死体

Akira@ショートショーター

文字の大きさ
1 / 1

死体

しおりを挟む
「目が覚めちゃったわ」
時計を見ると深夜三時
今から起きるのには少し早い
しかし、この女にとってはそうではなかった
「死体が側にあるって案外眠れないものね」
そう、この女、同居していた彼氏を殺したのだ
今、彼氏は風呂場で寝ている
「こんな時間だけど、まあいいわよね」
女は合羽に着替え、包丁で男を解体していく
解体した男はお湯で煮沸して、小分けにして冷蔵庫に入れる
骨はじっくりボロボロになるまで煮込む
「とりあえずここまででいいわね」
上半身は解体した
浴槽では男の下半身が、シンクロナイズドスイミングのように突き出している
しかしこれでいいのだ
この男、傷口を濡らしておけば、そのうち再生するのだ
女が感嘆のため息を漏らす
「まったく、いい食料を見つけたわ
この男、水につけていれば腕が再生する特異体質
それなら体をぶった切っても再生するだろうと思い、殺してはみたらやはりどんな傷も再生する
これで人体の三大珍味、脳みそ、心臓、肝臓が食べれるわ
考えただけでもよだれが出ちゃう」
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

笑う令嬢は毒の杯を傾ける

無色
恋愛
 その笑顔は、甘い毒の味がした。  父親に虐げられ、義妹によって婚約者を奪われた令嬢は復讐のために毒を喰む。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

【完結】精霊に選ばれなかった私は…

まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。 しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。 選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。 選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。 貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…? ☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。

こうしてある日、村は滅んだ

東稔 雨紗霧
ファンタジー
地図の上からある村が一夜にして滅んだ。 これは如何にして村が滅ぶに至ったのかを語る話だ。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

処理中です...