幸せすぎる

Akira@ショートショーター

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幸せすぎる

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最近、私は幸せすぎる
心なしか作風が変わってきた気がする
とりあえずリストカットと首吊り4秒だ
死ぬつもりのないこれらの行為はとても簡単だ
そしてこれらの行為をする自分は何だか不幸に思えてくるから不思議だ
こうしている間にもアイデアが湧いてくる
首吊りをしすぎたせいで首周りに筋肉がつき、死刑ができなくなった囚人の話はどうか
なかなか滑稽で面白そうだ
私が死刑になればそうなるのかと考えてみる
いやあれは頚椎を折って殺すのだった
そんなことを思い出す
妄想でも死ねなかった
まだまだ不幸が足りないのだろう
しかしこれ以上どう不幸になるというのだ
リストカットの跡がクロスしているため焼き魚、よく首をつるので天日干しとかめちゃくちゃなあだ名を付けられた私でも、結婚できた
今はお腹に赤ちゃんがいる
忘れていた
私には赤ちゃんがいるんだった
この子を殺せばとか考えてしまう
流産のことが気になった
するとどんどん流産の不安で頭がいっぱいになってくる
しかしそれはとても不幸なことだと思うとアイデアが止まらない
結果的に私は流産した
それによって夫に自殺未遂がバレ、離婚することとなった
私はとても不幸になった
今ならいくらでも小説を書けるような気がする
しかし私は涙が止まらなかった
私は幸せか、小説か、どちらかしか選べないのだと知った
小説と自殺未遂とかできない私はどうやって幸せになればいいんだろう
もう離婚してしまった
幸せは永久につかめない
あれ、アイデアが止まった
さっきまで思いついていたのも消えた
「ああああああ」
言葉にならない悲鳴が出る
この日、希望がないという状態は人をおかしくするのだと知った
そして私は首を吊る
命を殺した罰だ
しかしこんな時になってまたアイデアが出てくる
なんなのだこの体質は
全てが嫌になった
ちゃんと死ねるか不安だったが、死ねそうで何よりだ
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