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織畑ナズナの姐さん飯-18[葱鮪鍋]
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投稿日:2022.1.2
【葱鮪鍋】
あなたと出会ったときも
結婚を申し込まれたときも
レンカが生まれたときも
1つの命が終わるのときも
年があけた頃でしたね。
今日私はレンカと人間の世界ですが、神々の結界で守られた不可侵領域の墓地へ行ってまいりました。稲荷神権限で夫の墓地を丸ごとここへ移してもらったのです。こうしなければ開発の進む人間の世界では、古い墓地とすら認識さずに撤去されてしまう可能性がありました。
少し、私が火の稲荷神になる前の話をしましょう。
時はまだ江戸。母のもとから独り立ちしたばかりの私は、人間の暮らしを学ぶ場所を探していました。色々な場所を見て回った結果、港町郊外の鍛冶屋で1人で鏃を打つ青年の仕事に興味をもって、思わず妖狐姿のまま近くで見入ってしまいます。(※乱世の世も落ち着いていたので、この当時の武具は工芸品の意味合いの方が強くなっていました。鏃も狩り用か粧飾品が中心でした。)
当時は稲荷信仰が強く、人々も常識外な存在に対して現在ほど恐怖をもっていませんでいした。それでも、いきなり見知らぬ妖狐がひょっこり入ってきやら驚くものです。気づいた瞬間、追い出されるかな?と思ったのですが……打ち終わった彼は私を抱きかかえると、鍛冶場の熱で溶けた体の雪を手ぬぐいで拭きました。
人間に初めて触れられて焦った私は、通常すぐには見せない姿なんですけど、思わずケモ耳と尻尾の残る人の姿をとって自分でやると言ったのです。ちなみに神格の低い一般的な妖狐うちは体が霊体化できないので、普通に人に見えるんですよね。このときの姿は今で言えば女子高入学当時くらい?レンカと同じくらいの見た目年齢です。
現代人の恋愛感覚からするとおかしいと思われるかもしれませんけど、その出来事だけでここで暮らそうと思ったのです。SNSのない時代は出会いの機会が限定されるので、ある意味では今よりも貴重な出会いがあっと言えるかもしれません。まだ上手く話せない人の言葉で『ここに住んでもいい?』と言ったあの瞬間が、のち夫となる焔太との生活の始まりでした。(※当時はまた名字が一般的にありません。私の織畑も後の時代に母と考えてつけたものです。)
言っておきますが、彼はお世辞にもイケメンではありませよ。ジャニー○に応募しても書類選考にすら通りません。人間の娘の恋愛感覚は分かりませんが、霊や妖という存在に近い我々は【魂そのものの美しさ】に惹かれるのです。
日常生活の手伝いから始まり、火の管理も手伝うようになった頃に焔太は『先祖代々伝わる神弓[天之麻迦古弓]を打ち直したい。』と私に相談してきました。本来、神話の時代に創造された神器クラスは人の手で修復・改良することはできません。古の戦いで妖力(または魔力)を失っているので、それを自力補充できない人間は一般的な武器と同等の扱いしかできないのです。陰陽師のような霊力を持つ人間でも、神属と性質が違うので不可能です。
不可能なのですが……稲荷の卵である妖狐ならワンチャンあります。私は協力を引き受けました。仕事の合間に1年以上にも及ぶ修復を続ける中、私の人生(狐生?)最大のハッピーイベントがおきました。
焔太からの結婚の申し入れです。私の立場上、正式な婚姻ではなかったのですが、私は受け入れました。夫婦となったことで何かしらのブーストがかかったのか、修復は一気にペースアップしました。
修復を終えた神弓は夫婦それぞれの名をとり、[天之麻迦古弓-薺焔-](あめのまかこゆみ-さいえん-)として復活します。
それから数ヶ月後、もう1つ大仕事がありました。出産です。
稲荷は善狐認定された妖狐からの進化が一般的です。ただ例外として、信仰心が全盛期だったこの時代には、稀に人間との間に子を生む者もいて、その子が同じ流れをたどることがあります。そう……このとき生まれた子が、娘のレンカです。
3人での生活はとても幸せでした。休日引きこもりとなってしまった今では信じられないくらいお転婆だったレンカ。私が見てないとこで娘に甘い夫への説教。3人で出かけた港の市場。地元名物の葱鮪鍋で温まった雪の日。
しかし、あまりも一瞬で終わったのです。人間の一生というものが短すぎて。彼が死んだ後に言ったレンカの言葉、はっきりと覚えてます。『私、永遠に近い時を生きている間に……お父さんの思い出、消えちゃうのかな。』
私の血の濃いレンカの体質は妖狐(稲荷)と同等。つまり、寿命の概念が無いに等しいのです。彼女意見を完全否定することができませんでした。でも、確実に言えることは……
『あなたがいること次第が、彼がいきていた証。だから、すべてを忘れることはありえない。』
レンカが私の言葉で涙を拭き、笑顔になったときでした。
恵比寿様が現れたのです。偶然にも彼の管轄の1つで生活していた私は、この港町に来た頃から恵比寿様とは知り合いでした。結婚と出産も人間の知らないところで祝ってくれました。
いつも笑顔だった恵比寿様がこのときだけは、七福神の正装に真剣な顔でした。
『ナズナよ。葛の葉からの伝言を伝える。そなたを善狐と認定。また、天之麻迦古弓を修復した功績を特例と扱う。一般稲荷の期間を省略し、火の稲荷神として任命する。当面は葛の葉直々の任務にあたること。』
数日後。一緒に旅立とうかと思っていたレンカは、独り立ちして稲荷神を目指す修行をすると言いましたので、ここでしばらくのお別れです。
でも……1人旅ではありません。私には夫の思いが込められた神弓があります。
いずれレンカに(強制的に)引き継ぐことになる火の稲荷神の正装を身にまとい、葛の葉様の無茶振りに答える旅に出たのでした。
というのが、私のエピソードゼロ的な物語です。
火の稲荷神の仕事も落ち着いた今、お母様とレンカと暮らす日は新しい幸せです。
人が晩ごはんを作ろうとしている後ろで、2人がポケモ○の通信をしてますけど。レンカもせっかく引き継いだ正装を着ないで、連休はずっとジャージ一択のゲーマー生活。まあ、部屋から出るだけマシですか。お母様もゲーム好きで一緒に楽しんでいるので。
さてと、今夜私が紹介するのは葱鮪鍋です。夫婦生活していた頃の港町の名物ですね。
本当はトロを使うのですが、現代では高価なので赤身のブロックを使います。昔はタダ同然だったのと、恵比寿様からマグロまるごとのお裾分けもありました。今年もお裾分けはあったのですけど、お正月料理で使ってしまいましたから。今、うちは住み込み含めるとけっこうな食料の消費量なんですよ。
正月料理一番サボったくせに、一番食いまくったタマモ先輩はテンション上がって脱衣麻雀を提案、ボロ負けして全裸でやけ酒、その後マッパで廊下に吐いたまま居眠りという愚行をしたため、被害者全員一致で[1月中は飲酒禁止の刑]にしました。
失礼。愚痴りました。
赤身のブロックも見つからない。または高くてちょっと……という方は、刺し身でも代用可能です。
葱鮪鍋も味噌汁のように地方や家庭で作り方と味付けが違います。なので今回は、現代の織畑家の作り方で紹介します。
[1]マグロ赤身ブロック(または刺し身)を切って醤油に漬ける
サイコロステーキのイメージで切ってください。懐かしさを感じ取った2人が通信をやめてやってきたので、レンカにはサイコロ状に切る作業と醤油漬けを頼みました。醤油はドブ漬けにはしないようし、混ぜて全体に馴染む程度に。ちょっと溜まりができる程度は使い道があるので問題ないです。他の工程が終わるまでこのまま放置。
[2]長ネギを切って焼く
レンカにマグロ赤身を任せている間、お母様にネギをざっくりと切ってもらっていました。一口サイズで切ると言ったほうが分かりやすいですね。葱鮪鍋に使用する鍋に油を引いて、切ったネギを焼きます。両面に焦げ目が着くように。
[3]鍋に水を入れる
何mlとか考えるよりも、装う器で人数分カウントして入れてください。
[4]めんつゆを入れる
今回、めんつゆはメインの味ではありません。めんつゆの味がかなり薄味程度になるように。よく分からない場合は、水に薄く色がついた時点でストップ。
[5]沸騰するまで煮込んだらマグロを入れる
沸騰したら溜まりになった醤油を道連れにしないよう、漬けたマグロだけを鍋に。レンカ、もっと静かに入れて!お湯飛んだ!
[6]溜まり醤油を少量入れる
マグロに火が通ったら、黙りの醤油を少々。木べらに1回ワンクッション垂らしたものを混ぜたら一度味見。薄味醤油にできていれば完成。足りない場合は追加。溜まり分でも足りない場合は、普通に醤油追加。温めなおすことを前提する場合は、より薄く仕上げておきましょう。蒸発分を計算に入れないといけません。
さて、できました。現代で手に入れやすい調味料の関係で手順と味は変わっていますが、大切な思い出の1品であることには間違い有りません。ネギの風味がマグロを包み、マグロの旨味がネギの旨味が増します。一緒に食べるのは普通の白いご飯で。余計なものはいりません。できたてはネギの中の熱湯が飛び出す[ネギビーム]にご注意。人間の場合、口の中の上の皮が剥けます。
今日の食事中、住み込み組に違和感無く混じって晩御飯を食べるソラちゃんに『夫の魂に会いたくないのか?』ときかれました。でも、私はそれは望みません。
以前、布袋尊様から話きいた話だと夫は『彼女が旅立ったように、私も新たな旅にでよう。』と死後すぐに転生を希望し、あの世にはいないとのこと。時間をかければ輪廻転生を巡る魂の中から探し出すこと自体は可能。ただし、記憶は引き継いでいないと。つまり、他人としてしか会えないのです。晴明くんのように祀神になる人間もいますが、それは超レアケースです。
悲しい現実であると同時に、二度と同じことは起きない、短い奇跡の時間だったとも言えます。私は、あの人が生きていた証拠であるレンカと自分の人生を生きます。それがあの人が何も心配せず、安心して次の命を得られる方法だと思うので。
今回は一部を除き、エピソードゼロを含んだややシリアスな展開でした。次回はたぶん、平常運転に戻るでしょう。
それではまた次回、よろしくお願いします。
【葱鮪鍋:材料(2人~3人分の目安)】
・鮪赤身…1ブロック(刺し身の場合は同量を準備)
・長ネギ…2本
・めんつゆ…少々(超薄味狙い)
・植物性油…少々(織畑家ではオリーブオイルを使用)
・醤油…適量(仕上げは薄味狙い推奨)
※食べたい量や好みの配分に合わせて消費量を調整してください。鮪はトロを使用する場合、漬けにする必要はありません。
【葱鮪鍋】
あなたと出会ったときも
結婚を申し込まれたときも
レンカが生まれたときも
1つの命が終わるのときも
年があけた頃でしたね。
今日私はレンカと人間の世界ですが、神々の結界で守られた不可侵領域の墓地へ行ってまいりました。稲荷神権限で夫の墓地を丸ごとここへ移してもらったのです。こうしなければ開発の進む人間の世界では、古い墓地とすら認識さずに撤去されてしまう可能性がありました。
少し、私が火の稲荷神になる前の話をしましょう。
時はまだ江戸。母のもとから独り立ちしたばかりの私は、人間の暮らしを学ぶ場所を探していました。色々な場所を見て回った結果、港町郊外の鍛冶屋で1人で鏃を打つ青年の仕事に興味をもって、思わず妖狐姿のまま近くで見入ってしまいます。(※乱世の世も落ち着いていたので、この当時の武具は工芸品の意味合いの方が強くなっていました。鏃も狩り用か粧飾品が中心でした。)
当時は稲荷信仰が強く、人々も常識外な存在に対して現在ほど恐怖をもっていませんでいした。それでも、いきなり見知らぬ妖狐がひょっこり入ってきやら驚くものです。気づいた瞬間、追い出されるかな?と思ったのですが……打ち終わった彼は私を抱きかかえると、鍛冶場の熱で溶けた体の雪を手ぬぐいで拭きました。
人間に初めて触れられて焦った私は、通常すぐには見せない姿なんですけど、思わずケモ耳と尻尾の残る人の姿をとって自分でやると言ったのです。ちなみに神格の低い一般的な妖狐うちは体が霊体化できないので、普通に人に見えるんですよね。このときの姿は今で言えば女子高入学当時くらい?レンカと同じくらいの見た目年齢です。
現代人の恋愛感覚からするとおかしいと思われるかもしれませんけど、その出来事だけでここで暮らそうと思ったのです。SNSのない時代は出会いの機会が限定されるので、ある意味では今よりも貴重な出会いがあっと言えるかもしれません。まだ上手く話せない人の言葉で『ここに住んでもいい?』と言ったあの瞬間が、のち夫となる焔太との生活の始まりでした。(※当時はまた名字が一般的にありません。私の織畑も後の時代に母と考えてつけたものです。)
言っておきますが、彼はお世辞にもイケメンではありませよ。ジャニー○に応募しても書類選考にすら通りません。人間の娘の恋愛感覚は分かりませんが、霊や妖という存在に近い我々は【魂そのものの美しさ】に惹かれるのです。
日常生活の手伝いから始まり、火の管理も手伝うようになった頃に焔太は『先祖代々伝わる神弓[天之麻迦古弓]を打ち直したい。』と私に相談してきました。本来、神話の時代に創造された神器クラスは人の手で修復・改良することはできません。古の戦いで妖力(または魔力)を失っているので、それを自力補充できない人間は一般的な武器と同等の扱いしかできないのです。陰陽師のような霊力を持つ人間でも、神属と性質が違うので不可能です。
不可能なのですが……稲荷の卵である妖狐ならワンチャンあります。私は協力を引き受けました。仕事の合間に1年以上にも及ぶ修復を続ける中、私の人生(狐生?)最大のハッピーイベントがおきました。
焔太からの結婚の申し入れです。私の立場上、正式な婚姻ではなかったのですが、私は受け入れました。夫婦となったことで何かしらのブーストがかかったのか、修復は一気にペースアップしました。
修復を終えた神弓は夫婦それぞれの名をとり、[天之麻迦古弓-薺焔-](あめのまかこゆみ-さいえん-)として復活します。
それから数ヶ月後、もう1つ大仕事がありました。出産です。
稲荷は善狐認定された妖狐からの進化が一般的です。ただ例外として、信仰心が全盛期だったこの時代には、稀に人間との間に子を生む者もいて、その子が同じ流れをたどることがあります。そう……このとき生まれた子が、娘のレンカです。
3人での生活はとても幸せでした。休日引きこもりとなってしまった今では信じられないくらいお転婆だったレンカ。私が見てないとこで娘に甘い夫への説教。3人で出かけた港の市場。地元名物の葱鮪鍋で温まった雪の日。
しかし、あまりも一瞬で終わったのです。人間の一生というものが短すぎて。彼が死んだ後に言ったレンカの言葉、はっきりと覚えてます。『私、永遠に近い時を生きている間に……お父さんの思い出、消えちゃうのかな。』
私の血の濃いレンカの体質は妖狐(稲荷)と同等。つまり、寿命の概念が無いに等しいのです。彼女意見を完全否定することができませんでした。でも、確実に言えることは……
『あなたがいること次第が、彼がいきていた証。だから、すべてを忘れることはありえない。』
レンカが私の言葉で涙を拭き、笑顔になったときでした。
恵比寿様が現れたのです。偶然にも彼の管轄の1つで生活していた私は、この港町に来た頃から恵比寿様とは知り合いでした。結婚と出産も人間の知らないところで祝ってくれました。
いつも笑顔だった恵比寿様がこのときだけは、七福神の正装に真剣な顔でした。
『ナズナよ。葛の葉からの伝言を伝える。そなたを善狐と認定。また、天之麻迦古弓を修復した功績を特例と扱う。一般稲荷の期間を省略し、火の稲荷神として任命する。当面は葛の葉直々の任務にあたること。』
数日後。一緒に旅立とうかと思っていたレンカは、独り立ちして稲荷神を目指す修行をすると言いましたので、ここでしばらくのお別れです。
でも……1人旅ではありません。私には夫の思いが込められた神弓があります。
いずれレンカに(強制的に)引き継ぐことになる火の稲荷神の正装を身にまとい、葛の葉様の無茶振りに答える旅に出たのでした。
というのが、私のエピソードゼロ的な物語です。
火の稲荷神の仕事も落ち着いた今、お母様とレンカと暮らす日は新しい幸せです。
人が晩ごはんを作ろうとしている後ろで、2人がポケモ○の通信をしてますけど。レンカもせっかく引き継いだ正装を着ないで、連休はずっとジャージ一択のゲーマー生活。まあ、部屋から出るだけマシですか。お母様もゲーム好きで一緒に楽しんでいるので。
さてと、今夜私が紹介するのは葱鮪鍋です。夫婦生活していた頃の港町の名物ですね。
本当はトロを使うのですが、現代では高価なので赤身のブロックを使います。昔はタダ同然だったのと、恵比寿様からマグロまるごとのお裾分けもありました。今年もお裾分けはあったのですけど、お正月料理で使ってしまいましたから。今、うちは住み込み含めるとけっこうな食料の消費量なんですよ。
正月料理一番サボったくせに、一番食いまくったタマモ先輩はテンション上がって脱衣麻雀を提案、ボロ負けして全裸でやけ酒、その後マッパで廊下に吐いたまま居眠りという愚行をしたため、被害者全員一致で[1月中は飲酒禁止の刑]にしました。
失礼。愚痴りました。
赤身のブロックも見つからない。または高くてちょっと……という方は、刺し身でも代用可能です。
葱鮪鍋も味噌汁のように地方や家庭で作り方と味付けが違います。なので今回は、現代の織畑家の作り方で紹介します。
[1]マグロ赤身ブロック(または刺し身)を切って醤油に漬ける
サイコロステーキのイメージで切ってください。懐かしさを感じ取った2人が通信をやめてやってきたので、レンカにはサイコロ状に切る作業と醤油漬けを頼みました。醤油はドブ漬けにはしないようし、混ぜて全体に馴染む程度に。ちょっと溜まりができる程度は使い道があるので問題ないです。他の工程が終わるまでこのまま放置。
[2]長ネギを切って焼く
レンカにマグロ赤身を任せている間、お母様にネギをざっくりと切ってもらっていました。一口サイズで切ると言ったほうが分かりやすいですね。葱鮪鍋に使用する鍋に油を引いて、切ったネギを焼きます。両面に焦げ目が着くように。
[3]鍋に水を入れる
何mlとか考えるよりも、装う器で人数分カウントして入れてください。
[4]めんつゆを入れる
今回、めんつゆはメインの味ではありません。めんつゆの味がかなり薄味程度になるように。よく分からない場合は、水に薄く色がついた時点でストップ。
[5]沸騰するまで煮込んだらマグロを入れる
沸騰したら溜まりになった醤油を道連れにしないよう、漬けたマグロだけを鍋に。レンカ、もっと静かに入れて!お湯飛んだ!
[6]溜まり醤油を少量入れる
マグロに火が通ったら、黙りの醤油を少々。木べらに1回ワンクッション垂らしたものを混ぜたら一度味見。薄味醤油にできていれば完成。足りない場合は追加。溜まり分でも足りない場合は、普通に醤油追加。温めなおすことを前提する場合は、より薄く仕上げておきましょう。蒸発分を計算に入れないといけません。
さて、できました。現代で手に入れやすい調味料の関係で手順と味は変わっていますが、大切な思い出の1品であることには間違い有りません。ネギの風味がマグロを包み、マグロの旨味がネギの旨味が増します。一緒に食べるのは普通の白いご飯で。余計なものはいりません。できたてはネギの中の熱湯が飛び出す[ネギビーム]にご注意。人間の場合、口の中の上の皮が剥けます。
今日の食事中、住み込み組に違和感無く混じって晩御飯を食べるソラちゃんに『夫の魂に会いたくないのか?』ときかれました。でも、私はそれは望みません。
以前、布袋尊様から話きいた話だと夫は『彼女が旅立ったように、私も新たな旅にでよう。』と死後すぐに転生を希望し、あの世にはいないとのこと。時間をかければ輪廻転生を巡る魂の中から探し出すこと自体は可能。ただし、記憶は引き継いでいないと。つまり、他人としてしか会えないのです。晴明くんのように祀神になる人間もいますが、それは超レアケースです。
悲しい現実であると同時に、二度と同じことは起きない、短い奇跡の時間だったとも言えます。私は、あの人が生きていた証拠であるレンカと自分の人生を生きます。それがあの人が何も心配せず、安心して次の命を得られる方法だと思うので。
今回は一部を除き、エピソードゼロを含んだややシリアスな展開でした。次回はたぶん、平常運転に戻るでしょう。
それではまた次回、よろしくお願いします。
【葱鮪鍋:材料(2人~3人分の目安)】
・鮪赤身…1ブロック(刺し身の場合は同量を準備)
・長ネギ…2本
・めんつゆ…少々(超薄味狙い)
・植物性油…少々(織畑家ではオリーブオイルを使用)
・醤油…適量(仕上げは薄味狙い推奨)
※食べたい量や好みの配分に合わせて消費量を調整してください。鮪はトロを使用する場合、漬けにする必要はありません。
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