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第四章 カルルク帝国
第50話 ベテラン冒険者①
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今日は冒険者の仕事がある。
首都とはいえ、城壁の外には魔物はいるのだ。
急募、Aランク大型魔獣の討伐。
――斥候からの報告に、ここから北の平原に大型の魔物、ブラッドラプトルが出現した。
ブラッドラプトルは小さい個体でも2メートル以上はある大型の魔物だ。
報告からは平均よりもさらに大型である事が判明している。
ブラッドラプトルは鋭い牙と爪で獲物を切り裂く、素早い動きと獰猛さが特徴だ。
幸いにも今は冬を前に交易が少ないため被害は軽微だが、奴を逃がしてしまうとやっかいだ――
なるほど、危険だが報酬もいい。
セバスティアーナさんも了承してくれた。
俺達が依頼を受けようとすると、後ろにいた冒険者のおっさんが声を掛けてきた。
「おいおい。ここはガキが来る場所じゃねえぜ。それにその依頼は俺達が受けようと思ってたんだぜ?」
このおっさん、声がでかい。それに体格も大きい。
レザーアーマーから覗く太い腕はベテラン冒険者の風格だ。
「あら、受けようと思っていたなら。待ってないでさっさと受ければよかったのでは?」
「あん? なんだ? メイド。お前のご主人様が危ない橋を渡らないように、親切に教えてやったというのによ」
なるほど、こういうやり取りは初めてで新鮮だ。
やっぱ冒険者といえば、こういうごろつきのおっさんに絡まれるのは定番だよな、子供の頃の憧れの冒険者像そのままだ。
「なにニヤニヤしてんのよ。あんた悪口言われてんのよ?」
「いや、今まで冒険者ギルドであった人は親切な人ばかりだったから。新鮮だなと思って」
「そういえばそうね、こういうガラの悪いロートルに会ったのは初めてかしら。たしかに新鮮ね」
俺達が楽しそうに話をしているのにイラっと来たのか、おっさんの機嫌はさらに悪くなった。
「なんだと! メイドを連れた世間知らずの坊っちゃん嬢ちゃんが冒険者なんて10年早いんだよ。
俺達はな、大陸を何度も渡り歩いたベテラン冒険者チーム『オーガラバーズ』だぞ、この依頼は俺達にこそ相応しいってもんだ!」
「ご自分でベテランだというなんて。随分とまあ大きくでたものです。そんな強気な態度だと、逆に弱く見えますよ?」
「なんだと? さっきからメイド、お前はいちいち口が悪いぞ」
「さて、めんどくさくなってきましたね。どうしたものですか……」
「だから俺達に譲ればいいってんだよ。大体おまえら冒険者になって間もないだろう。
ブラッドラプトルは凶悪なやつだ。俺達だって魔法使いの支援が必須なんだ。だから魔法使いが見つかるまで待ってたんだ」
なるほどね。依頼を受けていないのはメンバーが足りてなかったのか。
魔法使いね……。
「あ! なら問題ないじゃないですか。俺達は魔法使いですよ。まあ俺は役に立ちませんけど、シャルロットはマスター級ですのでおじさんたち一緒に参加してくれませんか?」
俺は、これ以上揉め事になるのは嫌なので、俺達のギルドカードを見せて魔法使いであることを教えた。
「なに? ラングレン兄妹? ……確かにお嬢ちゃんは相当な魔法使いのようだ。それにしてもラングレンってまあ懐かしい名前だ。ドイルとカレンを思い出しちまった」
「え? おじさんたち両親を知ってるんですか?」
…………。
「なんだ、最初から言ってくれってんだよ。そうかおめえさんがカレンの息子か。よく見たらカレンに似ていい男じゃないか。がっはっは」
こうして、臨時パーティーが組まれることになった。
受付のお姉さんもこの魔物の討伐には複数人での参加が推奨されているため丁度よかったとのことだった。
冒険者チーム『オーガラバーズ』のリーダー、ギルバートさんはどうやら母さんと冒険者パーティーを組んでたこともあるようだ。
オーガラバーズのメンバーは全員戦士で、魔法使いはいなかった。
肉弾戦への強いこだわりで固定メンバーは全員戦士なのだ。
もちろん、それではバランスが悪いので、依頼によっては臨時で魔法使いや盗賊を雇うこともあるらしい。
メンバーはリーダーのギルバートさん、両手持ちの大盾を使って防御を担当する。また盾で敵を殴るのにも使えるらしい。
そして、もう二人、大剣使いオズワルドさん。大戦斧のヘクターさん。みんな筋骨隆々でたくましいおじさんたちだ。
首都とはいえ、城壁の外には魔物はいるのだ。
急募、Aランク大型魔獣の討伐。
――斥候からの報告に、ここから北の平原に大型の魔物、ブラッドラプトルが出現した。
ブラッドラプトルは小さい個体でも2メートル以上はある大型の魔物だ。
報告からは平均よりもさらに大型である事が判明している。
ブラッドラプトルは鋭い牙と爪で獲物を切り裂く、素早い動きと獰猛さが特徴だ。
幸いにも今は冬を前に交易が少ないため被害は軽微だが、奴を逃がしてしまうとやっかいだ――
なるほど、危険だが報酬もいい。
セバスティアーナさんも了承してくれた。
俺達が依頼を受けようとすると、後ろにいた冒険者のおっさんが声を掛けてきた。
「おいおい。ここはガキが来る場所じゃねえぜ。それにその依頼は俺達が受けようと思ってたんだぜ?」
このおっさん、声がでかい。それに体格も大きい。
レザーアーマーから覗く太い腕はベテラン冒険者の風格だ。
「あら、受けようと思っていたなら。待ってないでさっさと受ければよかったのでは?」
「あん? なんだ? メイド。お前のご主人様が危ない橋を渡らないように、親切に教えてやったというのによ」
なるほど、こういうやり取りは初めてで新鮮だ。
やっぱ冒険者といえば、こういうごろつきのおっさんに絡まれるのは定番だよな、子供の頃の憧れの冒険者像そのままだ。
「なにニヤニヤしてんのよ。あんた悪口言われてんのよ?」
「いや、今まで冒険者ギルドであった人は親切な人ばかりだったから。新鮮だなと思って」
「そういえばそうね、こういうガラの悪いロートルに会ったのは初めてかしら。たしかに新鮮ね」
俺達が楽しそうに話をしているのにイラっと来たのか、おっさんの機嫌はさらに悪くなった。
「なんだと! メイドを連れた世間知らずの坊っちゃん嬢ちゃんが冒険者なんて10年早いんだよ。
俺達はな、大陸を何度も渡り歩いたベテラン冒険者チーム『オーガラバーズ』だぞ、この依頼は俺達にこそ相応しいってもんだ!」
「ご自分でベテランだというなんて。随分とまあ大きくでたものです。そんな強気な態度だと、逆に弱く見えますよ?」
「なんだと? さっきからメイド、お前はいちいち口が悪いぞ」
「さて、めんどくさくなってきましたね。どうしたものですか……」
「だから俺達に譲ればいいってんだよ。大体おまえら冒険者になって間もないだろう。
ブラッドラプトルは凶悪なやつだ。俺達だって魔法使いの支援が必須なんだ。だから魔法使いが見つかるまで待ってたんだ」
なるほどね。依頼を受けていないのはメンバーが足りてなかったのか。
魔法使いね……。
「あ! なら問題ないじゃないですか。俺達は魔法使いですよ。まあ俺は役に立ちませんけど、シャルロットはマスター級ですのでおじさんたち一緒に参加してくれませんか?」
俺は、これ以上揉め事になるのは嫌なので、俺達のギルドカードを見せて魔法使いであることを教えた。
「なに? ラングレン兄妹? ……確かにお嬢ちゃんは相当な魔法使いのようだ。それにしてもラングレンってまあ懐かしい名前だ。ドイルとカレンを思い出しちまった」
「え? おじさんたち両親を知ってるんですか?」
…………。
「なんだ、最初から言ってくれってんだよ。そうかおめえさんがカレンの息子か。よく見たらカレンに似ていい男じゃないか。がっはっは」
こうして、臨時パーティーが組まれることになった。
受付のお姉さんもこの魔物の討伐には複数人での参加が推奨されているため丁度よかったとのことだった。
冒険者チーム『オーガラバーズ』のリーダー、ギルバートさんはどうやら母さんと冒険者パーティーを組んでたこともあるようだ。
オーガラバーズのメンバーは全員戦士で、魔法使いはいなかった。
肉弾戦への強いこだわりで固定メンバーは全員戦士なのだ。
もちろん、それではバランスが悪いので、依頼によっては臨時で魔法使いや盗賊を雇うこともあるらしい。
メンバーはリーダーのギルバートさん、両手持ちの大盾を使って防御を担当する。また盾で敵を殴るのにも使えるらしい。
そして、もう二人、大剣使いオズワルドさん。大戦斧のヘクターさん。みんな筋骨隆々でたくましいおじさんたちだ。
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