晴輝、その子彼女?」
「ああ。明日香って言うんだ。」
「もっといい子居たんじゃないの?」
晴輝は強い口調で言う。
「明日香がハンデあろうと祐くんには関係ない。」

「ごめんな、実は祐くん…祐太にも、アスペルガー症候群って言うハンデがあって、あんな風に言ってしまうんだ。」
「ううん、慣れてるから大丈夫。」
明日香が笑って言う。
「お菓子でーす」
祐太がお皿を持ってくる。
「あ、ありがとうございます。」
「畏まらなくてもいいよ。ゆっくりして。」
「はい。」

「勝った!」
「くそー!明日香強いな…。」
「得意だもん。」
二人はゲーム通信中。
「今度こそ!」
「ぎゃー、やられた~!!」

二人でのんびりしていると、祐太が入ってくる。
「祐太さん、どうしましたか?」
明日香が聞く。
「暇。何か面白い事ない?」
「面白い事…ゲーム位しか。」
「じゃあ3人で対決しようぜ!」
「おい、祐くん。一応おれの彼女だからな?」
「知ってる。」

「祐太さん強くないですか!?」
明日香が、あっけなくやられた。
「晴輝も弱いから、ほらね。」
「すぐやられるんだよ…祐くんには敵わないな。」

そして、帰る時間になった。
「じゃあね、晴輝くん、祐太さん。」
「また来る時は帰ってくるわー」
「祐くんは帰ってこなくていいから。」
晴輝が膨れて祐太に言った。

「ごめんな、ゆっくり出来なかったろ?」
「ううん。祐太さん強かったね。」
「だろ?あのゲームは得意なんだと。」

「あの子、可愛かったな…。」
祐太はこそっと呟いた。
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