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スキルの扱い下手だなと思ってたら、異世界チートが地味に仕事をしてたみたいです
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「俺らのスキルがハズレじゃないってのは、どういうことだ?」
「最初から、思っていたんですけど。触れれば痛みを与える能力って、使いようによっては使えるスキルだと思います」
ハズレスキルと本人達は言っていますが、使い道がないわけではないスキルです。
「触れれば相手に痛みを与えるスキルって、場所の指定は出来るんですか? どれぐらいの秒数触れていれば発動出来るんですか?」
「場所の指定? 時間? そんなもん、調べたことねぇけど」
「調べたことがない?」
「物心ついた時から、使えねぇスキルだって言われてたし、喧嘩の時なら殴ったほうが痛みも与えられるんだから、使わねぇよ」
小さい頃から、使えないスキルだと言われて育てられれば、自分の才能を調べようとは思いませんか。
非常に勿体無いです。とは言え、私もスキルを調べる時間は、取れていないので、人のことは言えませんけど。
「たとえば、時間もかからず、場所を選択出来るのであれば、戦闘中に頭にスキルを使えば、意識をそちらに向けることも出来ます。小指をぶつけたような痛みでも頭にそんな痛みが走れば誰だって行動出来ませんから」
「・・・・・・確かに」
「他にも、悪用は厳禁ですけど、情報を誰かから聞き出す時にも外傷を与えずに痛みだけを与えられるのは、かなり重宝されるスキルだと思います。もっといえば、痛覚の鈍いモンスターに対しても痛みを与えられるのであれば、さらに有用な使い方が出来ます」
すぐに思いつくだけでも、用途はいくつもあります。
「スキルはなくても困りませんけど。スキルの可能性は、ガルダさんが狭めたら勿体無いですよ」
「・・・・・・ああ。そうだよな」
「ルドラさんのスキルも条件を詳しく聞いてませんが、どんな料理でもそこそこ美味しくなる。というスキルなら、食料に乏しい野宿の時などは、ルドラさんのスキルは重宝されるはずです。材料が不味いものでも作れるんですから。材料を問わずに食べられるものに出来るのかは分かりませんけど」
「・・・・・・俺のスキルにそんな使い道が」
「あなた、普通に喋れたんですか!?」
逮捕されたことよりも一番の驚きです。
もちろん、これはあくまで可能性の話です。彼らの能力が本当にそういうものなのかは、分かりません。
本当にハズレスキルだという結論になるかもしれません。
けれど、それならそれで、彼らには、スキルに頼らずに生きていける技術を伝えましたから。
「私から出来るお手伝いは、このぐらいです」
「いいや。スキル、調べてみることにする。時間はここでの生活中、いくらでもあるからな」
「そうですか。頑張ってください」
先ほどに比べて、少し元気になったガルダさんに一礼しました。その後、私を連れ来てくれた男性にもお辞儀をします。
「ありがとうございました。そろそろ、帰ろうかと思います」
「そうですか。では、ご案内します」
ここまで来た道を引き返していきます。改めて考えるとこの人、かなり融通を聞いてくれたのだと思います。
これも私の容姿のなせる技でしょうか?
「あの二人のスキルに関する話。面白かったです。確かに戦闘時に頭に痛みが走ればミスも生まれやすくなりますからね」
「ただの思いつきです。もしかしたら、ただの机上の空論になるかもしれませんし」
「いえ、確かなきっかけになったと思いますよ」
「そうだといいんですけど」
少しでも生活の助けになればとは思いますけど、こればかりはそうなってみないと分かりませんからね。
「スキルの効果は、使うまでどういうものかわかりませんからね。細かな詳細については、本で調べたりしないと詳細が分からないですし」
「・・・・・・え?」
何気なく言われた言葉に思わず声が漏れます。スキルが使うまで分からない?
そんなことは、私の生活ではない経験です。だって、ガイドさんが、全て教えてくれますし。
そうですか。普通の人は、スキルを使わないとどういうスキルか分からないんですね。
かなりの不便な世界です。スキルが生活の基盤になっているのにどうして、こんなにスキルの理解度が低いのかなんとなく考えてはいましたけど、なるほど。そもそも、スキル自体が、名称しか本来は分からないんですね。
大体のスキルは、使えばある程度、大筋の概要は分かります。剣の刀身を伸ばすスキルや数を瞬時に把握するスキル、物の状態を理解するスキルなど、使ってみれば、おおよそ、その能力の概要は理解出来ます。
しかし、複雑な能力になればなるほど、その効果はただ使うだけでは判断出来なくなります。
でもガイドさんは、なんでそんなことが出来るんでしょうか。詳細をしれないということはガイドさんも存在しないんでしょうし。
転生者の特典と考えてもガイドさんが能力の詳細を把握出来るのは不思議です。
<スキルの詳細機能については、転生者の特典機能だと予想されます。自身の使えるスキル、学習スキルにより解析したものに関して詳細を得ることが出来ます。ただし、より詳しい情報を得るには、レベルが必要です>
転生ボーナスがあるということですね。固有スキルが2つあることと、言語を翻訳してくれるだけじゃないんですね。
「どうかしましたか?」
ガイドさんと話をしていると不思議に思ったのか男の人が私を心配そうに見ていました。
ああ、脳内で話せるとついつい、話の途中でそちらに意識を向けてしまうのは、気をつけなければいけませんね。
「いえ、なんでもありません」
私はそう返すと再び彼の後をついていきます。
しかし、これは、かなりの転生者贔屓なシステムですね。本来なら、何度も使って詳細を知らなければいけないスキルを把握出来るなんて。
まあ、その理屈で言うのなら、『鑑定』スキルは、もっとチートスキルですけど。
私は、そのまま先ほどの部屋に案内されると、事件の詳細を話してから、秩序ギルドを出してもらえました。
その頃には、時間もかなり経っていて、日も落ちてきていました。設置された魔道具の電灯は光を放ち出し、オレンジ色の柔らかい光が街を照らしています。
「色々、ありましたけど、そろそろ、帰りますか」
私は、適当な路地裏に入ると誰の家かも分からない人の家の扉に銀の鍵を差し込みます。
なんか、少し違和感のある感覚ですね。他人の家の扉に勝手に鍵を入れるなんて、ちょっとだけ、後ろめたさもあります。
本来なら開くはずのない鍵がガチャリと回り始め、扉が開きます。
中に入ると私の自室に出ました。本当に便利な道具ですね。これ。
とりあえず、イーリスに荷物を届けようと部屋を出ると足音が聞こえてきます。すぐにイーリスが現れます。
「おかえり。遅かったね」
「すみません。少しトラブルになりまして」
「トラブル? 大丈夫?」
「いえ、大したことではなかったので」
「遅いから心配した」
確かに軽い買い物を頼んだのにこんなに遅くなるとは思わなかっただろうから、申し訳ないことをしました。
「大丈夫ですよ。きちんと魔獣の素材は買って来ましたから」
私がそう言って魔法袋を渡すとイーリスは少し複雑そうな表情を浮かべました。あれ? そう言うことじゃないんですか?
「・・・・・・それもだけど、そうじゃない」
少し呆れた様子を浮かべてイーリスは言います。私が不思議そうな表情をしていると「まあ、いい。ありがとう」と魔法袋を受け取ります。
「それで、トラブルって?」
「ああ、ちょっと誘拐されて」
「誘拐されて!?」
あ、拉致でしたか。
「最初から、思っていたんですけど。触れれば痛みを与える能力って、使いようによっては使えるスキルだと思います」
ハズレスキルと本人達は言っていますが、使い道がないわけではないスキルです。
「触れれば相手に痛みを与えるスキルって、場所の指定は出来るんですか? どれぐらいの秒数触れていれば発動出来るんですか?」
「場所の指定? 時間? そんなもん、調べたことねぇけど」
「調べたことがない?」
「物心ついた時から、使えねぇスキルだって言われてたし、喧嘩の時なら殴ったほうが痛みも与えられるんだから、使わねぇよ」
小さい頃から、使えないスキルだと言われて育てられれば、自分の才能を調べようとは思いませんか。
非常に勿体無いです。とは言え、私もスキルを調べる時間は、取れていないので、人のことは言えませんけど。
「たとえば、時間もかからず、場所を選択出来るのであれば、戦闘中に頭にスキルを使えば、意識をそちらに向けることも出来ます。小指をぶつけたような痛みでも頭にそんな痛みが走れば誰だって行動出来ませんから」
「・・・・・・確かに」
「他にも、悪用は厳禁ですけど、情報を誰かから聞き出す時にも外傷を与えずに痛みだけを与えられるのは、かなり重宝されるスキルだと思います。もっといえば、痛覚の鈍いモンスターに対しても痛みを与えられるのであれば、さらに有用な使い方が出来ます」
すぐに思いつくだけでも、用途はいくつもあります。
「スキルはなくても困りませんけど。スキルの可能性は、ガルダさんが狭めたら勿体無いですよ」
「・・・・・・ああ。そうだよな」
「ルドラさんのスキルも条件を詳しく聞いてませんが、どんな料理でもそこそこ美味しくなる。というスキルなら、食料に乏しい野宿の時などは、ルドラさんのスキルは重宝されるはずです。材料が不味いものでも作れるんですから。材料を問わずに食べられるものに出来るのかは分かりませんけど」
「・・・・・・俺のスキルにそんな使い道が」
「あなた、普通に喋れたんですか!?」
逮捕されたことよりも一番の驚きです。
もちろん、これはあくまで可能性の話です。彼らの能力が本当にそういうものなのかは、分かりません。
本当にハズレスキルだという結論になるかもしれません。
けれど、それならそれで、彼らには、スキルに頼らずに生きていける技術を伝えましたから。
「私から出来るお手伝いは、このぐらいです」
「いいや。スキル、調べてみることにする。時間はここでの生活中、いくらでもあるからな」
「そうですか。頑張ってください」
先ほどに比べて、少し元気になったガルダさんに一礼しました。その後、私を連れ来てくれた男性にもお辞儀をします。
「ありがとうございました。そろそろ、帰ろうかと思います」
「そうですか。では、ご案内します」
ここまで来た道を引き返していきます。改めて考えるとこの人、かなり融通を聞いてくれたのだと思います。
これも私の容姿のなせる技でしょうか?
「あの二人のスキルに関する話。面白かったです。確かに戦闘時に頭に痛みが走ればミスも生まれやすくなりますからね」
「ただの思いつきです。もしかしたら、ただの机上の空論になるかもしれませんし」
「いえ、確かなきっかけになったと思いますよ」
「そうだといいんですけど」
少しでも生活の助けになればとは思いますけど、こればかりはそうなってみないと分かりませんからね。
「スキルの効果は、使うまでどういうものかわかりませんからね。細かな詳細については、本で調べたりしないと詳細が分からないですし」
「・・・・・・え?」
何気なく言われた言葉に思わず声が漏れます。スキルが使うまで分からない?
そんなことは、私の生活ではない経験です。だって、ガイドさんが、全て教えてくれますし。
そうですか。普通の人は、スキルを使わないとどういうスキルか分からないんですね。
かなりの不便な世界です。スキルが生活の基盤になっているのにどうして、こんなにスキルの理解度が低いのかなんとなく考えてはいましたけど、なるほど。そもそも、スキル自体が、名称しか本来は分からないんですね。
大体のスキルは、使えばある程度、大筋の概要は分かります。剣の刀身を伸ばすスキルや数を瞬時に把握するスキル、物の状態を理解するスキルなど、使ってみれば、おおよそ、その能力の概要は理解出来ます。
しかし、複雑な能力になればなるほど、その効果はただ使うだけでは判断出来なくなります。
でもガイドさんは、なんでそんなことが出来るんでしょうか。詳細をしれないということはガイドさんも存在しないんでしょうし。
転生者の特典と考えてもガイドさんが能力の詳細を把握出来るのは不思議です。
<スキルの詳細機能については、転生者の特典機能だと予想されます。自身の使えるスキル、学習スキルにより解析したものに関して詳細を得ることが出来ます。ただし、より詳しい情報を得るには、レベルが必要です>
転生ボーナスがあるということですね。固有スキルが2つあることと、言語を翻訳してくれるだけじゃないんですね。
「どうかしましたか?」
ガイドさんと話をしていると不思議に思ったのか男の人が私を心配そうに見ていました。
ああ、脳内で話せるとついつい、話の途中でそちらに意識を向けてしまうのは、気をつけなければいけませんね。
「いえ、なんでもありません」
私はそう返すと再び彼の後をついていきます。
しかし、これは、かなりの転生者贔屓なシステムですね。本来なら、何度も使って詳細を知らなければいけないスキルを把握出来るなんて。
まあ、その理屈で言うのなら、『鑑定』スキルは、もっとチートスキルですけど。
私は、そのまま先ほどの部屋に案内されると、事件の詳細を話してから、秩序ギルドを出してもらえました。
その頃には、時間もかなり経っていて、日も落ちてきていました。設置された魔道具の電灯は光を放ち出し、オレンジ色の柔らかい光が街を照らしています。
「色々、ありましたけど、そろそろ、帰りますか」
私は、適当な路地裏に入ると誰の家かも分からない人の家の扉に銀の鍵を差し込みます。
なんか、少し違和感のある感覚ですね。他人の家の扉に勝手に鍵を入れるなんて、ちょっとだけ、後ろめたさもあります。
本来なら開くはずのない鍵がガチャリと回り始め、扉が開きます。
中に入ると私の自室に出ました。本当に便利な道具ですね。これ。
とりあえず、イーリスに荷物を届けようと部屋を出ると足音が聞こえてきます。すぐにイーリスが現れます。
「おかえり。遅かったね」
「すみません。少しトラブルになりまして」
「トラブル? 大丈夫?」
「いえ、大したことではなかったので」
「遅いから心配した」
確かに軽い買い物を頼んだのにこんなに遅くなるとは思わなかっただろうから、申し訳ないことをしました。
「大丈夫ですよ。きちんと魔獣の素材は買って来ましたから」
私がそう言って魔法袋を渡すとイーリスは少し複雑そうな表情を浮かべました。あれ? そう言うことじゃないんですか?
「・・・・・・それもだけど、そうじゃない」
少し呆れた様子を浮かべてイーリスは言います。私が不思議そうな表情をしていると「まあ、いい。ありがとう」と魔法袋を受け取ります。
「それで、トラブルって?」
「ああ、ちょっと誘拐されて」
「誘拐されて!?」
あ、拉致でしたか。
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