天才

Akira@ショートショーター

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天才

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「あなたは天才だ
俺の大好きなキャラクターがパソコンの中で動いている」
褒められた女は照れる
「いや私のできることをしたまでですよ
よく才能の無駄遣いと言われます」
男は調子に乗っておだてまくる
「あなたは天使だ
いや、女神様と言ったほうが相応しい」
女は女神という言葉に敏感に反応する
あら私は女神なのね
ならば神のお願いを聞いてくれるかしら」
男は少し怖かったが、恩もある
断るわけにはいかない
女は女神のような微笑みを男に向ける
「ありがとう
これで夢が叶うの」

女の夢はこうだった
脳をパソコンに繋ぎ、パソコンの中のキャラクターを自在に動かすセットを作るというもの
実は男の夢を叶えたことで手元にあったセットを使ってしまったのだ
女は独りごちる
「なんて効率が悪いのでしょう
頭一つのキャラクターに対して一つの脳みそが必要なんて
これじゃあ倫理的に量産できないわ
私の夢アニメキャラクターに囲まれ生きるなんて、到底不可能じゃない」
だがさすがは天才女神
右脳と左脳を切り分け、並列つなぎから直列つなぎにしたのだ
少なくともそれで二人のキャラクターを動かすことができるようになった
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