青い空

AMAPPURU

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帰還中

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 宇宙と地球の狭間を、"放浪者"は飛んでいる。
 マークは言った。
「特に異常はない。隕石もなし。このまま順調でいればいいんだけど...」
 リチャードは言った。
「順調じゃなくなるからぼくたちがいるんだよ」
 機体の向きは安定、機械も正常に作動している。この状態が続けば、月へ接近しなくても帰還できる。
 だが、2人は決して油断はしない。少し目を離したすきに、状況が一変するかもしれないのだ。
 高度はさらに上がってゆく。本来なら基地へ帰還してもよいのだが、少しだけ月へ近づいていく。
 やはり異常はなかった。"放浪者"が帰還するため、方向を地球へとむける。

 すると突然、機体が大きく揺れる。隕石がぶつかったのだ!
 2人は冷静になり、機体のモニターを開く。機体の状態を見ると、ジェットエンジン部分がへこんでいる。
 隕石はそこにぶつかったようだ。
 マークは言った。
「リチャード?リチャード!ジェットエンジンを修理できる?」
 リチャードは言った。
「うん。急いで行ってくる!」
 リチャードは修理セットをもって修理用口へ走っていった。が、少しすると急いで戻ってきた。
 リチャードは言った。
「マーク!大変!月の環に入った!」
 月は、地球から離れている間に、環ができたのだ。マークは急いで隕石用携帯銃をもってリチャードのもとへ行った。
 リチャードは修理を、マークは向かってくる岩を砕いている。
 数分後、何とか修理が終わり2人は再度基地への帰還の準備をした。

 だが、2人はジェットエンジンを修理するときにあることを忘れていた。

 ブレーキをかけていない。
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