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明日香の答え
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「…。」
明日香は、思考停止していた。
「私、彼氏がいるって事になってたはずだけど…。」
「だけど好きなんだ。」
「…ごめんなさい。」
明日香は絞り出すように言う。
「私、晴輝くんが好きなの。それは、今も変わらない。これからもずっと。」
祐太は、ははっと乾いた笑いを浮かべる。
「だよな。」
「早くみんなの所もどろう?」
「お帰り、明日香。」
晴輝が優しく声をかける。
「ただいまー。用事終わったよ!」
「じゃ、回るか。」
こうして、また2人になった。
「晴輝くん、ちゃんと断ったからね?」
「了解。」
(知ってるけどな。)
晴輝は、明日香の手を繋ぐ。赤くなる明日香。
「は、晴輝くん、次何乗ろうか?」
「こことかは?」
「ホラーハウスは嫌。」
明日香が即座に言う。
「一緒にいるからさ、行こうよ。」
「…もう、仕方ないなぁ…。」
明日香は、腕を掴んで進む。
「…今は仕方ないか。」
晴輝は、何も言わないことにした。
(でも触られるのは嫌だな…。)
「ごめんね。嫌なのは分かってるけど、こうでもしないと行けないの。」
明日香が察して言う。
「いや、構わないよ。」
何とか出れた2人。
「明日香、やっと出たな。…明日香?」
明日香は、放心状態。
「無理してこれ付けないからだろ。」
イヤーマフを付けると、ハッとしたように落ち着く明日香。
「しんどくなる前にそれ使えよ。」
「うん。分かった。」
ちらちら
ちらちら
イヤーマフを付けた明日香を、横目で見ていく人々。
(分かってはいたけど、こんなに目立つんだな…。)
「外す。」
「要るから付けておいて。」
晴輝が止めると、大人しく付ける。
その日の夜。
「今日は楽しかったよ。」
ラインを見て、ニコニコする明日香。
「私も楽しかった!」
「また行こう。」
「そうだね。」
こうして、プチ旅行は楽しく終わった。
明日香は、思考停止していた。
「私、彼氏がいるって事になってたはずだけど…。」
「だけど好きなんだ。」
「…ごめんなさい。」
明日香は絞り出すように言う。
「私、晴輝くんが好きなの。それは、今も変わらない。これからもずっと。」
祐太は、ははっと乾いた笑いを浮かべる。
「だよな。」
「早くみんなの所もどろう?」
「お帰り、明日香。」
晴輝が優しく声をかける。
「ただいまー。用事終わったよ!」
「じゃ、回るか。」
こうして、また2人になった。
「晴輝くん、ちゃんと断ったからね?」
「了解。」
(知ってるけどな。)
晴輝は、明日香の手を繋ぐ。赤くなる明日香。
「は、晴輝くん、次何乗ろうか?」
「こことかは?」
「ホラーハウスは嫌。」
明日香が即座に言う。
「一緒にいるからさ、行こうよ。」
「…もう、仕方ないなぁ…。」
明日香は、腕を掴んで進む。
「…今は仕方ないか。」
晴輝は、何も言わないことにした。
(でも触られるのは嫌だな…。)
「ごめんね。嫌なのは分かってるけど、こうでもしないと行けないの。」
明日香が察して言う。
「いや、構わないよ。」
何とか出れた2人。
「明日香、やっと出たな。…明日香?」
明日香は、放心状態。
「無理してこれ付けないからだろ。」
イヤーマフを付けると、ハッとしたように落ち着く明日香。
「しんどくなる前にそれ使えよ。」
「うん。分かった。」
ちらちら
ちらちら
イヤーマフを付けた明日香を、横目で見ていく人々。
(分かってはいたけど、こんなに目立つんだな…。)
「外す。」
「要るから付けておいて。」
晴輝が止めると、大人しく付ける。
その日の夜。
「今日は楽しかったよ。」
ラインを見て、ニコニコする明日香。
「私も楽しかった!」
「また行こう。」
「そうだね。」
こうして、プチ旅行は楽しく終わった。
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