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第3話 義妹はずっと悩んでいた
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「ゆ、雄介お兄ちゃん……」
「お、おお。その……なんだ。勝手に入って悪かったな」
「…………見た?」
佐奈は目をキョロキョロと左右に動かして、そんなことを聞いた。顔は真っ赤になっており、長髪の黒髪を手でくるくると巻いては、ほどいてを繰り返している。なかなかの挙動不審になっている。
でも、そのおどおどしている義妹の姿がどういうわけか非常に愛らしい。これも佐奈との距離が近くなって、兄弟愛のような感情が芽生えてきているからなのだろうか?
「見たっていうのは……あれか。そのぅ……PCで乙女ゲームっていうのか。それをやってたのなら見たぞ」
「うう……やっぱり見られてた。ゆーすけお兄ちゃんには絶対に見つかりたくなかったのに」
「どうして見られたくなかったんだ? お兄ちゃんなら別に……」
「だって、乙女ゲームなんてプレイしてるってお兄ちゃん知ったら、私のこと気持ち悪いって思うでしょ」
佐奈が目尻に大粒の涙を溜めて、訴えるような目つきで俺の方を見つめてくる。キュッと唇を摘むんで、下腹部のあたりにはぎゅっと力強く結ばれた拳がある。
その佐奈の必死な姿を見て、俺はお兄ちゃんとして、かなり心にくるものがあった。
「佐奈……。俺はそんなこと絶対に思わないぞ。乙女ゲームだって立派な趣味の一つだ。趣味に優劣なんてつける世の中の方が間違っていると、俺は思うぞ」
「嘘……」
「嘘なんかじゃない。佐奈……ごめんな。今までお前の気持ちを理解してあげられなくて……お兄ちゃん失格だな」
俺は目線を下にさげて、佐奈の足元の方を見つめた。いたたまれなかった。情けなかった。
俺も目の中に涙が溜まってきたからだろうか。やけに佐奈の足元が濡れていることに気がついた。
(ん……どうして佐奈の足元がこんなにも濡れているんだろうか。おまけに太ももの方も……濡れて)
俺がそんなことを涙ながらに考えていると。
「お兄ちゃんっっっっ!!!!」
「おうわぁぁ!!!!」
佐奈が急に俺の胸の中に飛び込んできた。ワンワンと無我夢中で泣いている姿を見ると、まだまだ佐奈も子供なんだなと、お兄ちゃんとして思い知らされる。
「私ね、ずっとお兄ちゃんに知って欲しかったの。私のこともっと!」
「おお、そうだったのか。これからは佐奈のこといっぱい教えてくれな!」
「うん! お兄ちゃん……だぁ~いすきっ!」
佐奈は子供みたいに躊躇いのない言葉を俺に言うと、首筋にチュッと軽くキスをしてくれた。
「おい、キスなんて……。でも、まぁ今日はいいか」
「うふふ……」
佐奈は俺の目の前でとても嬉しそうにはにかんでいる。長年の鬱憤が晴れたといったような、そんな顔だ。
それにしても、何か一つ。
俺は重大なことを忘れているような気が……
(まぁいいか)
俺は一瞬だけ浮かんだ、悩ましい思いを佐奈の笑顔で吹き飛ばして、しばし佐奈との時間を一緒に過ごすことにしたのだった。
そのあいだ、佐奈の太ももには絶えず、たぷたぷと沢山のとろみのある液体が流れ続けていた……
「お、おお。その……なんだ。勝手に入って悪かったな」
「…………見た?」
佐奈は目をキョロキョロと左右に動かして、そんなことを聞いた。顔は真っ赤になっており、長髪の黒髪を手でくるくると巻いては、ほどいてを繰り返している。なかなかの挙動不審になっている。
でも、そのおどおどしている義妹の姿がどういうわけか非常に愛らしい。これも佐奈との距離が近くなって、兄弟愛のような感情が芽生えてきているからなのだろうか?
「見たっていうのは……あれか。そのぅ……PCで乙女ゲームっていうのか。それをやってたのなら見たぞ」
「うう……やっぱり見られてた。ゆーすけお兄ちゃんには絶対に見つかりたくなかったのに」
「どうして見られたくなかったんだ? お兄ちゃんなら別に……」
「だって、乙女ゲームなんてプレイしてるってお兄ちゃん知ったら、私のこと気持ち悪いって思うでしょ」
佐奈が目尻に大粒の涙を溜めて、訴えるような目つきで俺の方を見つめてくる。キュッと唇を摘むんで、下腹部のあたりにはぎゅっと力強く結ばれた拳がある。
その佐奈の必死な姿を見て、俺はお兄ちゃんとして、かなり心にくるものがあった。
「佐奈……。俺はそんなこと絶対に思わないぞ。乙女ゲームだって立派な趣味の一つだ。趣味に優劣なんてつける世の中の方が間違っていると、俺は思うぞ」
「嘘……」
「嘘なんかじゃない。佐奈……ごめんな。今までお前の気持ちを理解してあげられなくて……お兄ちゃん失格だな」
俺は目線を下にさげて、佐奈の足元の方を見つめた。いたたまれなかった。情けなかった。
俺も目の中に涙が溜まってきたからだろうか。やけに佐奈の足元が濡れていることに気がついた。
(ん……どうして佐奈の足元がこんなにも濡れているんだろうか。おまけに太ももの方も……濡れて)
俺がそんなことを涙ながらに考えていると。
「お兄ちゃんっっっっ!!!!」
「おうわぁぁ!!!!」
佐奈が急に俺の胸の中に飛び込んできた。ワンワンと無我夢中で泣いている姿を見ると、まだまだ佐奈も子供なんだなと、お兄ちゃんとして思い知らされる。
「私ね、ずっとお兄ちゃんに知って欲しかったの。私のこともっと!」
「おお、そうだったのか。これからは佐奈のこといっぱい教えてくれな!」
「うん! お兄ちゃん……だぁ~いすきっ!」
佐奈は子供みたいに躊躇いのない言葉を俺に言うと、首筋にチュッと軽くキスをしてくれた。
「おい、キスなんて……。でも、まぁ今日はいいか」
「うふふ……」
佐奈は俺の目の前でとても嬉しそうにはにかんでいる。長年の鬱憤が晴れたといったような、そんな顔だ。
それにしても、何か一つ。
俺は重大なことを忘れているような気が……
(まぁいいか)
俺は一瞬だけ浮かんだ、悩ましい思いを佐奈の笑顔で吹き飛ばして、しばし佐奈との時間を一緒に過ごすことにしたのだった。
そのあいだ、佐奈の太ももには絶えず、たぷたぷと沢山のとろみのある液体が流れ続けていた……
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