6 / 33
薄汚れた廃墟もピカピカに! そう、スキルならね!
しおりを挟む
私がイーリスの家で初めて取り掛かったのは、よく使う設備の掃除です。
研究室とイーリスの自室は、生活しているだけあって、人が暮らすのには問題ない範囲でした。
なので、それ以外の主要な設備、調理場やお風呂です。
人が暮らしていく上で、これを省くというのは、私には許容出来ません。流石に薬草を齧って生きる兎さんみたいな生活を自分の主人にさせるのは、私が恥ずかしいです。
執事が「主人の恥は私の恥です」的な言葉をただのかっこいい台詞だと思ってましたが、確かに私がいくら超絶美女のメイドの姿をしていても、主人が横で薬草をもしゃもしゃ齧ってたら格好がつきませんし、私が無能だと思われてしまいます。
世話係は主人の姿が私の仕事の現れということです。そして、それでいうとこの屋敷も同様ということ。
「とりあえず、数日中にこの廃墟を人が住んでいる家に変身させます」
「魔女は住んでるけど」
「住んでいるとは言いません。これは『いる』だけです。健康的で文化的な生活は送ってもらいます」
「う、うん。わかった」
「とりあえず、掃除しますので、ご主人様は研究でもしておいてください」
「う、うん。お願いします」
私の言葉に気押されたようにイーリスは自分の研究室の方に戻っていきます。
イーリスは気弱なので、強く言えば、なんでも聞いてくれそうな感じがありますね。いえ、勿論、主人にそんなことはしませんけど。
とりあえず、お掃除ですね。この体は自由に動くので、お掃除が出来るはず。
<スキル『掃除』を使用すれば、より効率的に行うことが出来ます>
あ、そう言えば、最初からあったスキルに『掃除』がありましたね。
『フレン』Lv 1
種族:ホムンクルス・コア(疑似生命体)
所有者:イーリス・ブロッサム
ATK・M(攻撃・魔法攻撃)100・100 DEF・M(防御・魔法防御)250/350
AGI(素早さ) 65 LUK(幸運) 10
HP(体力) 550/550 MP(魔力) 60/60(供給中)
因子:変化
種族スキル 『人形同化』『思念伝達』
同化スキル 『魔力回復』『自己修復』
固有スキル 『虚構の箱』『模倣』
一般スキル 『掃除』『学習』
状態:紛失刻印
一般スキルってことは特別にレアなものではないってことですよね。
改めて見てみると気になる項目もいくつかあります。
因子ってのは結局、何を意味してるんでしょうか。
<因子とは、その人の系統です。現状に対しての変化を求める素養があるものに多く与えられます>
漠然としてますね。それで、何か意味があるんですか?
<因子はスキル取得に影響を与えます。一般スキルを取得する際に保有する因子の系統であるスキルを得る事が出来ます>
あっさり言いますけど、それって、かなり重要な要素では?
つまり、因子が違うとスキルを獲得出来ないってことですよね。
因子は、質問の種類から予測してもかなり多かった気がします。その因子がないと獲得出来ないのは複雑ですね。
<闘争、生命、奇跡、創造、破壊、虚構、秩序、変化、自然の9要素の複合であるため取得の難易度は低くなります。例えば『掃除』は変化、秩序、生命に分類されており、それらの因子を保有しているものであれば、獲得が可能です>
ああ、なるほど、何も一つの因子だけでスキルが分類されている訳ではないということなんですね。
それで考えると変化の因子は比較的、自由度の高いものな気がします。
つまり、闘争の因子があれば、戦闘系のスキルが多く手に入っていたということですよね。
変化の因子は、戦闘向きではないようですけど、まあ、現状、戦うことはないでしょうし、出来ることなら、平和に生きていきたいですからね。
変化の因子を選んだ私が都合よくお掃除用のホムンクルス・コアに入っているのは、運命的なものを感じますね。
いえ、逆なんでしょうかね。変化の因子を選らんだから、たまたま、作られていた掃除用のホムンクルス・コアに入ったのかもしれません。
鶏が先か卵が先かみたいな話なので考えるだけ無駄でしょうけど。
一応、『掃除』と『学習』のスキルについての解説をお願いします。
<『掃除』スキルは、汚れを落とすこと、ゴミを集めること、物を整理することに対して補正がかかります。また、掃除の効率化が行われます>
おお、かなり便利なスキル。確かにあるのとないのとでは雲泥の差かもしれません。
試しに掃除のスキルを使わずに埃まみれの机を指でなぞります。指でなぞるとはっきりと目で分かる量の埃が取れます。
そして、スキルを使用して、指でなぞってみます。すると先ほどよりも明らかに埃が取れています。机が指でなぞった部分だけ光沢を放っています。
2本の線が机の上に出来ますが、目で見て分かるレベルで、差があります。
「これはお掃除が進みそうですね」
無限に時間がかかるかと思いましたが、かなり楽な作業になるかもしれません。
私は早速、掃除に取り掛かりました。この家、廃墟と化しているのに日用品は置いてあるんですよね。
不自然に日用雑貨が置いてあって、新しい家なのに人が住まないまま放置されたみたいな。
使われている形跡のない掃除道具や調理器具、10人ぐらいは一緒に食べれる量の食器まで置いてあります。
おそらく、廃墟になる前は普通の家だったんでしょうね。それも結構、豪華な作りの。
少し意味深な気配を感じて、深読みしてしまいそうになります。
例えば、イーリスは、この家に目をつけて、住民を消して、主人なき家に住み着いている。みたいな。
彼女の雰囲気でそんなことをするとは思えないので、悪質な妄想ではあるのですが、新品の家を乗っ取ったような作りの家に違和感を覚えます。
人との交流を嫌がって、魔法の薬を売っているところを見るにあまり交友関係が広くないタイプだと思うのに家は、客間がいくつもある豪邸に1人で住んでいるとか、違和感が凄くあります。
大きな調理場にそれよりもさらに大きい食堂まであるのですから、5人ぐらいが住んでいても全くおかしくないはずです。
ただ、それを深掘りして怖い目に遭いたくないというのも本心です。触らぬ神に祟りなしです。
もし廃墟なら、掃除道具を手に入れるためのイベントを差し込まないといけなかったので、結果的に良かったと思いましょう。
とりあえず、お掃除を頑張りましょう。
仕事をしっかりして、とりあえず、暮らしやすいようにしないと!
私は早速、主要な設備のお掃除を開始しました。
研究室とイーリスの自室は、生活しているだけあって、人が暮らすのには問題ない範囲でした。
なので、それ以外の主要な設備、調理場やお風呂です。
人が暮らしていく上で、これを省くというのは、私には許容出来ません。流石に薬草を齧って生きる兎さんみたいな生活を自分の主人にさせるのは、私が恥ずかしいです。
執事が「主人の恥は私の恥です」的な言葉をただのかっこいい台詞だと思ってましたが、確かに私がいくら超絶美女のメイドの姿をしていても、主人が横で薬草をもしゃもしゃ齧ってたら格好がつきませんし、私が無能だと思われてしまいます。
世話係は主人の姿が私の仕事の現れということです。そして、それでいうとこの屋敷も同様ということ。
「とりあえず、数日中にこの廃墟を人が住んでいる家に変身させます」
「魔女は住んでるけど」
「住んでいるとは言いません。これは『いる』だけです。健康的で文化的な生活は送ってもらいます」
「う、うん。わかった」
「とりあえず、掃除しますので、ご主人様は研究でもしておいてください」
「う、うん。お願いします」
私の言葉に気押されたようにイーリスは自分の研究室の方に戻っていきます。
イーリスは気弱なので、強く言えば、なんでも聞いてくれそうな感じがありますね。いえ、勿論、主人にそんなことはしませんけど。
とりあえず、お掃除ですね。この体は自由に動くので、お掃除が出来るはず。
<スキル『掃除』を使用すれば、より効率的に行うことが出来ます>
あ、そう言えば、最初からあったスキルに『掃除』がありましたね。
『フレン』Lv 1
種族:ホムンクルス・コア(疑似生命体)
所有者:イーリス・ブロッサム
ATK・M(攻撃・魔法攻撃)100・100 DEF・M(防御・魔法防御)250/350
AGI(素早さ) 65 LUK(幸運) 10
HP(体力) 550/550 MP(魔力) 60/60(供給中)
因子:変化
種族スキル 『人形同化』『思念伝達』
同化スキル 『魔力回復』『自己修復』
固有スキル 『虚構の箱』『模倣』
一般スキル 『掃除』『学習』
状態:紛失刻印
一般スキルってことは特別にレアなものではないってことですよね。
改めて見てみると気になる項目もいくつかあります。
因子ってのは結局、何を意味してるんでしょうか。
<因子とは、その人の系統です。現状に対しての変化を求める素養があるものに多く与えられます>
漠然としてますね。それで、何か意味があるんですか?
<因子はスキル取得に影響を与えます。一般スキルを取得する際に保有する因子の系統であるスキルを得る事が出来ます>
あっさり言いますけど、それって、かなり重要な要素では?
つまり、因子が違うとスキルを獲得出来ないってことですよね。
因子は、質問の種類から予測してもかなり多かった気がします。その因子がないと獲得出来ないのは複雑ですね。
<闘争、生命、奇跡、創造、破壊、虚構、秩序、変化、自然の9要素の複合であるため取得の難易度は低くなります。例えば『掃除』は変化、秩序、生命に分類されており、それらの因子を保有しているものであれば、獲得が可能です>
ああ、なるほど、何も一つの因子だけでスキルが分類されている訳ではないということなんですね。
それで考えると変化の因子は比較的、自由度の高いものな気がします。
つまり、闘争の因子があれば、戦闘系のスキルが多く手に入っていたということですよね。
変化の因子は、戦闘向きではないようですけど、まあ、現状、戦うことはないでしょうし、出来ることなら、平和に生きていきたいですからね。
変化の因子を選んだ私が都合よくお掃除用のホムンクルス・コアに入っているのは、運命的なものを感じますね。
いえ、逆なんでしょうかね。変化の因子を選らんだから、たまたま、作られていた掃除用のホムンクルス・コアに入ったのかもしれません。
鶏が先か卵が先かみたいな話なので考えるだけ無駄でしょうけど。
一応、『掃除』と『学習』のスキルについての解説をお願いします。
<『掃除』スキルは、汚れを落とすこと、ゴミを集めること、物を整理することに対して補正がかかります。また、掃除の効率化が行われます>
おお、かなり便利なスキル。確かにあるのとないのとでは雲泥の差かもしれません。
試しに掃除のスキルを使わずに埃まみれの机を指でなぞります。指でなぞるとはっきりと目で分かる量の埃が取れます。
そして、スキルを使用して、指でなぞってみます。すると先ほどよりも明らかに埃が取れています。机が指でなぞった部分だけ光沢を放っています。
2本の線が机の上に出来ますが、目で見て分かるレベルで、差があります。
「これはお掃除が進みそうですね」
無限に時間がかかるかと思いましたが、かなり楽な作業になるかもしれません。
私は早速、掃除に取り掛かりました。この家、廃墟と化しているのに日用品は置いてあるんですよね。
不自然に日用雑貨が置いてあって、新しい家なのに人が住まないまま放置されたみたいな。
使われている形跡のない掃除道具や調理器具、10人ぐらいは一緒に食べれる量の食器まで置いてあります。
おそらく、廃墟になる前は普通の家だったんでしょうね。それも結構、豪華な作りの。
少し意味深な気配を感じて、深読みしてしまいそうになります。
例えば、イーリスは、この家に目をつけて、住民を消して、主人なき家に住み着いている。みたいな。
彼女の雰囲気でそんなことをするとは思えないので、悪質な妄想ではあるのですが、新品の家を乗っ取ったような作りの家に違和感を覚えます。
人との交流を嫌がって、魔法の薬を売っているところを見るにあまり交友関係が広くないタイプだと思うのに家は、客間がいくつもある豪邸に1人で住んでいるとか、違和感が凄くあります。
大きな調理場にそれよりもさらに大きい食堂まであるのですから、5人ぐらいが住んでいても全くおかしくないはずです。
ただ、それを深掘りして怖い目に遭いたくないというのも本心です。触らぬ神に祟りなしです。
もし廃墟なら、掃除道具を手に入れるためのイベントを差し込まないといけなかったので、結果的に良かったと思いましょう。
とりあえず、お掃除を頑張りましょう。
仕事をしっかりして、とりあえず、暮らしやすいようにしないと!
私は早速、主要な設備のお掃除を開始しました。
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
悪役令嬢と入れ替えられた村娘の崖っぷち領地再生記
逢神天景
ファンタジー
とある村の平凡な娘に転生した主人公。
「あれ、これって『ダンシング・プリンス』の世界じゃない」
ある意味好きだった乙女ゲームの世界に転生していたと悟るが、特に重要人物でも無かったため平凡にのんびりと過ごしていた。
しかしそんなある日、とある小娘チート魔法使いのせいで日常が一変する。なんと全てのルートで破滅し、死亡する運命にある中ボス悪役令嬢と魂を入れ替えられてしまった!
そして小娘チート魔法使いから手渡されたのはでかでかと真っ赤な字で、八桁の数字が並んでいるこの領地収支報告書……!
「さあ、一緒にこの崖っぷちの領地をどうにかしましょう!」
「ふざっけんなぁあああああああ!!!!」
これは豊富とはいえない金融知識と、とんでもチートな能力を活かし、ゲーム本編を成立させれる程度には領地を再生させる、ドSで百合な少女の物語である!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる