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第一章 転生
第5話 イベリア歴612年 ほれる1
しおりを挟むあーしは毎日、神社で巫女として地域のアイドルをしている。
十二歳のあーしは、モデル体型で女子のフェロモンが半径二メートルに駄々洩れのカリスマだ。今日も自画自賛して、一日の始まりだ。
「朝からモーニング食べて、食事中くらいしか食べる時間ないですからね、じゃ~神社に向かうんじゃ~。」
「また、変な言葉使うのやめれ」
姉とシンズロー構文でふざけながら、二人で朝食をとる。
「あのさ~、ダニエルさ~、ずっと姉ちゃんの事好きだべさね」
「あのさ~、何年も朝から同じ話しないでくれる? もし私が好きだったら、もう結婚してるって何回も話してるっしょ」
「何年も言い続けると、その気になるかもしれないべや……いわゆる洗脳教育よ~。うっ~ししし」
▼△▼△▼△▼△
あ~、ダニ吉とブル吉兄弟。ダニエルが姉ちゃんに惚れる姿が、けなげでいじらしい。
う~~~~~~からかいたい~~~~~~。
でも、今日は止めなければ。昨日やりすぎて涙目だったから、オレのクルミより小さいハートが痛むし、今日だけ我慢しよ。
仕事が終わり、ママに聞いてみた。
「姉ちゃん、ダニエルのこと『またその話……本人がその気がないのに無理だべ。イザベルよく聞きなさい。あなた、好きでもない人と結婚する? あたしは無理だね~』って言ってたけどさ。そもそも、うちとダニエルの家って身内だべ? だから気にしてるんでないかと思って!」
「あ~それね。そもそも三百年前に、ナバラ侯爵と共にこの地に姉ラウラ・ペレスと弟エステバン・ペレスが来て、姉はゴメス神社の嫁になったの。この家は弟エステバンの子孫になるけど、三百年も血が交わってないから、もう他人の様なものよ。当然イレーネも知ってるから。この話は終わりね」
詰んだ~~~ダニ吉~~~~。
次の日、オレはダニエルに距離を置いた。だって、ダニエルが可哀想で、あーしのハートがほんの少しだけ痛む?
……明日からまた、(沈黙)いじるぞ~~、オー!
▼△▼△▼△▼△
数日後、客間に金髪の男性が来ていた。
母に巫女姿のイレーネが呼ばれ、何やら縁談の話をしているようだ。近くに寄ろうとしたら、母が目で「来るな」と言っているので停止した。
あの四十代金髪に嫁入りか……?
客が帰ってから、あーしの大好物である恋愛系の話を聞きたくて姉に質問した。
「家畜いっぱいくれる。来春結婚。帝国の北部貴族、二十歳の次男」
姉の回答は簡潔だった。
「へ~~~貴族次男(微妙)。すご~~~い。姉ちゃん美人だから惚れられたか~。巫女姿コッソリ見てたのかな~~~(キモ~~~~。きっとイヤらしいこと想像してたんだろ~な~、キモ~~~~~)」
「うるさい!(怒り)」
ここは、あ~しの『恋愛小説マニア』の知識で、ハッピー系からエグイ系まで網羅した知識で対応したいが! 現実問題、オレは蚊帳の外だし~、真の実力が発揮できない。
次の日、母から聞いたら、国外の貴族との縁談は領主から国王案件になるので、家同士の問題ではないらしい。
ふ~~~リアル~。なんかシビレル~~~。あぁ~興奮してきた~~~。
ン!・・・になんか誰かに見られてる気がする~ 気のせい?
▼△▼△▼△▼△
(管理官の視点)
この子、……監視していて良いのか?
このまま野に放っても良いかもしれん。楽しそうだし。
十年のコンタクトの件も無かった。
インストールされた知識も未使用だし……ハズレか?
……放つかー。
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