修学旅行

Akira@ショートショーター

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修学旅行

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「君はいつまで起きているの?」
修学旅行の夜、いつまでも寝ない奴がいるのは当たり前
しかしこの今聞かれた男、3時を過ぎてもまるで眠る気配がない
「俺はやることがあるから」
そう言ってまるで聞く耳を持たない
みんなが完全に寝静まったころ、男が腰を上げる
「さて、やっと寝静まったか
これで俺の暗殺計画が実行できる
それにしてもこいつ、俺に寝ろだなんていかにも白々しい
もしや気付いてるんじゃないか」
一瞬不安に思ったが、暗殺計画がばれるわけがない
ましてや中学生が暗殺者だなんて誰も思いやしない
「不安に思っている時間があれば、殺して安堵の時間に使うべきだな
さっさと殺してしまおう」
同級生の首にひもを巻こうとしたとき、その同級生が飛び起き、逆に男が首を絞められる形となった
男は声も出ず、驚嘆の目で同級生を見る
同級生は笑っていう
「今まで黙っていてすまない
実は僕は寝ている間は人格が変わってしまうらしいんだ
本当は人を殺したくないんだけど、こうやって枕元に立たれるとどうしても殺してしまうんだよ
実は君に暗殺を依頼したのは僕自身だ
修学旅行なら親の目から離れられてチャンスだと思ったけど、やっぱりだめだったな」
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