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吟味
三つの世界
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元旦のおせち作りには、毎年苦労する。叔父さんはいつも、「買ったのでいいんじゃない」と簡単に言うが、やはり、折角なので少しはいいものを食べたいと思うのだ。三段からなる重箱は、昔から一段一段その世界を表すと言う(本当かどうかは知らない)のだが、叔父さんはそれをまるで分かってない。確かに食べられるのであればなんでもいいとは思うけど、食材は吟味してこそ、本当の意味で『食』となるのではないだろうか。
だけど今年は少し事情が違う。そう家族が増えた。とても嬉しいことだ。それにずっと願っていたことだ。私は姉妹が欲しかった。それがほんの数ヶ月前叶ってしまったのだ。とても立派で頼もしい姉貴分のヒルデさんと、個性豊かな愛らしい双子の妹のコイオスちゃんとクリオスちゃん。彼女たちはみんな私を姉妹として接してくれた。それを見た叔父さんもとても嬉しそうであった。そんな温かい人たちに恵まれて私は幸せ者だと思う。だからこそ来年のお正月のおせちは、少しこだわりたいと考えていた。なにせ私には、これくらいのことしかできないのだから。やはりできることをしなければ。そうと決まれば、早速食材を買いに行かねば、まだ午前11時タイムセールまでは、あと2時間ある。自転車で飛ばせば問題ない。押し寄せる奥様方の波はとても荒い、それは去年の反省を生かし対策を講じるとして、魚介類に関しては、港の市場で財布と相談になるだろう。となれば、一度市場で魚介を手に入れて、うちに戻りそれからタイムセールで、牛肉を勝ち取る他ないか。
「市場もそろそろ終わりが近いし早く行かなきゃ」
私は、バッとコタツから身を乗り出して、コートを引っ掴み自転車にまたがる。そして、一目散に港へと向かった。
港に着くと、競りの片付けが始まっていて、隣の市場はと言うとお客さんで溢れかえっていた。
「ここ最近、海外からのお客さんが増えたのは本当だったのね」
右を見ても、左を見ても外国の人ばかり。はっと我に返って、お目当ての新鮮な魚介を探し始めた。まずは、
「鯛から探そう」
鱗が赤く輝き、目がまだ澄んでいるものを探す。
「おっ真理亜ちゃん。いいのが沢山入ってるよ。何にするかい」
「こんにちは、今日は鯛を探しに来たんだ」
店にいるのは、クラスの友達のお父さんで、いつも贔屓にしてもらっている。実にありがたい。
「鯛は、右端にあるな。もうすぐで正月だからなあ結構売れちまって、後5匹だ。よく見て行ってくれ」
私は、残り5匹の鯛に目を向けるとどれも身が締まっていて、天然物だとすぐにわかる。しかしその中でもひときわ目を惹く物があった。目が曇なく透き通り、鱗の艶も申し分ない。これにしよう。
「これにします」
「はっはー、真理亜ちゃんには敵わんなー。一目で上物を選ぶなんて、大したもんだ。おまけ付けとくよ」
店のおじさんは、煮干しを一袋ビニール袋に入れてくれた。これでいい出汁が取れると喜んだのもつかの間、
「車海老置いてないですか?」
と聞くと、おじさんは苦笑いをして、
「ごめんねー。早朝に売れちゃってさ4件隣の『大漁』って店ならまだ大きいの残ってるかもしれねぇな。見に行ってみっか」
「えっ、いいんですか?お店は・・・」
「でぇ丈夫。心配ねぇ」
なまった口調でおじさんはそう言うと、私の背中を押して、例の店へ連れてくると、そこのお店の人に事情を説明してもらって、割安で10センチ強くらいの海老を売ってくれた。
その店の人とおじさんにお礼を言って、次の目的地へと向かう。
私がやって来たのは、『八百さん』という自家農園をしている人のうちを訪ねた。八百さんとは、結構長い付き合いになる。そんなよしみで八百さんとは、先月口約束だが、正月用のレンコンを貰いに来た。何が正月用かというと、すでに八百さんが煮込んでくれているのだ。なので、私の手間が省けるのである。八百さんには、お礼に、私が昨日別の農家さんから頂いた、金時人参と里芋をおすそ分けして、八百さん宅を後にした。
「大分揃ったね~。あとは、栗とかまぼこと伊達巻と・・・あっ、黒豆。佃煮は、おまけしてもらった煮干しを使うとして、こんにゃくは家にあるし、数の子は、もう買ってるからそのくらいかなあ」
私は、買ってないものを頭に浮かべて、最終目的地のスーパーにやって来た。
ただならぬ雰囲気と、重くのしかかるプレッシャー。今日この10分のためだけに集まった奥様たち、その眼力は狙った獲物を逃さない鷲のよう。しかし、それを隠そうと、買うともしれない余計なものを、カゴの中へ投げ込んで、カモフラージュしていらっしゃる。状況開始まであと5分、ここでは、暗黙のルールがあり、店員さんが鐘を鳴らしてから商品をカゴに入れて良いというものだ。これを守らなかった者は、この街を去ったまでと伝えられている。これに無関係な人は、悪い予感を察知したのか、その場を離れていく。あと10秒タイムセールを待ち望む奥様方が、スーパーの入り口に勢揃いして、アップを済ませる。販売カートまでは、およそ20メートル、単純に行けば体力も筋力もあるのはこの私。だが奴らは、普段使っていない筋力をこの日のために温存しているのだ。とその時は来た。
「ただいまより、牛肉100グラム98円セールを開始しまーす」
カランカランカラン。
一斉にスタートする。やった私のスタートダッシュは完璧このままスピードに乗れば、しかし、右からヒョウ柄の服を来たおばさまが、前方に立ち塞がると、おばさまが咆哮を上げる。それで、後ろの方にいた今年初めての人たちが、バタバタと倒れていくが、私を含め前方を行く精鋭たちが、ヒョウ柄のおばさまを踏み倒していくと、あとはもう乱戦状態。奥様たちの顔は、獲物噛み砕く猛獣のよう。店員さんは、隅っこで打ち震えているが、私も負けじとその手を伸ばすと、容器の発泡スチロールの感触を得て、勢いよく引っ張り上げると、おばさまたちが、次から次へと入れ食いのように釣り上げた。
「お嬢ちゃん、分かるわねそれを渡しなさい」
「そうよ、子供のくせに生意気よ」
「最後の一つだってこと知ってて横取りしたんでしょ」
あーだ、こーだと、好き勝手なことを口々に言っているが、私はそんな挑発に乗るほどヤワじゃない。
「そうです。知ってて取りました。私もこれが欲しいんです」一
一歩また一歩、ザッザッとおばさまたち約20人がじわりじわりと、近づいてくる。後ろは壁、弧を描くように追い詰められては逃げ場がない。もうダメかと諦めそうになった時、
「あの小生意気な娘はどこに行ったんだい」
ヒョウ柄のおばさまが、声を上げてキョロキョロと辺りを見回している。他の人もそれにつられて、そわそわしだした。呆気にとられてポカンとしている私は、1人の女の子に声をかけられた。
「真理亜様、今のうちです。そう長くは持ちませんので」
ハッと我に帰ると、コイオスちゃんが私の手を引いてレジへと走り出した。
「お菓子買ってください」
「クリオス、今は自重しなさい」
「はーい」
パッとお会計を済ませて、家に帰って来た。コイオスちゃんのおかげで何とか生還できた。どんな手品を使ったのだろうかと疑問が残るものの、明日のために早速仕込みを始めるとしよう。
「さて、始めますか」
「真理亜、手伝うわよ」
「あっヒルデさん。それじゃあ重箱を棚から出して洗ってもらえますか」
ヒルデさんと私とでは、ヒルデさんの方が身長がやや高い。私では、棚の1番のものを取るのに少しだけ身長が足りないのだ。
「これでいいのかしら?」
「ハイ、どうもです」
私は今、各農家さんから頂いた野菜たちを輪切りにする作業中である。
「おせちだったかしら?私、初めて食べるわ。そもそも『おせち』ってどういう食べ物なの?」
「おせちとはですね」
私は、1度手を止めておせちの説明を始める。
「おせちとは、節句の1つで、『お、せつく』で、だんだん略されて『おせち』と成りました。そこでその祝いとして、初めの年にご馳走を食べるようになったのです。そしてどういうわけかそのご馳走が、『おせち』と呼ばれ今でも、お正月に食べられているのです。おせち料理は、たくさん種類がありますが、その料理にもそれぞれ異なった。願いが込められているんです」
「へぇ~、知らなかった」
「だから、おせちはありがたく食べてくださいね。叔父さんは、そこがわかってないんです。有り難みもなく、頬張ってしまうので、今年こそ私に感謝させて見せます」
「何だかよくわからないけど、頑張ってね。それと私にできることはまだあるかしら?」
私は、少し考えて冷蔵庫を見る。
「あとは、ほんとんど炊くだけですから放置です。なので、夕食の準備をしましょうか。今日はもうカレーです」
正直なところ、私は疲れてしまったのだお昼も簡単に、カップラーメンにした。年越しそばも食べなければいけないのだが、楽ができるのでオッケーである。それに、漁港で買った海老を豪華に揚げるつもりなので、許してくれるだろう。明日と言わず今日の夜にでも、叔父さんの驚く顔が目に浮かぶようだ。
食材は、やはり吟味してこそであると、1人思う私なのであった。
だけど今年は少し事情が違う。そう家族が増えた。とても嬉しいことだ。それにずっと願っていたことだ。私は姉妹が欲しかった。それがほんの数ヶ月前叶ってしまったのだ。とても立派で頼もしい姉貴分のヒルデさんと、個性豊かな愛らしい双子の妹のコイオスちゃんとクリオスちゃん。彼女たちはみんな私を姉妹として接してくれた。それを見た叔父さんもとても嬉しそうであった。そんな温かい人たちに恵まれて私は幸せ者だと思う。だからこそ来年のお正月のおせちは、少しこだわりたいと考えていた。なにせ私には、これくらいのことしかできないのだから。やはりできることをしなければ。そうと決まれば、早速食材を買いに行かねば、まだ午前11時タイムセールまでは、あと2時間ある。自転車で飛ばせば問題ない。押し寄せる奥様方の波はとても荒い、それは去年の反省を生かし対策を講じるとして、魚介類に関しては、港の市場で財布と相談になるだろう。となれば、一度市場で魚介を手に入れて、うちに戻りそれからタイムセールで、牛肉を勝ち取る他ないか。
「市場もそろそろ終わりが近いし早く行かなきゃ」
私は、バッとコタツから身を乗り出して、コートを引っ掴み自転車にまたがる。そして、一目散に港へと向かった。
港に着くと、競りの片付けが始まっていて、隣の市場はと言うとお客さんで溢れかえっていた。
「ここ最近、海外からのお客さんが増えたのは本当だったのね」
右を見ても、左を見ても外国の人ばかり。はっと我に返って、お目当ての新鮮な魚介を探し始めた。まずは、
「鯛から探そう」
鱗が赤く輝き、目がまだ澄んでいるものを探す。
「おっ真理亜ちゃん。いいのが沢山入ってるよ。何にするかい」
「こんにちは、今日は鯛を探しに来たんだ」
店にいるのは、クラスの友達のお父さんで、いつも贔屓にしてもらっている。実にありがたい。
「鯛は、右端にあるな。もうすぐで正月だからなあ結構売れちまって、後5匹だ。よく見て行ってくれ」
私は、残り5匹の鯛に目を向けるとどれも身が締まっていて、天然物だとすぐにわかる。しかしその中でもひときわ目を惹く物があった。目が曇なく透き通り、鱗の艶も申し分ない。これにしよう。
「これにします」
「はっはー、真理亜ちゃんには敵わんなー。一目で上物を選ぶなんて、大したもんだ。おまけ付けとくよ」
店のおじさんは、煮干しを一袋ビニール袋に入れてくれた。これでいい出汁が取れると喜んだのもつかの間、
「車海老置いてないですか?」
と聞くと、おじさんは苦笑いをして、
「ごめんねー。早朝に売れちゃってさ4件隣の『大漁』って店ならまだ大きいの残ってるかもしれねぇな。見に行ってみっか」
「えっ、いいんですか?お店は・・・」
「でぇ丈夫。心配ねぇ」
なまった口調でおじさんはそう言うと、私の背中を押して、例の店へ連れてくると、そこのお店の人に事情を説明してもらって、割安で10センチ強くらいの海老を売ってくれた。
その店の人とおじさんにお礼を言って、次の目的地へと向かう。
私がやって来たのは、『八百さん』という自家農園をしている人のうちを訪ねた。八百さんとは、結構長い付き合いになる。そんなよしみで八百さんとは、先月口約束だが、正月用のレンコンを貰いに来た。何が正月用かというと、すでに八百さんが煮込んでくれているのだ。なので、私の手間が省けるのである。八百さんには、お礼に、私が昨日別の農家さんから頂いた、金時人参と里芋をおすそ分けして、八百さん宅を後にした。
「大分揃ったね~。あとは、栗とかまぼこと伊達巻と・・・あっ、黒豆。佃煮は、おまけしてもらった煮干しを使うとして、こんにゃくは家にあるし、数の子は、もう買ってるからそのくらいかなあ」
私は、買ってないものを頭に浮かべて、最終目的地のスーパーにやって来た。
ただならぬ雰囲気と、重くのしかかるプレッシャー。今日この10分のためだけに集まった奥様たち、その眼力は狙った獲物を逃さない鷲のよう。しかし、それを隠そうと、買うともしれない余計なものを、カゴの中へ投げ込んで、カモフラージュしていらっしゃる。状況開始まであと5分、ここでは、暗黙のルールがあり、店員さんが鐘を鳴らしてから商品をカゴに入れて良いというものだ。これを守らなかった者は、この街を去ったまでと伝えられている。これに無関係な人は、悪い予感を察知したのか、その場を離れていく。あと10秒タイムセールを待ち望む奥様方が、スーパーの入り口に勢揃いして、アップを済ませる。販売カートまでは、およそ20メートル、単純に行けば体力も筋力もあるのはこの私。だが奴らは、普段使っていない筋力をこの日のために温存しているのだ。とその時は来た。
「ただいまより、牛肉100グラム98円セールを開始しまーす」
カランカランカラン。
一斉にスタートする。やった私のスタートダッシュは完璧このままスピードに乗れば、しかし、右からヒョウ柄の服を来たおばさまが、前方に立ち塞がると、おばさまが咆哮を上げる。それで、後ろの方にいた今年初めての人たちが、バタバタと倒れていくが、私を含め前方を行く精鋭たちが、ヒョウ柄のおばさまを踏み倒していくと、あとはもう乱戦状態。奥様たちの顔は、獲物噛み砕く猛獣のよう。店員さんは、隅っこで打ち震えているが、私も負けじとその手を伸ばすと、容器の発泡スチロールの感触を得て、勢いよく引っ張り上げると、おばさまたちが、次から次へと入れ食いのように釣り上げた。
「お嬢ちゃん、分かるわねそれを渡しなさい」
「そうよ、子供のくせに生意気よ」
「最後の一つだってこと知ってて横取りしたんでしょ」
あーだ、こーだと、好き勝手なことを口々に言っているが、私はそんな挑発に乗るほどヤワじゃない。
「そうです。知ってて取りました。私もこれが欲しいんです」一
一歩また一歩、ザッザッとおばさまたち約20人がじわりじわりと、近づいてくる。後ろは壁、弧を描くように追い詰められては逃げ場がない。もうダメかと諦めそうになった時、
「あの小生意気な娘はどこに行ったんだい」
ヒョウ柄のおばさまが、声を上げてキョロキョロと辺りを見回している。他の人もそれにつられて、そわそわしだした。呆気にとられてポカンとしている私は、1人の女の子に声をかけられた。
「真理亜様、今のうちです。そう長くは持ちませんので」
ハッと我に帰ると、コイオスちゃんが私の手を引いてレジへと走り出した。
「お菓子買ってください」
「クリオス、今は自重しなさい」
「はーい」
パッとお会計を済ませて、家に帰って来た。コイオスちゃんのおかげで何とか生還できた。どんな手品を使ったのだろうかと疑問が残るものの、明日のために早速仕込みを始めるとしよう。
「さて、始めますか」
「真理亜、手伝うわよ」
「あっヒルデさん。それじゃあ重箱を棚から出して洗ってもらえますか」
ヒルデさんと私とでは、ヒルデさんの方が身長がやや高い。私では、棚の1番のものを取るのに少しだけ身長が足りないのだ。
「これでいいのかしら?」
「ハイ、どうもです」
私は今、各農家さんから頂いた野菜たちを輪切りにする作業中である。
「おせちだったかしら?私、初めて食べるわ。そもそも『おせち』ってどういう食べ物なの?」
「おせちとはですね」
私は、1度手を止めておせちの説明を始める。
「おせちとは、節句の1つで、『お、せつく』で、だんだん略されて『おせち』と成りました。そこでその祝いとして、初めの年にご馳走を食べるようになったのです。そしてどういうわけかそのご馳走が、『おせち』と呼ばれ今でも、お正月に食べられているのです。おせち料理は、たくさん種類がありますが、その料理にもそれぞれ異なった。願いが込められているんです」
「へぇ~、知らなかった」
「だから、おせちはありがたく食べてくださいね。叔父さんは、そこがわかってないんです。有り難みもなく、頬張ってしまうので、今年こそ私に感謝させて見せます」
「何だかよくわからないけど、頑張ってね。それと私にできることはまだあるかしら?」
私は、少し考えて冷蔵庫を見る。
「あとは、ほんとんど炊くだけですから放置です。なので、夕食の準備をしましょうか。今日はもうカレーです」
正直なところ、私は疲れてしまったのだお昼も簡単に、カップラーメンにした。年越しそばも食べなければいけないのだが、楽ができるのでオッケーである。それに、漁港で買った海老を豪華に揚げるつもりなので、許してくれるだろう。明日と言わず今日の夜にでも、叔父さんの驚く顔が目に浮かぶようだ。
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