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第7章 紅玉姫の嫁入りと剣聖の片恋慕編
第515話 護られる辛さ(神と呼ばれた少女2)
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この世界の住人にとって、クラスやスキルは別に特別なものではない。
確かに人によって異なる能力を宿しており、その振れ幅はかなり広い。
例えばスキル【身体強化】を持っている人間と持っていない人間が徒競走をするのが無意味なほどだ。
でもやはり、どこまでいってもクラスとかスキル、魔術といったものは個人に帰属する特徴に過ぎない。
それを神聖視するのはどちらかと言えば異端だった。
異世界人であるアラタは、この世界の住民に自分たちの世界にはない能力が付与された理由をはっきりと感じている。
魔物やダンジョンといった超常的な異物の存在する世界で人間が食物連鎖の頂点に立つためだ。
そう考えるのが一番しっくりくる。
しかし、この世界の住民にとってスキルやクラスはそういうものではない。
魔物とかは別にどうでもいいのだ。
ただ元から人体の仕組みとして備わっているものだから。
もう少し学問が進歩して進化論が議論されるようになると多少変化が見られることが期待されるが、これにはもう少し時間を要することになりそうだ。
「剣聖ねぇ……」
アラタは目の前でドーナツを齧っている少女を見た。
ノエルも18歳、今年で19歳になるので少女と呼ぶのは少し厳しい。
かといって女性と呼ぶかと言われると、ちょっと風格に欠ける。
ドーナツの食べかすを頬に付けているようでは、彼女はまだまだ少女だ。
「ほらノエル、お口拭いてください」
「んー」
「まったくしょうがないですねえ」
白い布巾を手に取り、リーゼがノエルの口元を拭く。
ノエルはドーナツで手が塞がっているので仕方がないのだが、だらしがないとアラタは思う。
「テマリ教だっけ?」
「クマリ教です。最初から違うじゃないですか」
「そいつらが何でこいつを狙うの?」
「それはですね……」
リーゼはアラタの質問に答えるために、ある木の板を取り出した。
A4サイズより少し大きいくらいの木の板には、黒いインクで文字が書かれている。
この世界の平均的な識字率はそこまで高くないので、ある程度教養レベルの高い人間を見越しているらしい。
まあこのアトラの街ではかなりの人間が文字の読み書きを出来るので、単に場所に対して最適化されただけかもしれない。
アラタはゆっくりとその文章に目を通していく。
回りくどい表現や難しい文字は一切ない、むしろそれらを意識的に排除した良い文章だ。
「あなたもクラスの神性で幸せになりませんか? ナニコレ嫌がらせ?」
「笑い事じゃないですよ。すでに結構な人数が入信していると聞いています」
「バカなの? バカでしょ」
墓は仏教、元日初詣に神社へ参拝しイースターはテーマパークに遊びに行き、ハロウィンは渋谷で友達と飲み歩きクリスマスは彼女とデートする。
世界各地の宗教行事を取り込んで異様に変質した文化圏出身のアラタには中々理解が難しかった。
彼のような存在は無宗教と呼ばれ、世界的には無神論者と同一視されることも多い。
厳密には両者は全くの別物なのだが、それだけ理解が追いつかない稀有な例だとも言える。
緩~い空気感でカジュアルに色んな宗教の楽しい部分だけピックアップする彼からしてみれば、入信して1つの宗教にガチガチに縛られるというのは窮屈で仕方がない。
リーゼは『あ、この人少し価値観違うんだな』と感じつつ、話を前に進める。
「別に宗教なんてよそ様に迷惑かけなければ誰が何を信じようとどうでもいいんですよ。ただその前提が崩れそうと言っているだけで」
「ストーカーは宗教の問題じゃなくて個人の問題じゃない?」
「それがですね、クマリ教由来っぽいんですよね」
「へぇー」
話を聞くアラタの態度はいまいち真剣味に欠ける。
何というか、危機感を覚えないのだ。
新興宗教のストーカー程度、ノエルからすれば全く問題ない相手。
むしろノエルに接近してボコボコにされる相手が可哀そうまであるとアラタは考える。
しかし事態はそこまで甘くない。
「暗黒騎士のホルダーが1名死亡、黒魔術師が1名襲撃を受けて負傷しました」
「なんだって!?」
まだピンと来ていないアラタの代わりにリアクションを取ったのはノエルだ。
流石に自分のことだから危機感を覚えたらしい。
「もちろん外国の話ですけどね。相手はそういう連中だという事です。これはちゃんと対策しておかないとまずいです」
「大公はなにか言ってんの? 娘のことだろ?」
「クマリ教に対して禁教令を発令するべく貴族院で審議中です。これはまあ通るでしょうが、問題は下に潜られた時です。出来れば先に叩きたい」
「あー、俺がやる感じ?」
アラタはまた厄介ごとの雰囲気を感じ取った。
すでに厄介なことになっているのは確かで、そこに自分が組み込まれてしまう空気のことだ。
ここは自分の屋敷ではなく、貴族院の中にある執務室の1つだった。
リーゼは慣れた手つきでポケットから金貨の入った袋と領収書を取り出してアラタの前に置く。
そこに名前を書いてしまえば、彼の命の値段は袋一杯の金貨と同価値になる。
「毎回思うけどさ、人使い荒いよ」
「私も戦いますから」
ニコニコしているリーゼだが、普通に底知れなくて怖い。
育ちよし容姿よし器量よしの三拍子そろった彼女だが、ノエルのことが絡むと途端に猟奇的になるのはなぜなのだろう。
有無を言わせぬ圧を感じながら、アラタは億で畏まっているノエルを見た。
「お前的にはどうなの?」
「……私はもう、アラタに傷ついてほしくない」
いつの間にか彼女の口の中にあったはずのドーナツは消えていて、服の裾をギュッと握っていた。
ちゃんと手は拭いたのか聞きたくなるところでも、今はそれより大事なことがある。
「俺は戦うのが仕事なんだから、傷つかないのは無理だろ」
「でも……」
ノエルもいい歳なので、頭ではちゃんと分かっているはずだ。
アラタ、リーゼ、クリスたちを前に立てて、自分は後ろで護られる以外の選択肢が無いことを。
仮にノエルが剣を抜くような事態になったとしても、それはアラタたちが戦ってどうにもならなかったときに限るのだと。
だから、ノエルの願いが叶わないことくらい、ノエルはとっくに分かっている。
分かっているが、納得はしたくなかった、ただそれだけだ。
アラタ、リーゼはそれを見て仕方がないなぁと笑いながら立ち上がった。
アラタはすでに金貨の入った袋を懐に納めている。
「ちゃんと護るし、出来るだけ怪我しないようにするから。だから心配すんな」
「アラタの言う通りです。私たち2人とも治癒魔術師ですしね!」
「怪我する前提じゃないか!」
「治れば怪我じゃねーんだよ。なあリーゼ?」
「当然です。ほら、見てくださいよ私の肌、ツルツルでしょ?」
「そうだけど……そうじゃないというか……」
なまじノエルは強いから、本来なら彼らと肩を並べて戦えるから、それがもどかしい。
今まで努力してきて、クラスにも恵まれて、戦う力は身につけてきた。
なのに生まれが、家柄が、立場がそれをよしとしない。
異世界人で、捨て子という設定で生きるアラタとは命の価値が違う。
同じ貴族でも大公の娘という点がリーゼとは違う。
だからこんなに悲しそうな顔をしてしまうのだ。
アラタとリーゼは困った顔でお互い見つめ合った。
手がかかる仲間だと呆れてもいる。
「リーゼどうするよ?」
「アラタがチューしたら納得してくれるんじゃないですか?」
「ざけんな。もうちょっとまともな案を出せ」
「まともなんですけどねぇ」
リーゼを頼ってもまともな案が出ないとアラタは諦めて自分で何とかしようとする。
何とかするってどうするねんと思ったが、しっかりしないと肝心のノエルのテンションがダダ下がりだ。
それじゃあ護る護らないの話以前の問題になってしまう。
アラタは椅子に座って縮こまっているノエルの横に立った。
「ごねても結果は同じなんだから、あんまぐずるなよ」
「拗ねてないもん」
「……どうしたら納得してくれる?」
「結婚して」
「それはちょっと」
「じゃあチュッてして」
「それもちょっと」
「じゃあギュッてして」
「それもちょっと」
「じゃあ何ならしてくれるの?」
「怪我しないようにするのも含めて全力でお前を護る。それじゃだめ?」
先ほどと同じことを少しニュアンスを変えてもう一度言ってみる。
嘘じゃない、心の底から誓ったことだ。
ノエルだって、普段何かと嘘をつきがちなアラタが本当のことを言っているのだと理解している。
まだ納得はできないが、この辺りが落としどころかなとも思う。
ノエルがアラタに抱きつこうとした。
「ちょっとくらいいいじゃん」
ノエルの両手はアラタによって取り押さえられていて、彼女の体は途中で止まっている。
「ダメ」
「ケチ」
「ケチでもいいよ。それでノエルが無事ならね」
「……っ、んっ……わたっ、私も戦うから」
「チャンスがあればな」
アラタはそう言いながらリーゼの方を向いた。
チャンスなんて回すんじゃねえぞと言外に言っている。
リーゼだってそのつもりだ。
ノエルに剣を抜く機会すら与えず事態を鎮圧してみせると意気込んでいる。
「となれば、まずは敵の拠点や構成員の調査ですね」
「その辺は俺とクリスがやっとく。リーゼは強行捜査の根回しとかそっちを頼む」
「分かりました」
「アラタ、私は——」
「お前は餌らしくしてろ」
「酷い! もっと何かあるだろう!」
「はいはい分かったからドーナツでも食っとけ」
「ムキー! 子ども扱いしないで!」
クマリ教と事を構える以上、ターゲットになると予測されるノエルを矢面に出すわけにはいかない。
アラタやリーゼがそう考えるほど、ノエルの立場と気持ちは辛いものになる。
護られる側だって辛いのだ。
確かに人によって異なる能力を宿しており、その振れ幅はかなり広い。
例えばスキル【身体強化】を持っている人間と持っていない人間が徒競走をするのが無意味なほどだ。
でもやはり、どこまでいってもクラスとかスキル、魔術といったものは個人に帰属する特徴に過ぎない。
それを神聖視するのはどちらかと言えば異端だった。
異世界人であるアラタは、この世界の住民に自分たちの世界にはない能力が付与された理由をはっきりと感じている。
魔物やダンジョンといった超常的な異物の存在する世界で人間が食物連鎖の頂点に立つためだ。
そう考えるのが一番しっくりくる。
しかし、この世界の住民にとってスキルやクラスはそういうものではない。
魔物とかは別にどうでもいいのだ。
ただ元から人体の仕組みとして備わっているものだから。
もう少し学問が進歩して進化論が議論されるようになると多少変化が見られることが期待されるが、これにはもう少し時間を要することになりそうだ。
「剣聖ねぇ……」
アラタは目の前でドーナツを齧っている少女を見た。
ノエルも18歳、今年で19歳になるので少女と呼ぶのは少し厳しい。
かといって女性と呼ぶかと言われると、ちょっと風格に欠ける。
ドーナツの食べかすを頬に付けているようでは、彼女はまだまだ少女だ。
「ほらノエル、お口拭いてください」
「んー」
「まったくしょうがないですねえ」
白い布巾を手に取り、リーゼがノエルの口元を拭く。
ノエルはドーナツで手が塞がっているので仕方がないのだが、だらしがないとアラタは思う。
「テマリ教だっけ?」
「クマリ教です。最初から違うじゃないですか」
「そいつらが何でこいつを狙うの?」
「それはですね……」
リーゼはアラタの質問に答えるために、ある木の板を取り出した。
A4サイズより少し大きいくらいの木の板には、黒いインクで文字が書かれている。
この世界の平均的な識字率はそこまで高くないので、ある程度教養レベルの高い人間を見越しているらしい。
まあこのアトラの街ではかなりの人間が文字の読み書きを出来るので、単に場所に対して最適化されただけかもしれない。
アラタはゆっくりとその文章に目を通していく。
回りくどい表現や難しい文字は一切ない、むしろそれらを意識的に排除した良い文章だ。
「あなたもクラスの神性で幸せになりませんか? ナニコレ嫌がらせ?」
「笑い事じゃないですよ。すでに結構な人数が入信していると聞いています」
「バカなの? バカでしょ」
墓は仏教、元日初詣に神社へ参拝しイースターはテーマパークに遊びに行き、ハロウィンは渋谷で友達と飲み歩きクリスマスは彼女とデートする。
世界各地の宗教行事を取り込んで異様に変質した文化圏出身のアラタには中々理解が難しかった。
彼のような存在は無宗教と呼ばれ、世界的には無神論者と同一視されることも多い。
厳密には両者は全くの別物なのだが、それだけ理解が追いつかない稀有な例だとも言える。
緩~い空気感でカジュアルに色んな宗教の楽しい部分だけピックアップする彼からしてみれば、入信して1つの宗教にガチガチに縛られるというのは窮屈で仕方がない。
リーゼは『あ、この人少し価値観違うんだな』と感じつつ、話を前に進める。
「別に宗教なんてよそ様に迷惑かけなければ誰が何を信じようとどうでもいいんですよ。ただその前提が崩れそうと言っているだけで」
「ストーカーは宗教の問題じゃなくて個人の問題じゃない?」
「それがですね、クマリ教由来っぽいんですよね」
「へぇー」
話を聞くアラタの態度はいまいち真剣味に欠ける。
何というか、危機感を覚えないのだ。
新興宗教のストーカー程度、ノエルからすれば全く問題ない相手。
むしろノエルに接近してボコボコにされる相手が可哀そうまであるとアラタは考える。
しかし事態はそこまで甘くない。
「暗黒騎士のホルダーが1名死亡、黒魔術師が1名襲撃を受けて負傷しました」
「なんだって!?」
まだピンと来ていないアラタの代わりにリアクションを取ったのはノエルだ。
流石に自分のことだから危機感を覚えたらしい。
「もちろん外国の話ですけどね。相手はそういう連中だという事です。これはちゃんと対策しておかないとまずいです」
「大公はなにか言ってんの? 娘のことだろ?」
「クマリ教に対して禁教令を発令するべく貴族院で審議中です。これはまあ通るでしょうが、問題は下に潜られた時です。出来れば先に叩きたい」
「あー、俺がやる感じ?」
アラタはまた厄介ごとの雰囲気を感じ取った。
すでに厄介なことになっているのは確かで、そこに自分が組み込まれてしまう空気のことだ。
ここは自分の屋敷ではなく、貴族院の中にある執務室の1つだった。
リーゼは慣れた手つきでポケットから金貨の入った袋と領収書を取り出してアラタの前に置く。
そこに名前を書いてしまえば、彼の命の値段は袋一杯の金貨と同価値になる。
「毎回思うけどさ、人使い荒いよ」
「私も戦いますから」
ニコニコしているリーゼだが、普通に底知れなくて怖い。
育ちよし容姿よし器量よしの三拍子そろった彼女だが、ノエルのことが絡むと途端に猟奇的になるのはなぜなのだろう。
有無を言わせぬ圧を感じながら、アラタは億で畏まっているノエルを見た。
「お前的にはどうなの?」
「……私はもう、アラタに傷ついてほしくない」
いつの間にか彼女の口の中にあったはずのドーナツは消えていて、服の裾をギュッと握っていた。
ちゃんと手は拭いたのか聞きたくなるところでも、今はそれより大事なことがある。
「俺は戦うのが仕事なんだから、傷つかないのは無理だろ」
「でも……」
ノエルもいい歳なので、頭ではちゃんと分かっているはずだ。
アラタ、リーゼ、クリスたちを前に立てて、自分は後ろで護られる以外の選択肢が無いことを。
仮にノエルが剣を抜くような事態になったとしても、それはアラタたちが戦ってどうにもならなかったときに限るのだと。
だから、ノエルの願いが叶わないことくらい、ノエルはとっくに分かっている。
分かっているが、納得はしたくなかった、ただそれだけだ。
アラタ、リーゼはそれを見て仕方がないなぁと笑いながら立ち上がった。
アラタはすでに金貨の入った袋を懐に納めている。
「ちゃんと護るし、出来るだけ怪我しないようにするから。だから心配すんな」
「アラタの言う通りです。私たち2人とも治癒魔術師ですしね!」
「怪我する前提じゃないか!」
「治れば怪我じゃねーんだよ。なあリーゼ?」
「当然です。ほら、見てくださいよ私の肌、ツルツルでしょ?」
「そうだけど……そうじゃないというか……」
なまじノエルは強いから、本来なら彼らと肩を並べて戦えるから、それがもどかしい。
今まで努力してきて、クラスにも恵まれて、戦う力は身につけてきた。
なのに生まれが、家柄が、立場がそれをよしとしない。
異世界人で、捨て子という設定で生きるアラタとは命の価値が違う。
同じ貴族でも大公の娘という点がリーゼとは違う。
だからこんなに悲しそうな顔をしてしまうのだ。
アラタとリーゼは困った顔でお互い見つめ合った。
手がかかる仲間だと呆れてもいる。
「リーゼどうするよ?」
「アラタがチューしたら納得してくれるんじゃないですか?」
「ざけんな。もうちょっとまともな案を出せ」
「まともなんですけどねぇ」
リーゼを頼ってもまともな案が出ないとアラタは諦めて自分で何とかしようとする。
何とかするってどうするねんと思ったが、しっかりしないと肝心のノエルのテンションがダダ下がりだ。
それじゃあ護る護らないの話以前の問題になってしまう。
アラタは椅子に座って縮こまっているノエルの横に立った。
「ごねても結果は同じなんだから、あんまぐずるなよ」
「拗ねてないもん」
「……どうしたら納得してくれる?」
「結婚して」
「それはちょっと」
「じゃあチュッてして」
「それもちょっと」
「じゃあギュッてして」
「それもちょっと」
「じゃあ何ならしてくれるの?」
「怪我しないようにするのも含めて全力でお前を護る。それじゃだめ?」
先ほどと同じことを少しニュアンスを変えてもう一度言ってみる。
嘘じゃない、心の底から誓ったことだ。
ノエルだって、普段何かと嘘をつきがちなアラタが本当のことを言っているのだと理解している。
まだ納得はできないが、この辺りが落としどころかなとも思う。
ノエルがアラタに抱きつこうとした。
「ちょっとくらいいいじゃん」
ノエルの両手はアラタによって取り押さえられていて、彼女の体は途中で止まっている。
「ダメ」
「ケチ」
「ケチでもいいよ。それでノエルが無事ならね」
「……っ、んっ……わたっ、私も戦うから」
「チャンスがあればな」
アラタはそう言いながらリーゼの方を向いた。
チャンスなんて回すんじゃねえぞと言外に言っている。
リーゼだってそのつもりだ。
ノエルに剣を抜く機会すら与えず事態を鎮圧してみせると意気込んでいる。
「となれば、まずは敵の拠点や構成員の調査ですね」
「その辺は俺とクリスがやっとく。リーゼは強行捜査の根回しとかそっちを頼む」
「分かりました」
「アラタ、私は——」
「お前は餌らしくしてろ」
「酷い! もっと何かあるだろう!」
「はいはい分かったからドーナツでも食っとけ」
「ムキー! 子ども扱いしないで!」
クマリ教と事を構える以上、ターゲットになると予測されるノエルを矢面に出すわけにはいかない。
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護られる側だって辛いのだ。
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