辺境の田舎の光属性の少女は、果たして王都に呼ばれるか?残念!呼ばれたのは闇の少年だった!

つくね

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みんな妄想族

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エリーが未だフリーの為、本人の知らぬ間に様々な憶測が飛び交った。


曰く、エリーには好きな人がいる。

曰く、それは同じ村の幼馴染である。

曰く、闇属性の為、王都に早くも呼ばれて行ってしまった。

曰く、自分はこの地を離れることは出来ない為、追うことも出来ない。そして彼も迎えには来れない。

曰く、周りのみんなの世話を焼くことで、気を紛らわしている。


エリーのおかげでカップルになった令嬢たちは、村に出入りする行商などからの情報により妄想していった結果、勝手にエリーの恋愛は脚色されていった。ダグがイケメンだった、というのが大きかった。

あきらめられないのだ、と。忘れられないのだ、と。




学園生活も二年目に突入していた。


今日も元気にエリーはネタ集めだ。鍛錬を終えた騎士たちの中から、フランクがこちらへ近づいて来た。

そういえばフランクさんもずっとフリーだなぁ、もしかしてそっちの人なのかな?そんな感じしなかったけどなぁ、と腐女子センサーには反応しないので、遠距離恋愛でもしてんのかな?と思ったりしていたのだが…。


「エリーちゃん、ちょっといいかな?」

「フランクさん、どうしました?」

「………、その…、俺はね、ずっと想い続けるのも無理はないとは思うけど、そろそろ周りに目を向けてもいいと思うんだ!」

「…はい?」

「今はつらいかもしれないけど、ちょっとだけでも視野を広げてごらん?君の幸せは案外すぐ近くにあるかもしれないよ?ほら、俺とか。」

「え?え?」

「俺ならずっとそばに居てあげられるし、君を守るよ。だから俺と付き合ってくれないか?」

いや、フランクよ、ケガをした君を守っているのはエリーなんだが…。

前世からこっち、異性から告白されたことのないエリーは頭が真っ白になった。なので、

「わっ、わ、私、その、あの、腐ってるからーーーーーー!」

「どういうことーーーーーーー?!」

パニクッたエリーはそう叫んで逃げた。


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