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第二章
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十年ほど時間を遡る――。
神崎順平が生まれ育った漁港のある半島の小さな町からは、ちょうど対岸に洋太の住むK市の街並みが、冬の明け方などはうっすらともやに霞む海面の向こうに古い映画のワンシーンのように浮かび上がって見えた。
もちろん、この当時まだ十歳程度の順平と洋太は、世界のどこかにお互いが存在していることを知りもしない。
海の向こうのK市の街明かりが朝や晩にことさら輝いて見えたのは、有名な観光地であり国内屈指のマリンリゾート地帯にあることも関係していたが、それよりも直接的には順平の住む町が貧しかったからだろう。
K市にある景色は金持ちの別荘地とヨットやクルーザーであり、順平の町にあるのは狭い半島の平べったい陸地に張り付くように広がる畑と民家、それに港にひしめき合う年季の入った漁船だということくらい、K市に一度も行ったことのない子供の順平でも知っていた。
目の前の海の表情すら、穏やかな湾の中にあるK市に比べると、外洋に突き出た順平の町の海岸に打ち寄せる波は荒々しく、波風に侵食された剥き出しの崖の岩肌は、どこか世界の残酷さを象徴しているように思われた。
そんな町で順平の育った状況を一言で表すなら――それは”孤独”だった。
順平は両親の顔を知らなかった。物心ついた時には、祖父と二人きりで傾きかけた古い小さな家に暮らしていた。いつから建っているかわからないそのぼろ家の壁は穴だらけで、隙間風が入り放題だった。
父親は順平がまだ幼な子の頃に、乗っていた漁船が嵐で転覆して亡くなっていた。
順平を生んだ女性は……祖父はその人のことを「あの女」とか「商売女」としか呼ばなかったので素性はよくわからないが……結局、父親がまだ生きていた頃に、ろくに世話もせずに順平を置き去りにして、よその男と駆け落ちしてしまったらしい。
しかも、その女のせいで借金を肩代わりさせられた自分の息子が、返済のために無理に嵐の中を出港して海難事故にあったことで祖父は激しく彼女を憎んでいたので、その置き土産である順平もずいぶんと邪険に扱われた。
それでも放り出さなかったのは、家に子供がいることで少額でも行政から補助金が出ていたためだろう。病人の祖父に代わって家事をする者が必要でもあった。
順平が与えられたのは最低限の養育でしかなかったので、当然いつも腹を空かしていたし、義務教育こそ受けられてはいたが、しょっちゅう給食費を滞納し、同じ服ばかり着ている暗い目つきの少年と、友達になろうなどという子供は一人もいなかった。いたとしても保護者が許さなかっただろう。
とはいえ順平にはクラスメートと遊んでいる暇などなかった。時間さえあれば、町の至る所で小さな手伝いの仕事を探しては、小遣いを稼いで食料や文房具を買う資金に充てていたからだ。
早朝の新聞配達、農繁期の野菜の収穫、漁船の荷下ろしや漁網修理、焼却場のゴミの分別まで……。警察の生活安全課に目をつけられず、金になりそうなことなら何でもやった。
順平の住む町は海釣りの名所でもあったので、都会からマイカーでやって来る釣り客の重い釣り具ケースを駐車場から釣りポイントまで運ぶのも、けっこう割りのいい駄賃になった。若者やファミリー客ではなく、金を持っていそうな中高年の男を狙うのがコツだった。
その中にある時、荷物を運び終わった帰り際に初めて順平の顔をまともに見て、急にニヤニヤ笑いながら妙なことを言い出した男がいた。
「おや? こいつは、よく見りゃあ可愛い顔してるじゃないか……」
この頃の順平はまだ栄養不良から来る小柄で、あごや首も繊細な作りをしていたのと、自分で適当にハサミで刈っている短い黒髪がベリーショートのように見えなくもないこともあり、見る角度によっては、ツンと澄ました美少女のような妖しい魅力を放つ瞬間があった。……おそらく顔も知らない母親似だったのだろう。
順平は本能的に、その男の下卑た笑い方に理由のわからない嫌悪感を覚えたが、それでも、”あること”をしたら今よりもっと多くのお駄賃をくれるというので、素直に要求に従った。
男がいなくなった後で、物陰を出て駐車場の脇にある水道でじゃぶじゃぶと何度も口をすすぎながら、順平は懸命に吐き気をこらえていた。なんであんなことするんだろう? 変なやつだ……そう思った。
何度かその実入りのいい仕事をした後で、ふとしたことから祖父に”お駄賃”のことがバレた。祖父が今月リウマチの薬を買う金がないと言うので、少しは貯めてあった分を出してやろうと思ったのだが――。
「こんの、恥さらしがぁ‼」
いきなり物凄い剣幕で怒鳴られ、ぶん殴られた。若い頃は筋骨逞しい海の男だった祖父の腕っぷしは、病気で枯れ木のように細くなった後でも、少年一人を壁まで吹き飛ばすだけの威力は十分残っていた。
口の中が切れて鉄っぽい味を舌に感じながら、順平は痛さよりも(殴られること自体は荒っぽい漁師町では珍しいことではなかったので)心底びっくりしていた。何故、自分が怒られるのかが本当にわからなかったのだ。
「……やっぱり、”あの女”の血だな! 汚らしいガキめ! ああ情けねえ……‼」
祖父が半狂乱になって泣きながら布団に突っ伏した。そのまましゃがれた声で、死にたい、死にたいと何度も口にした。
「こんな情けねえ思いをするくらいなら、いっそあの嵐の夜に、息子と一緒に海で死んでいりゃあ……‼」
ついさっき自分が差し出したシワだらけの五千円札が数枚、古びた畳に散らばっているのをぼんやりと眺めながら、順平は自分が何かとても許されないような汚らわしい取引をあの男としたのだ、ということをようやく理解した。
漁師町の子供は多くが早熟で、順平とて”男女の”そういう営みについて知識が全くないわけではなかった。ささいな冗談にすら猥談がつきものの荒っぽい土地柄だ。
それでも、”男と男”のあいだでも、そういうことが成立するという知識までは、まだ十歳程度の子供である順平には完全に想像の範囲外だった。
自分がこの金と引き換えにさせられていたのは、そういう行為だったのだ――。
これまで祖父が、順平を生んで捨てた女性を呼ぶ際の、”商売女”という憎々しげな口調がよみがえった。
順平は、急に自分がひどく汚れたものになってしまったような気がして、拳でぐいと口を拭った。手の甲に唇の端からにじみ出た血がこびりついた。
それと同時に、順平にとっては自分自身が生まれた背景に、今さらながら、祝福されるべきことなど何一つなかったのだという冷たい事実が、子供心にも胸を抉るようで、鋭い痛みとともに底なしの虚しさに襲われていた。
(オレだってこんなところに生まれたくて生まれて来たわけじゃない……別に頼んでもいないのに……)
まだ布団に這いつくばって号泣しながら呪詛を吐いている祖父から離れて、順平は一人で家の外に出た。夕闇が迫る中、冬の海を渡る刺すような風が着古された体操着の半袖から剥き出しになった腕を叩きつけて行くが、順平は気にもしなかった。
ふらふら歩いて海岸の近くまで来ると、遠くにK市の街明かりが、強風の中で瞬いて無数の星のように見えた。
(……あそこには、きっと親も兄弟もいて、幸せな家族ばかりが住んでいるんだろうな……)
泣きたいような気持ちで、けれど現実には涙は一滴も出ずに、順平は心の中だけで、胸に開いた大きな傷口から涙のかわりに赤い血を流しながら、そう思った。
(だからきっと、テレビで見た宝石みたいに、あんなにもキラキラ輝いて見えるんだろう……)
真っ暗な海の向こうに見える街明かりは眩くて、温かそうで、思わず順平は痩せた手をそちらへ伸ばしていた。まるで”救い”を求めるように――。
その時の順平にとっては、あたかも漆黒と灰色だけの不毛の月面から、ぽっかりと闇の中に浮かんだ青く輝く地球を眺めるくらいに、その場所は、無限のように感じられるほど遥かに遠く隔たった、遠い……憧れだった。
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そんな町で順平の育った状況を一言で表すなら――それは”孤独”だった。
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父親は順平がまだ幼な子の頃に、乗っていた漁船が嵐で転覆して亡くなっていた。
順平を生んだ女性は……祖父はその人のことを「あの女」とか「商売女」としか呼ばなかったので素性はよくわからないが……結局、父親がまだ生きていた頃に、ろくに世話もせずに順平を置き去りにして、よその男と駆け落ちしてしまったらしい。
しかも、その女のせいで借金を肩代わりさせられた自分の息子が、返済のために無理に嵐の中を出港して海難事故にあったことで祖父は激しく彼女を憎んでいたので、その置き土産である順平もずいぶんと邪険に扱われた。
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順平が与えられたのは最低限の養育でしかなかったので、当然いつも腹を空かしていたし、義務教育こそ受けられてはいたが、しょっちゅう給食費を滞納し、同じ服ばかり着ている暗い目つきの少年と、友達になろうなどという子供は一人もいなかった。いたとしても保護者が許さなかっただろう。
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順平の住む町は海釣りの名所でもあったので、都会からマイカーでやって来る釣り客の重い釣り具ケースを駐車場から釣りポイントまで運ぶのも、けっこう割りのいい駄賃になった。若者やファミリー客ではなく、金を持っていそうな中高年の男を狙うのがコツだった。
その中にある時、荷物を運び終わった帰り際に初めて順平の顔をまともに見て、急にニヤニヤ笑いながら妙なことを言い出した男がいた。
「おや? こいつは、よく見りゃあ可愛い顔してるじゃないか……」
この頃の順平はまだ栄養不良から来る小柄で、あごや首も繊細な作りをしていたのと、自分で適当にハサミで刈っている短い黒髪がベリーショートのように見えなくもないこともあり、見る角度によっては、ツンと澄ました美少女のような妖しい魅力を放つ瞬間があった。……おそらく顔も知らない母親似だったのだろう。
順平は本能的に、その男の下卑た笑い方に理由のわからない嫌悪感を覚えたが、それでも、”あること”をしたら今よりもっと多くのお駄賃をくれるというので、素直に要求に従った。
男がいなくなった後で、物陰を出て駐車場の脇にある水道でじゃぶじゃぶと何度も口をすすぎながら、順平は懸命に吐き気をこらえていた。なんであんなことするんだろう? 変なやつだ……そう思った。
何度かその実入りのいい仕事をした後で、ふとしたことから祖父に”お駄賃”のことがバレた。祖父が今月リウマチの薬を買う金がないと言うので、少しは貯めてあった分を出してやろうと思ったのだが――。
「こんの、恥さらしがぁ‼」
いきなり物凄い剣幕で怒鳴られ、ぶん殴られた。若い頃は筋骨逞しい海の男だった祖父の腕っぷしは、病気で枯れ木のように細くなった後でも、少年一人を壁まで吹き飛ばすだけの威力は十分残っていた。
口の中が切れて鉄っぽい味を舌に感じながら、順平は痛さよりも(殴られること自体は荒っぽい漁師町では珍しいことではなかったので)心底びっくりしていた。何故、自分が怒られるのかが本当にわからなかったのだ。
「……やっぱり、”あの女”の血だな! 汚らしいガキめ! ああ情けねえ……‼」
祖父が半狂乱になって泣きながら布団に突っ伏した。そのまましゃがれた声で、死にたい、死にたいと何度も口にした。
「こんな情けねえ思いをするくらいなら、いっそあの嵐の夜に、息子と一緒に海で死んでいりゃあ……‼」
ついさっき自分が差し出したシワだらけの五千円札が数枚、古びた畳に散らばっているのをぼんやりと眺めながら、順平は自分が何かとても許されないような汚らわしい取引をあの男としたのだ、ということをようやく理解した。
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それでも、”男と男”のあいだでも、そういうことが成立するという知識までは、まだ十歳程度の子供である順平には完全に想像の範囲外だった。
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これまで祖父が、順平を生んで捨てた女性を呼ぶ際の、”商売女”という憎々しげな口調がよみがえった。
順平は、急に自分がひどく汚れたものになってしまったような気がして、拳でぐいと口を拭った。手の甲に唇の端からにじみ出た血がこびりついた。
それと同時に、順平にとっては自分自身が生まれた背景に、今さらながら、祝福されるべきことなど何一つなかったのだという冷たい事実が、子供心にも胸を抉るようで、鋭い痛みとともに底なしの虚しさに襲われていた。
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(だからきっと、テレビで見た宝石みたいに、あんなにもキラキラ輝いて見えるんだろう……)
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